その日、また別の群れに出会った。
彼らはブッシュの中の獣道ではなく、道路を堂々と歩いて来た。
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撮影データ ISO400 f5 1/1000 0ev 300mm |
これくらいサファリカーを無視してまっすぐにやって来られると、道を譲らなければ、という気持ちになる。多分、彼らは乾季のサバンナで喉が乾き一刻でも早く水が飲みたいのだろう。
車の脇を通りながら、リーダーは私に「邪魔者め」という顔をして一瞥をくれて行った。
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撮影データ ISO800 f5.6 1/1250 0ev 280mm |
川へ向かう途中、小さな水溜まりを見つけた。喉を潤すには、この程度の水でもと鼻を伸ばす。
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撮影データ ISO400 f5 1/1600 0ev 90mm |
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撮影データ ISO400 f5.6 1/1600 0ev 75mm |
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撮影データ ISO400 f5.6 1/2000 0ev 70mm |
ここでひと息ついて、また川へと向かう。
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撮影データ ISO400 f5 1/1600 0ev 200mm |
後ろ姿が艶かしい。
先回りしてサファリカーを止めてゾウを待つ。
ゾウたちはどのような基準で水飲み場を探すのやら、いつでも群れで行動する。
大きな群れがやってきた!
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撮影データ ISO400 f4.5 1/1250 0.67ev 500mm |
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撮影データ ISO400 f4.5 1/1250 0.67ev 500mm |
ある群れははやる気持ちを抑えて、川べりに沿って歩く。
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撮影データ ISO400 f4.5 1/1250 0.67ev 500mm |
ある群れは、夢中になって小さな崖を駆け下りる。
幸い、他のサファリカーは誰も来ていない。ゾウの「河渡り」が始まると時には10台近くの車が集り、背景に車が入ってしまうことがあるのだ。
私の方も高まる胸の鼓動を押さえてシャッターを切る。
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撮影データ ISO400 f5 1/1000 0.67ev 105mm |
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撮影データ ISO400 f5.6 1/1250 0.67ev 100mm |
川に浸かって先ずは水を飲む。
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撮影データ ISO400 f4 1/1000 0.67ev 500mm |
腹いっぱいに飲み終わると、ゾウたちは水浴びをし、或るものは興奮して遊ぶ。人間の子供たちがプールの中でじゃれまくるのと全く違いはない。
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撮影データ ISO400 f4 1/1000 0.67ev 500mm |
大人でも同じだ。
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撮影データ ISO400 f4.4 1/1250 0.67ev 500mm |
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撮影データ ISO400 f4 1/1000 0.67ev 500mm |
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撮影データ ISO400 f5.6 1/1600 0.67ev 500mm |
逆光の中で遊ぶゾウがあまりにも美しく思えたので、悪戯心でシャッターを切った。
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撮影データ ISO400 f8 1/4000 0.67ev 500mm |
こうして撮ってもゾウと知れる。
ゾウを見ているのも楽しいが、彼らが群れで水の中にいる時の音も凄まじい。水を蹴る音、お互いに水を掛け合う音、時に興奮のあまり雄叫びをあげ、その賑やかなこと。
水を飲み終えると、ゾウたちは静かに隊列を組み対岸にあがる。
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撮影データ ISO400 f6.3 1/1250 0.67ev 100mm |
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撮影データ ISO400 f4 1/2000 -0.33ev 145mm |
静かにブッシュに消えて行くゾウたちを見送るとドッと疲れを覚えるが、それと同時に、ゾウたちと長い時間付き合えた幸運をしみじみと感じるのだった。
このサンブールを去る日の朝、ゲイトに向かって車を走らせていたら、またまたゾウの群れに出会った。
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撮影データ ISO800 f5 1/2500 0ev 116mm |
その中の一歳にも満たない子ゾウが、車の前を横切りながら「サヨナラ、またね」と言っているような気がしたのは私だけなのだろうか。
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撮影データ ISO800 f5 1/2500 0ev 116mm |
※お知らせ
内山晟の「動物写真・撮影テクニック講座」は今回が最終回です。
長い間、ご愛読頂きまして、どうもありがとうございました。
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