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夜景写真家・岩崎拓哉の夜景撮影講座第74回 長野夜景の撮り方 後編(松本・岡谷・諏訪・箕輪・豊丘)

Posted On 2022 9月 07
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Photo : Takuya Iwasaki

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今月の「 岩崎拓哉の夜景撮影講座 」は「長野夜景の撮り方 後編(松本・岡谷・諏訪・箕輪・豊丘)」をお届けします。2022年7月に更新した前編と合わせてご覧ください。ようやく第7波も落ち着きを見せてまいりました。早く新型コロナを気にせず外出できる日々が取り戻せることを祈っております。
by 編集部
<本記事は 2022 年 9 月現在の情報です。訪問した時期により状況が記事内容と異なる場合がございます。>

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第73回の記事」で長野夜景の撮り方を解説させて頂きましたが、本記事では後編として松本・岡谷・諏訪・箕輪・豊丘エリアに特化した夜景スポットを解説いたします。気象条件や撮影の全体的なポイントは前回の記事も合わせてご覧下さい。

写真1 ライティングされた立石公園を写す

[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:18mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:20秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(1)城山公園

松本市内では最も知られた夜景スポットで、「夜景100選」にも選定されている。駐車場から数分離れた場所に展望台があり、360度の眺望が楽しめる。市街地との距離もほど良く、松本市内の夜景を楽しめる。撮影は広角ズームレンズより、標準ズームレンズの方が適しているだろう。(地図

写真2 松本市中心部を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:35mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:5秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真3 市街地を望遠寄りの画角で写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:85mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:4秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(2)弘法山古墳

前方後方墳の上が展望広場となっており、地元では知られた夜景スポットのようだ。城山公園よりも市街地との距離が近く感じられ、迫力ある夜景が楽しめる。広角レンズでは単調な構図になりがちなので、標準ズームレンズで一部を切り取るような構図も良いだろう。(地図

写真4 南松本方面を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:24mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:8秒 / 絞り数値:F8.0 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真5 標準画角で市街地を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:39mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:10秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(3)芥子坊主農村公園

キャンプ場や展望台が整備された公園で、展望台からは市街地と距離があるものの、松本市内の夜景を広範囲に見渡せる。公園の一部は真っ暗で、懐中電灯が必要な場所もあるが、意外と訪問する人の姿も目立つ。広角レンズでは物足りない構図になりがちなので、標準レンズか、構図によっては望遠レンズも活用したい。(地図

写真6 松本市内を広範囲に写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:35mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真7 望遠寄りの画角で市街地を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:91mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:5秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(4)高ボッチ

天気の良い日には富士山が撮影できる場所として、抜群の知名度を誇る。険しい道を走る必要があるため、訪問のハードルは高いが、展望台からは訪問時の苦労を忘れるほどの美しい夜景が楽しめる。諏訪湖の左手に富士山が見えるが、気象条件によっては見えないことも多々ある。カバー画像のように真っ暗な時間よりもトワイライトタイムの方が夜景が美しい。訪問時には懐中電灯はもちろん、十分な防寒具も持参したい。(地図

写真8 諏訪湖を中心に左手に見える富士山も写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:70mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:15秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真9 岡谷市と箕輪町方面を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:70mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:15秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(5)立石公園

長野県内で特に有名な夜景スポットで、撮影よりもデート目的に訪問する人の姿が目立つ。公園内はフットライトで整備されており、初心者でも訪問しやすい雰囲気。真っ暗になってからでも美しい夜景が撮れるが、おすすめはトワイライトタイム。空の青みが諏訪湖にも映り込み、幻想的な写真が撮れるはずだ。(地図

写真10 トワイライトタイムに諏訪湖を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:22mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真11 諏訪市中心部を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:76mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:10秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(6)萱野高原

標高1,200m級の山間部にあり、夜景のスケール感で言えば「鷹狩山」や「高ボッチ」と並ぶスケール。展望台からは伊那谷の夜景を見渡せ、その迫力には圧倒されるはずだ。写真12と写真13の作例は比較的遅い時間帯に撮影していて光量が少ないため、光量が多いトワイライトタイムの訪問を狙う方が良いだろう。(地図

写真12 伊那谷の夜景を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:24mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:30秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白熱電球 ]

写真13 標準画角で南箕輪村方面を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:47mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:25秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白熱電球 ]

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■撮影スポット(7)福島てっぺん公園

「ほうきジャンプ」で有名な公園で、標高805mの高さに整備されている。公園には街灯もあることから雰囲気も良く、夜間でも訪問しやすい。展望台からは飯田市内を中心とした夜景を広範囲に見渡せ、天気が良ければ星空もきれいに見える。夜景だけでなく、星景撮影にもおすすめできそうだ(地図

写真14 トワイライトタイムに飯田市方面を写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:58mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:10秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真15 展望台と夜空を見上げて写す


[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD / 焦点距離:15mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:30秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:1600 / WB:白熱電球 ]

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著者について
■ 夜景写真家 岩崎 拓哉 ■1980年生まれ。大阪府出身、神奈川県在住。法政大学経済学部卒。 2003年より夜景写真家を志し、日本全国や海外で夜景を撮影。 Webエンジニアの経験も活かし、「夜景INFO」などの夜景専門サイトを立ち上げる。カメラ雑誌の原稿執筆、夜景撮影の講師経験も豊富。総合・国内旅行業務取扱管理者の資格も持つ。 著書に「プロが教える夜景写真 撮影スポット&テクニック(日経ナショナルジオグラフィック社)」「夕景・夜景撮影の教科書(技術評論社)」。