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デジカメの「しくみ」
第22回 : ミラーレス一眼の特徴としくみ (2)
      〜位相差AFとコントラストAFの違い、フランジバック、EVF〜
 
ミラーレスの特徴と違いを読み解く
ボディとレンズが小さくなった
一眼の光学ファインダーがなくなった
オートフォーカスが位相差AFからコントラストAFになった
2012/02/29
スタジオグラフィックス公認 デジタルカメラの教科書
体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ第2版 スタジオグラフィックス、デジカメのしくみ講座の著者、西井と神崎が執筆したデジカメの歴史、カタログの読み方、レンズや撮像素子のしくみなどをやさしく解説した書籍。待望の第二版
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ミラーレス一眼の特徴

CIPAの2011年7月〜12月累計の調査結果によると、レンズ交換式カメラの約27.1 %を、ミラーレスを含むノンレフレックスが占めました。

 
■ミラーレスの特徴と違いを読み解く
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ノンレフレックスカメラ
 
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【LUMIX GX1】
パナソニックのマイクロフォーサーズ規格に準拠したミラーレス一眼「LUMIX GX1」。新しいラインアップとして2011年11月に登場。
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電気製品等の生産や出荷の統計は主に「JEITA」一般社団法人 電子情報技術産業協会がおこない、発表していますが、カメラについてはCIPA「カメラ映像機器工業会」も統計と発表をおこなっています。

CIPAの統計区分によれば、従来は「レンズ交換式」と「レンズ一体型」の 2 区分しかありませんでしたが、「レンズ交換式」は一眼レフと、ミラーレスを含むそれ以外の数字がそれぞれ明確化されるように「一眼レフ」と「ノンレフレックス」に区分けされることになりました。

前回「一眼レフとミラーレス一眼の違い」で解説したとおり、ミラーレスのミラーとは一眼レフにあるレフレックスミラー(反射ミラー)のことをさしますので、それがないミラーレスは「ノンレフレックス」と呼称することにしたとのことです。

わざわざ難しい、かつ言いづらい言葉を使うのにはいろいろと疑問を感じますが、この呼称はカタログなどでの一般使用を推奨するものではなく、一般の呼び方はそれぞれメーカーに委ねられているため、ユーザーにとっては何も変わらない状況、しばらくは相変わらずいろんな言葉が飛び交いそうです。ユーザー本意にはできていませんね。まぁ、良くもならなければ、悪くもならないだけ、良しとしましょうか。閑話休題。

ミラーレスのしくみと特徴
 
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【オリンパスPEN E-P3】
ミラーレス一眼はレンズ交換ができます。レンズを外すとイメージセンサーが見えるのが一眼レフと異なる点。機種ごとにセンサーの大きさを見比べられるのは良い点ですね。パンケーキレンズを付けたオリンパスPENは小さいボディが気持ちいいデザインです。オプションで電子ビューファインダーが用意されています。また、世界最速をうたうAFを搭載していますが、これは一眼レフの合焦速度より速いのでしょうか?
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今回はミラーレス一眼のしくみと違いを読み解く後編です。 皆さんはデジタルカメラを選ぶときにどんな点に注目して選ぶでしょうか?
おそらく本体の中にミラーがあるかないかでは選ばないと思います。一眼レフからミラーがなくなったら、カメラはどう変わったのかが重要ですよね。

簡単に列記してみます。

  1. ボディとレンズが小さくなった
  2. 一眼の光学ファインダーがなくなった
  3. オートフォーカスが位相差AFからコントラストAFになった

カメラ選びで重要な点としてはこの他にも「イメージセンサーの大きさはどうか?」「交換レンズの充実度は?」等のチェックポイントが残っていますが、今回は、1〜3 について解説します。

一眼レフがいいか、ミラーレスがいいか、それとも高機能コンパクトデジタルカメラがいいか、迷っている読者の方にもぜひ読んで頂きたい内容を心がけています。なお、このコーナーは「しくみ」解説がテーマなので「実際に写真を見れば解る」的な話はあえてしません。しくみ上、カタログを読み解く上で、またはカタログに出ていないところで、ユーザーが抑えておきたい留意点を解説していきます。

■ボディとレンズが小さくなった
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レンズ交換式カメラに重要なレンズマウントとフランジバック
 

前回解説したように、反射ミラーがないしくみを採用したことでミラーレス一眼カメラのボディは劇的に小さくなりました。これは誰がなんといっても最も解りやすい特徴です。

ミラーレスは一眼レフと同様にレンズ交換が可能です。そのためにはきちんと規格化されていないと本体に合わせてレンズを製品化したり、交換して利用することはできません。
例えば、レンズと本体にはめ込む部分の形状が違っていては、レンズをはめることすらできません。この形状を「マウント」と呼びます。一眼レフでは、ニコン(Fマウント)やキヤノン(EFマウント)、ソニー(Aマウント)などそれぞれのメーカーでいくつかの独自形状のマウントを採用しています。(カッコ内は各メーカーの代表的なマウントのひとつ)

