評価の高い大口径F2.8広角レンズ「AT-X16-28 F2.8 PRO FX」に続き、フットワークを重視したコンパクトな超広角レンズ「AT-X 17-35 F4 PRO FX」が昨年登場しました。このレンズの特徴を、ポートレートやグラビア撮影等で活躍中の萩原和幸先生が撮影した作例をまじえて解説します。
前述のAT-X16-28 F2.8 PRO FXのコンセプトはそのままに、全焦点距離域でF4ながらコンパクト設計された広角ズームレンズだ。
ケンコー・トキナーの「AT-X16-28 F2.8 PRO FX」と「AT-X 17-35 F4 PRO FX」の 2 本を並べてみる。AT-X16-28 F2.8 PRO FXの133.3mmに対し、AT-X 17-35 F4 PRO FXは94.5mmとかなりコンパクト。一般的な広角ズームレンズとしても、コンパクトボディ。
前玉には大きな違いがある。AT-X16-28 F2.8 PRO FXは前玉が大きく突出していて、バランス的にも前が重くなるが、AT-X 17-35 F4 PRO FXはスマート。
AT-X16-28 F2.8 PRO FXは、大きく、開放値F2.8という大口径という点を考えると、どっしりと腰を下ろした撮影に向いているし、それだけの描写を期待して良いのだが、いかんせん取り回しという点では少々厳しい。AT-X 17-35 F4 PRO FXは開放値こそF4ではあるが、軽快に撮影できるし、AT-X16-28 F2.8 PROを持ち出してまで大きなボケが欲しいという場面でなければ、むしろスナップ撮影や荷物を少しでも小さくしたい場面にはうってつけだ。