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動物写真 撮影テクニック講座
内山晟の「動物写真・撮影テクニック講座」
第一回 誰でも撮れる動物写真の魅力とポイント 2011/05/18
 
内山晟の 動物写真・撮影テクニック講座

野生動物を撮影するには、膨大な時間と忍耐を必要とし、時には危険が伴います。しかし、野生動物たちに限らず、身近にいる動物も被写体として限りなく魅力的です。そんな動物写真の魅力と、誰にでもできる身近な動物の撮影テクニックを、動物写真家の第一人者である内山晟氏が解説する連載コーナーがこの「動物写真・撮影テクニック講座」です。動物写真に親しみを感じて頂き、動物園やペットの写真撮影に活かして頂けたら幸いです。
第一回目は序章として、1972年以来、40回以上アフリカ・サファリを訪れて撮影し続けていた内山先生が撮った写真を見ながら動物写真の魅力を探りましょう。(編集部)

本文 Photo & Text by 内山晟
  野生動物を撮る 〜銀塩からデジタルへ〜 このページのトップへ  

 

 私が写真を始めた50数年前、写真は難しいものであった。ピント合わせも露出もマニュアル、カメラも長い望遠レンズも鉄の塊のように重かった。写真を撮るのには、経験と体力が必要な時代だったのだ。

 時代と共にカメラは進化を遂げ、露出もフォーカスもオートになり、機材も軽くなっていった。これで、動き回る動物を写すのは非常に楽になったのだった。

 しかし、感材はフィルムで、36枚撮る度にフィルムを入れ替えなければならなかったし、ISO感度は高くはなく、朝夕や曇天時、或は暗い場所での撮影時には、いろいろな制約があったのだ。

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  ライオンの家族
まだ朝露に濡れているブッシュを避けて獣道を歩くライオンの家族。一列になって歩く子供たちを見守るかのように、母親はしんがりを務めていた。
 

 10数年前にデジタルカメラが出現したが、銀塩カメラを使い続けて来た私にとって、それは全く馴染みのないものだった。お恥ずかしい話しだが、カメラ器材に趣味のない私が、若い友人たちに勧められて初めて手にしたデジタル一眼レフはNikonD100。玩具のつもりで2002年10月のアフリカ取材のカメラバックの片隅に入れて行ったのだった。

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  乾季のサバンナ
遥か彼方まで続く草原、抜けるような青空に浮かぶ雲。そして群れるヌー。典型的な乾季のサバンナの光景だ。
 

 サバンナの或る日の夕方、陽が落ちた後でヒョウがみつかった。常用していたフィルムはISO100()、例え一絞り増感してISO200にしても、写真が撮れる露出は来なかったのだ。サファリではヒョウを見ることは珍しかった上に、母子とあっては、何としても写真に撮りたかったのである。カメラバッグの片隅にあったデジタルカメラを取り出して、ISOを1600にした。そして500mmのレンズに1.4のテレコンバーター()を付け700mmとし、D100に装填してファインダーを覗いてみた。それはAPS-Cサイズのデジタルカメラでは焦点距離は1.5倍、つまり1050mmとなり、近寄れないヒョウの親子を捉えることが出来たのだった。

 帰国後に、デジタル写真に詳しい人に見せると、その写真の一部にノイズが出ていると言う。しかし、動物写真を記録写真の一種と見るならば、これは貴重な写真だと言えるのだ。
そして、私に関していえば、この写真がデジタルカメラへ目を向ける契機になったのだった。

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  ヒョウの親子
夕暮れ時に出会ったヒョウの親子。銀塩では撮れない暗さだったので、デジタルカメラで撮ってみた。奇しくも、デジタルカメラの魅力に取り付かれる一因にもなったきっかけでもあり、一枚の写真でもあるのだった。
 

 野生動物は朝夕が活動時で、暑い日中は休んでいることが多いので、アフリカでは日の出前の6時にロッジを出て動物を探す。地平線から陽が昇っても30分くらいは薄暗く、例え動物がみつかっても銀塩では写真が撮れなかった。夕方では逆なことがいえた。陽が陰ったら撮影は不可能だったのだ。