そのため、ニコン製カメラ用のレンズをキヤノンの本体に付けることは通常はできません。

では、マウントの形状さえ同じに設計すれば、ミラーレスのような小さいカメラ本体にも従来の一眼レフ用のレンズを取り付けられるのか、というとそうでもありません。「フランジバック」の長さが厳密に決められているからです。フランジバックとは、本体のレンズ取付部からイメージセンサーまでの距離をさし、レンズマウントの規格によって厳密に決められています。


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【図A フランジバック】
フランジバックはレンズマウントからイメージセンサーまでの長さ。イラストは一眼レフの例ですが、ミラーボックスがあるため長めに設計されています。ミラーボックスのないミラーレスカメラではフランジバックを短く設計できるため、レンズも小型化が図れます。
 
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【一眼レフのフランジバックとのちがい】
一眼レフ用の規格「フォーサーズ」に比べ、ミラーレス用の規格「マイクロフォーサーズ」のフランジバックは1/2の長さで設計されています。これによって、ボディやレンズの小型化が促進されました。
またレンズを装着したときに最後部のレンズからイメージセンサーまでの距離を「バックフォーカス」と呼びます。一眼レフの場合、レフレックスミラーのスペース(ミラーボックス)を考慮したり、光を屈折させることもあってフランジバックは長い距離が定められ、その結果、カメラボディを無作為に小型化することはできません。また、反射ミラーがあるためにバックフォーカスが極端に短いレンズを装着することもできません。

反射ミラーをなくすことを決断したミラーレスでは、一眼レフとは別に専用のレンズマウントを設計し、短いフランジバックを採用することによって、ボディとレンズの小型化をはかったのです。

最もわかりやすい例が、右図、一眼レフ用の「フォーサーズ」規格と、ミラーレス用の「マイクロフォーサーズ」規格です。

レンズ設計が新しくなされた関係上、同じオリンパスのカメラだからといって、フォーサーズ規格用のレンズをマイクロフォーサーズのカメラにそのまま装着することはできません。同じソニーのカメラだからと言って、一眼レフのαシリーズ用に販売されているAマウントのレンズをそのままミラーレスのNEXシリーズ(Eマウント)に装着することはできません。

そうは言っても、今までフォーサーズ用を購入してきたユーザーには「そのレンズをマイクロフォーサーズのミラーレスでも使用して欲しい」と思うのは、人情的にも戦略的にも考えて当然のことです。そんなわけで、一眼レフ用のレンズの一部をそのまま自社のミラーレスでも利用できるようにマウントアダプタを別売で用意しているメーカーもあります。

マイクロフォーサーズ規格に準拠しているミラーレス一眼カメラは、メーカーの枠を超えて、レンズと本体を組み合わせて使用することができます。これはマイクロフォーサーズ規格でマウントもフランジバックも決められ、賛同メーカーには情報がオープン化されていることで、製品が共通のマウントやフランジバックの仕様に従って設計、製造されているからです。また、マイクロフォーサーズ規格のミラーレス機の本体には、専用のマウントアダプタを装着することで、フォーサーズ用のレンズを付けることができます。このマウントアダプタはマウント部のレンズ径を変換するのと同時にフランジバックを長くする役目もしています。

【参考】
> マイクロフォーサーズについては「オリンパスに聞く 「フォーサーズとマイクロフォーサーズ」を参照してください(2008年のスタジオグラフィックスの記事)
> フランジバックについて解説するフォーサーズのホームページ

   
■一眼の光学ファインダーがなくなった
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電子ビューファインダーは光学ファインダーの代わりになるか?

 

一眼の光学ファインダーがなくなった…これは良いことではありません。
ミラーレス一眼は反射ミラーがないため、一眼の光学ファインダーを付けることができません。基本的には本体背面の液晶モニタに写した像をみて構図とピントを決めて撮影するスタイルです。コンパクトデジタルカメラに慣れたユーザーにとっては違和感はありませんが、一眼レフで光学ファインダー越しの瞬間を切り取る爽快感を知る人にとっては味気ないものかもしれません。


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【図B-1 ミラーレス一眼には光学ファインダーがない】
反射ミラーがないミラーレス一眼は、一眼の光学ファインダーもありません。レンズを通った光を撮像素子で受光し、その像をカメラ背面の液晶モニターに表示することによって「一眼」を実現しています。基本的なこのしくみはコンパクトデジタルカメラと同じです。
 

