キリンの群れがいた。
小さな子供がいたので、ファインダー越しに狙っていると、その子供がなんと雄にすり寄っていった。
キリン社会の子育ては母親が担当しているので、子供が雄に甘え、その甘える子供を許す雄の姿は、初めて見る光景だった。
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雄に甘える子供キリン
撮影データ ISO400 f5 1/1000 -0.33ev 180mm |
驚きながらシャッターを切っていると、その脇では別の母子がいて、子供が乳を飲み始めた。
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キリンの授乳
撮影データ ISO400 f4 1/1600 -0.33ev 270mm |
子供に無関心だった雄とは違って、母親は子供の体を舐めている。
強い愛情を注いでいることが伝わってくる光景だった。
地平線上にダチョウの群れを発見。
まだ成鳥になりきっていない若いダチョウたちだ。
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地平線を行くダチョウの群れ
撮影データ ISO200 f4.5 1/2000 0ev 280mm |
近寄ってみても羽根の色が同じなので雌雄の区別はつかない。
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異母兄弟
撮影データ ISO200 f10 1/400 -0.67ev 170mm |
ダチョウは一羽の雄が複数の雌に卵を産ませるから
これらは異母兄弟ということになるのだ。
太い木の陰に一頭のチーターを見付けた。
暑さに喘いでいる。
背景の木の幹の色がうるさかったので
露出補正をマイナスにして暗くしてみた。
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木陰で休むチーター
撮影データ ISO320 f4 1/1250 -1.67ev 500mm |
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木陰で休むチーター
撮影データ ISO320 f4 1/1250 -1ev 500mm |
横位置で撮ると陽の当たっている緑の草が光ってこれまたうるさいので、思い切って縦位置にして切り捨てたのだ。
ズームレンズとは違って単焦点のレンズなので、こうして縦位置に構図を決めたのである。
車からの撮影が基本のサバンナでは、被写体に近寄ったり離れたりが簡単にはできないため、距離を自由に変えられないのがつらいところだ。
※ 露出補正の撮影テクニックについての解説は、
内山晟の動物写真・撮影テクニック講座
「第4回 露出補正で動物写真がグッと魅力的に 〜背景もコントロールできる〜」を参照してください。
見渡しても見渡しても動物が一匹も見当たらない時がある。
本当に何もいないのだ。
今日はもう何も撮れないで帰るのかと不安になりかけた頃、ポツリといる動物に出会うとホッとするのだった。
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大平原にキリン
撮影データ ISO200 f9 1/320 -0.33ev 35mm |
それが、滅多に会えないクロサイだったりすると尚更である。
青空に沸き立つ雲が勇壮だったので、ワイドな構図で大きく取り込んでみた。
雲を際立たせたかったので、PLフィルターを使う。
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クロサイ
撮影データ ISO200 f6 1/350 -0.33ev 112mm |
クロサイの角は漢方で解熱剤やら強精剤として、また南イエメンでは刀の柄に加工されて富のシンボルとして珍重されたので密猟乱獲され、一時は絶滅の危機にあったのだ。
ようやく近年、密猟は少なくなり、数は増加してきたが、依然としてクロサイに出会うのは難しいのだ。
走り回っていると、異種の動物がニアミスをする光景に出会うことがある。
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ゾウとダチョウの交錯
撮影データ ISO200 f10 1/250 0ev 500mm |
ゾウとダチョウの家族が交錯する瞬間だ。
ただ、肉食獣と草食獣ではないので、平穏にすれ違う。
アフリカゾウの家族がやって来た。
真正面から撮りたかったので車の位置を微調整する。
近くに来るとゾウたちは車を迂回して行く格好になるので、遠めのうちに望遠レンズを使って撮る。
その結果、背景がきれいにボケる。その上、望遠の圧縮効果が見られ、迫力が増す。
こちらにぐんぐんと歩いて来る雰囲気を出したかったので、足の運びに注意をしてシャッターを切る。
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アフリカゾウの家族 (1)
撮影データ ISO200 f4.5 1/800 -0.67ev 750mm |
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アフリカゾウの家族 (2)
撮影データ ISO200 f4.5 1/800 0.33ev 750mm |
この後、ゾウたちは私の車との距離 4〜5 mのところを歩いて行った。
余りにも近かったので、ゾウの全身はワイドでも画面に入らなかったほどだ。
遠めのうちに撮っておいて正解だった。
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