 曇天の日はデイライトフィルムでは、思った色はでなかったし、充分な露出が得られなかった。また、気が付くと36枚撮りのフィルムを取り替えている時にチャンスを逃すこともあった。

 使っているうちに、これらの制約を受けないデジタルカメラは、動物写真にとって非常に便利なツールであることを知るに付け、加速度的にデジタルカメラに移行して行くと同時に撮影領域は広がっていくのだった。

 撮影領域が広がると、動物の写真を撮る面白さも倍加していった。フィルム時代には撮影後は何もすることはなかったが、デジタルでは何重にもバックアップする仕事が残ってはいたが、その日に撮った写真を見る楽しみも出て来たのだった。

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  夕暮れのトムソンガゼル
朝陽や夕陽を背景に動物をシルエットにして撮ることは多い。全身を空抜きに出来るチャンスに巡り会えることは少ないのだ。
 

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  ライオンの母子
穏やかなサバンナの昼下がり、ライオンの家族は昼寝モードに入っていった。この後、夕方まで決して起きることはなかったのだ。

 用語解説

テレコンバーター
望遠機能を増して、被写体を大きく撮影するための追加レンズのこと。本文中の「1.4のテレコンバーター」とは1.4倍に望遠を増幅するレンズのことで、もともと500mmのレンズに装着した場合は、500mm × 1.4倍 = 700mm の望遠で撮ることができる。

ISO感度
イソ感度やアイソ感度と読む。元々は、写真フィルムの感度に関する規格で、国際標準化機構(ISO)で策定されたためこう呼ばれている。ISO感度が高いほど暗い場所(少ない光)でも撮影することができるが、ノイズが多くなる傾向がある。フィルム式カメラの場合、暗い場所で撮影するには高感度フィルムを装着して撮影を行う必要があるが、デジタルカメラの場合はユーザーがISO感度を設定で切り替えて選択できる。デジタルカメラは高感度フィルムと比較してもISO感度を高く設定でき、暗い場所の撮影でも比較的きれいな写真が撮れる技術が(特に最近の機種では)導入されている。
 > ISO感度


  動物園で撮る このページのトップへ  


 野生動物を生息地で撮るのは、現場へ行かなくてはならず、それは多大な費用と時間を要するということであリ、誰にも出来ることではない、と思う。
 しかし、それでも動物を撮りたいと言うことになると動物園の存在が浮かび上がって来る。

 日本には100を越える動物園があり、誰もが行きたい時に行ける身近な存在でもある。その上、野生動物を撮るのに要する超望遠も必要としないのだ。かつては、300mmの望遠レンズを使うには、ブレを防止するために三脚を必要としたし、フィルムも用意するとなると結構大きな荷物となった。

ところが、デジタルカメラだったら、APS-Cの一眼レフで焦点距離は1.5倍となり、手振れ防止も着いているから三脚も必要としなくなった。フィルムもいらず、4GB位のメモリーカードを用意すれば、一日の撮影量とすれば充分だろう。

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  ユキヒョウ
標高の高い山岳地帯にすむユキヒョウ。岩場をよじ登って命懸けで撮影したのだが・・・・。実はこれは動物園で撮った写真なのだ。
 

 それに最近では70〜300mmクラスのズームレンズが安く手に入り、その性能も格段に良くなったのだから、このレンズ一本で充分と言えよう。
 と同時に、最近の動物園は動物を見易くするために檻を廃して、広い場所に放し飼いに、或はガラス越しに見られるようにした所が多くなった。これは、格段に写真が撮り易くなったと言えよう。
 しかし、撮り易くなったとはいえ、ただ単にシャッターを押していたのでは作品は作れない。動物園で撮るということは、背景の整理、人工物の排除、檻の目を消すなどと野生動物を撮る以上のテクニックが必要になって来るのだ。