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【図B-2 電子ビューファインダー(EVF) 搭載のミラーレス機】
一眼レフのようにファインダーを覗いて撮影するタイプのミラーレスには、撮像素子で受光して変換した像を小さな液晶モニター「EVF」に映してファインダーとしています。背面の液晶モニターを使うか、内蔵電子ビューファインダーを使うかは切り替えて選択できます。
 
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【EVF内蔵カメラ】
ミラーレスらしい小型ボディのソニー「NEX-7」。背面をみると一眼レフのように本体上部にファインダーを装備しています。0.5型の有機ELの電子ビューファインダー(EVF)です。
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ミラーレスカメラの機種によっては、光学ファインダー風にカメラボディの上部に覗く方式の電子ビューファインダー(EVF)を装備したものも出ています。

撮影しているスタイルとしては一眼レフに似ていますが、映し出されるのは光学レンズの像ではなく、イメージセンサーで受けた像を画像や映像に変換し、液晶や有機ELを使って映す電子モニタです。

ビデオカムでビューファインダーを使う感じと似ています。

ビデオカムのビューファインダーに慣れている人には問題なく使用できると思いますが、一部の一眼レフのヘビーユーザーには、ミラーレス機種によっては「ファインダーに映る像にタイムラグを感じる」「高速で動く被写体にはファインダー表示が追いつかない」「早く動かすとカクカクする」「目がチカチカする」という問題点を感じる人もいます。

これらの課題はもちろん光学ファインダーにはないものです。ミラーレスのファインダー技術も日進月歩なので、改善されていくはずですが、個人によって感じ方も異なるので、許容できるかどうかは実際に店頭などで試してみるほかありません。

※店頭で一眼レフに分類されている一部の機種で、光学ファインダーではなくEVFを採用している製品もあります。

 
■オートフォーカスが位相差AFからコントラストAFになった
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位相差AFとコントラストAFのちがい

 

一眼レフとミラーレスでは、オートフォーカス(AF)の機構が違います(Nikon 1等の一部機種は除く)。これは使用感において、時にはとても大きな違いとなって現れるのですが、この違いを知らない人も意外と多いようです。

オートフォーカスは自動でピントを合わせる機構のことですが、一眼レフは一発でピピッとピントを合わせるのに対して、ビデオカムやコンパクトデジカメはピントが合う付近をシュッシュと探ってからピントが合う感覚、この違いはお解りでしょうか?

解りやすく言えばこの動きの違いがAF機構の違いによるものです。ミラーレスは一般に、後者、ビデオカムやコンパクトデジタルカメラと同様の機構を採用しています。

位相差AF (いそうさ・エイ・エフ)

一眼レフには通常「位相差AF」(位相差検出法)が採用されています。2つのセパレータレンズを使って2つの画像を検出してそれを並べ、本来合焦するはずの位置から2つの像がどれだけ離れているかでピントのズレを検出、ズレている分だけレンズを一気に動かして合焦するしくみです。


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【図C 位相差AFの合焦のしくみ】
セパレータレンズによって2つの画像を作り、それを並べて距離を解析し、本来合焦するはずの位置とのズレからレンズを動かす距離を測定します(1)。ズレている分を計算したらレンズを移動させてフォーカスを合わせます(2)。※イラストはイメージです
 

使用感としてはピンボケから一気にピントを合わせ、合焦を知らせるピピッ音とともにシャッターを切るリズム感は爽快です。移動する被写体、クルマやペットの動きを予測して瞬時に合わせる技術なども導入され、位相差AFは高速さと気持ちよさがウリです。
しかし、高速な反面、一発で合わせたはずのピントが様々な理由で本当はピッタリ合っていない場合も多く、後でパソコンで見るとピンボケ写真が多かった、という悲しい事態になることもしばしば。そこが欠点でもあります。なお、この検出はカメラ本体内部に組み込まれている位相差AFセンサー・ユニットがおこないます。

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【図D AFセンサーの一例】
一眼レフでは通常、合焦時にはイメージセンサーが受光していないので、専用の位相差AFセンサーを設けています。カメラ機種によってAFセンサーの配置されている位置は異なります。例題の図はレフレックスミラーの中心部が半透過ミラーになっていて、反射する光の一部をAFセンサーに送って測距するしくみを図解したものです。
 

コントラストAF

一方、一般にミラーレスには「コントラストAF」(コントラスト検出法)が採用されています。

ピントがぼけている写真
1. コントラストが低く、ぼけている
はっきりした写真
2. コントラストが高くなった
またピントがぼけた写真

3. またコントラストが低くなってボケた

合焦点を決定
4. 戻してここが合焦点

コントラストAFは位相差AFに比べて慎重です。「ピントが合っている部分がもっともコントラストが高い」という考えのもと、イメージセンサーが受光した像を分析して、コントラストが最も高くなるレンズ位置を解析してそこを合焦点とします。