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  チーターの親子
金網近くに寛ぐチーターの親子、あるテクニックを使えば背景の金網を目立たなく撮れるのだ。
 
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  コアラ
薄暗い部屋にいるコアラをガラス越しに撮るのも、ある方法を使えばきれいに撮れるのである。
 

そのテクニックさえ身につけてしまえば、動物園ほど楽しく動物を撮れる場所はないと私は思っている。
使い易くなった機材を持って、気楽に動物園に行ってみようではないか。



>> NEXT  第2回 動物園での撮影の基本 〜オリの消し方と背景をボカすテクニック〜

次回予告
次回から、動物園で動物たちをきれいに、カッコよく撮るためのたくさんのテクニックを紹介して行きます。野生動物を撮り続けてきた内山先生の撮影テクニックを読めば、きっと愛用のカメラを持って動物園に出かけたくなります!!
お楽しみに。

動物写真テクニック講座 次週以降の予告(イメージ写真)

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内山晟の動物写真撮影テクニック講座
 

【動物園での写真撮影テクニック】
第1回 誰でも撮れる動物写真の魅力とポイント
第2回 動物園での撮影の基本 〜オリの消し方と背景をボカすテクニック
第3回 動物園での撮影の基本 〜背景の処理とガラス越しの撮り方
第4回 露出補正で動物写真がグッと魅力的に
第5回 高速シャッター撮影と流し撮り
第6回 クローズアップ写真の魅力と撮影術 (1) 表情のクローズアップ
第7回 クローズアップ写真の魅力と撮影術 (2) 被写体の特徴をクローズアップ
【特別企画 ケニア・フォトサファリ 2011 現地レポート】
第1回 特別企画 ケニア・フォトサファリ 2011 現地レポート(1) 野生動物の世界
第2回 特別企画 ケニア・フォトサファリ 2011 現地レポート(2) ライオンのプライド
第3回 特別企画 ケニア・フォトサファリ 2011 現地レポート(3) 夜明けのサバンナ
第4回 特別企画 ケニア・フォトサファリ 2011 現地レポート(4) 動物たちの躍動
【プロヴァンスの猫たち】
第1回 プロヴァンスの猫たちとの出会い
第2回 リュブロンの城塞村でネコ探し
第3回 猫たちとの再会 一喜一憂
第4回 猫を撮影場所に誘導する方法
【ペット写真の撮り方】
第1回 ペットを撮る 撮影の基礎知識
第2回 屋外でのペット撮影 基本とポイント
第3回 屋内でのペット写真撮影 〜窓際の撮影と小道具の活用〜
第4回 走るペット・動くペットを撮る (1) 〜シャッター速度とピント合わせ〜
第5回 走るペット・動くペットを撮る (2) 連続撮影「連写」のテクニックとポイント
第6回 アップで撮った癒しのペット写真集
第7回 ペット撮影テクニック総集編 (野外撮影例/ストロボ撮影例/旅行先で撮影例/複数ペットの撮影例)
【特別企画 ケニア・フォトサファリ 2012 撮影レポート】
第1回 特別企画 ケニア・フォトサファリ 2012 撮影レポート(1) サバンナの野鳥たち
第2回 特別企画 ケニア・フォトサファリ 2012 撮影レポート(2) アフリカゾウの大行進
目次




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著者プロフィール
内山晟 :photo 内山 晟
1941年生まれ。日本大学芸術学部放送学科時代に「白サギ」の写真家・田中徳太郎氏に師事し、動物写真家を志す。1968年、週刊朝日のグラビアページ「動物家族」でデビュー。1969年、ガラパゴス諸島を含む中南米に最初の海外取材を行う。その後、野生動物を追って、北極から南極まで世界中を歩き、年の大半を海外で過ごす。著書に「コウテイペンギンの国」(平凡社)、「のんびりコアラ」(青菁社)、「毎日おいしい男の料理」(中経出版)、「内山晟の五大陸どうぶつ写遊録」(講談社)、ほか多数。
> ホームページ (株)内山晟動物写真事務所

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初出:2011/05/18
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