少し雑な例かも知れませんが、右の画像の動きがそのイメージ例です。コントラストの高い位置を探し、合焦点を通り過ぎてコントラストが低くなったら、戻して一番高い位置を合焦点とする…という動きです。

そのため、比較的AFが遅いビデオカムでは合焦の前後でピント合わせにウロウロする感じが見てとれます。高速AFをうたうミラーレス一眼カメラでは高速性が向上しているので目立ちにくいですが、基本的な合焦のしくみは同じです。

コントラストAFは、一般に高速性では位相差AFには劣りますが、しかし、イメージセンサーに実際に映っている像を解析してピント合わせをおこなうしくみ上、時間はかかるけれども位相差AFより実はとても正確だ、と言われています。

また、コントラストAFは動画の撮影にも適しています。このようにレンズを前後に細かく動かすしくみは一眼レフのレンズに多く利用されているモーターは適していません。ステッピングモーターやリニアモーターが最適で、ビデオカムやコンパクトデジタルカメラでは昔から採用されています。これらは作動音が静かなため、ピント合わせやズーム時のモーター音をマイクが拾わずに済む利点もあります。こうしたことが、一眼レフと比べて、一般ユーザーが動画撮影に利用するには、ビデオカム、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス等の方が向いているとみられる理由です。

総じて言えば、位相差AFにもコントラストAFにも一長一短があり、どちらかに優劣を付けることはできませんが、そのしくみと特徴とには大きな違いがあります。

例えば、一眼レフを既に使っていて位相差AFの爽快感に慣れていると、コンパクトデジカメのコントラストAFは味気なく感じるでしょう。一眼レフでシャッターを切ったとき、反射ミラーをカツンと跳ね上げる響きや振動(「ミラーショック」と呼びます)すら爽快に感じます。その点、ミラーレスはコンパクトデジタルカメラに近い構造をしていて、撮影フィール、フィーリングにおいては一眼レフとは違う味付けになっているカメラだと言えるでしょう。

ハイブリッドAF

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レンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon 1」。J1とV1があります。
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さて、冒頭で「Nikon 1」等は除くと書きましたが、ニコンの「Nikon 1」はミラーレスにも関わらず、珍しく位相差AFとコントラストAFの両方を搭載しています。

これがニコン流のこだわりと言ったところでしょうか。

イメージセンサーに位相差AF(像面位相差AF/撮像面位相差AF)とコントラストAFのセンサーを搭載し、主に明るい場所では位相差AFを、被写体が暗い場所や画面の端にある場合はコントラストAFを使用してピントを合わせます。切替はカメラが自動で判断しておこないますが、通常は位相差AFが使われます。


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【図E イメージセンサーにハイブリッドAFを搭載】
ニコン「Nikon 1」のイメージセンサーのイメージ図。イメージセンサーの撮像用画素の代わりにAFセンサーを搭載し、オートフォーカスに利用するしくみが「像面AF」(撮像面AF)です。AFセンサーに使用している画素部分は周囲の撮像画素が補間して画像を形成します。イメージセンサー全体(青/水色)でコントラストAFは検知しますが、更に中心部に位相差AF方式(水色)のセンサーを配置して、ハイブリッドAF機構を実現しています。

 
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【NEX-7とAマウントアダプタ「LA-EA2」
カメラ本体とレンズに挟み込む位置に装着するアダプタです。
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また、ソニーの「NEX-5N」や「NEX-7」には「トランスルーセントミラー・テクノロジー」を搭載したマウントアダプタ「LA-EA2」(右画像)が別売のオプションで用意されています。

このアダプタはソニーのミラーレス「NEX」シリーズで、一眼レフ用のAマウントのレンズを装着するために使用する製品ですが、このアダプタには内部下部に位相差AFセンサーが内蔵されています。そのため、これを使用すると、NEXシリーズに一眼レフ用Aマウントのレンズが付けられるとともに、オートフォーカスを通常のコンテトラストAFではなく、位相差AF機構で利用できるというメリットがあります。


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【図F トランスルーセントテクノロジー】
レンズから入った光は特殊な全面透過型ミラーを通り、イメージセンサーに直進します。一部の光が反射して下に設置された位相差AFセンサーに送られる仕組みです。
 

位相差AFとコントラストAFの違いについては、一眼レフとミラーレス用レンズの両方を開発・販売しているタムロン社へのインタビューでも詳しくご覧になれます(下記参考欄)。

【参考】
> タムロンに聞く「新オートフォーカス PZD のしくみ / 一眼レフ用とミラーレス用レンズのちがい」

一眼レフとミラーレスの違いを通じて、フランジバックやオートフォーカスのしくみの違いを解説してきましたが、いかがでしたか?
またいつか、一緒にデジタルカメラについて勉強しましょうね。
その機会を楽しみに!!

Text by 神崎洋治 (デジカメWEB)


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