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夜景写真家・岩崎拓哉の夜景撮影講座
第68回 新潟工場夜景の撮り方入門


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Photo : Takuya Iwasaki

TOPIX

今月の「 岩崎拓哉の夜景撮影講座 」は新潟工場夜景を取り上げました。前回の「 第67回 新潟夜景の撮り方入門 」も合わせてご覧ください。今回は新潟・長岡・上越・、糸魚川と複数に渡る新潟工場夜景スポットを取り上げております。新型コロナの感染が落ち着いた折には、ぜひご訪問ください。記事作成時と現在は状況が異なる場合がございます。ご注意ください。 by 編集部

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昨年11月に、群馬県での工場夜景撮影(第65回)と合わせて、新潟県でも工場夜景を撮影してきました。新潟県は日本海側最大の都市であり、太平洋側や瀬戸内海にあるような大規模な製油所はありませんが、化学工場や発電所などの工場夜景スポットが充実しています。今回は新潟市を中心に長岡市、上越市、糸魚川市の工場夜景スポットを紹介します。

写真1 国際石油開発帝石のLNGタンクを写す(上越市・黒井漁港付近)

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: TAMRON SP 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035) / 焦点距離:181mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:5秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■新潟工場夜景の特徴

新潟県内で工場夜景スポットが最も充実しているのは、政令指定都市でもある新潟市だが、次いでセメント工場や大規模な化学工場を有する糸魚川市にも工場夜景スポットが多い。新潟市と糸魚川市は約170km(高速道路利用を想定)も離れており、東京駅-静岡駅間(約180km)に匹敵するため、1日で全都市を訪問するのは困難。ゆとりをもって工場夜景を楽しむなら、新潟市&長岡市で1日、上越市&糸魚川市で1日と考えると良い。

写真2 新潟県の地図

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新潟県内は縦に広く、村岡市役所-糸魚川市役所間でも約227km(高速道路利用を想定)も離れている。(地図:CraftMap

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■新潟の工場夜景撮影のポイント

他の工場夜景エリアと同様に、車移動が基本で撮影機材も安定感ある三脚と、標準&望遠ズームレンズがあれば問題ないが、日本海側は冬になると大雪が降るのと、年間を通じて晴れ日が少ないため、気象条件は訪問前にしっかり確認しておきたい。

写真3 工場夜景の案内板(大山ポンプ場前)

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旭カーボンの工場夜景が見渡せる大山ポンプ場前の雰囲気。 案内板で工場周辺の解説もされている。

(1)年間を通じて撮影できるが12月以降の降雪シーズンは避けたい
工場夜景は季節や気象条件の影響を受けにくいが、比較的日没が早い春または秋がベストシーズン。降雪シーズンは歩くのも大変になると思われるので、夜景撮影には不向き。

(2)車移動が基本
いずれの工場夜景スポットも駅から離れた場所にあるため、基本的には車で訪問したい。工場夜景スポットの付近には駐車場が無いことが多いので、停車場所には気をつけたい。

(3)標準ズームレンズ+望遠ズームレンズを持参
新潟県内の工場夜景スポットは、比較的間近で工場を見渡せる場所が多いが、望遠側が300mm前後の望遠ズームレンズも持参したい。後は望遠レンズ+長時間露光に耐えられるだけの丈夫な三脚も持参したい。

(4)反射タスキなどの安全装備をおすすめ
車通りのある工場夜景スポットを訪問する場合、特に安全面への注意が必要で、周辺が真っ暗な場所も多いため、反射タスキなどの安全装備も整えておきたい。

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■撮影スポット(1)大山ポンプ場前(新潟市)

新潟市はもちろん、新潟県を代表すると言っても過言ではない工場夜景スポット。自治体が案内板を作成するほどの工場夜景名所になっており、産業観光ツアーでもコースに組み込まれている。真っ暗な道を数分歩くが、対岸に見える旭カーボンの全景には、誰もが圧倒されるはずだ。標準レンズで全景を写すのも良いが、望遠レンズで一部を切り取る構図も良いだろう。(地図

写真4 旭カーボンのプラントを写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF24-105mm F3.5-5.6 IS USM / 焦点距離:53mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真5 旭カーボンのプラントと水面に反射した光

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:33mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:20秒 / 絞り数値:F10 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(2)鴎橋(新潟市)

ショッピングセンター「フレスポ赤道」のすぐ近くにある橋で、歩道から旭カーボンを見渡せる。視界はさほど広くないが、手前のタンクを大きく写せるのがポイント。大山ポンプ場と合わせて訪問したい。(地図

写真6 旭カーボンのタンクを写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: TAMRON SP 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035) / 焦点距離:137mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:4秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:640 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(3)大山台公園(新潟市)

住宅地の中にあるごく普通の公園に見えるが、展望台があり、遠くに工業地帯が見渡せる。300~400mm前後の望遠レンズがあれば、旭カーボンの工場の全景を入れたり、製紙工場なども一部を切り取る形で撮影できる。(地図

写真7 北越紀州製紙新潟工場方面を写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF70-300mm F4-5.6 IS II USM / 焦点距離:96mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:3.2秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:640 / WB:白色蛍光灯 ]

写真8 望遠レンズで遠くに見える旭カーボンを写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF70-300mm F4-5.6 IS II USM / 焦点距離:300mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:2.5秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:800 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(4)山木戸・旧7号沿い(新潟市)

製紙工場である北越コーポレーションのプラントが見渡せる。手前の建物が視界を遮っているため、プラントの見える範囲は限られているが、プラントの形が特徴的で面白い。(地図

写真9 北越コーポレーションのプラントを写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF24-105mm F3.5-5.6 IS USM / 焦点距離:62mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(5)親沢町(長岡市)

新潟県は国内でも数少ない原油の生産地。長岡市に2箇所の製油所があるようで、親沢町のプラントは田畑に囲まれて立地している。プラント自体は小規模だが、日本海側の都市には大規模な製油所が無いため、貴重な工場夜景スポットと言える。(地図

写真9 国際石油開発帝石のプラントを写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF24-105mm F3.5-5.6 IS USM / 焦点距離:100mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:4秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(6)黒井漁港付近(上越市)

黒井漁港から黒井突堤にかけて、東北電力上越火力発電所や国際石油開発帝石のLNG基地が見渡せる。光量はそれほど多くないため、できればトワイライトタイムを狙って撮影したい。作例は黒井漁港付近から撮っているが、さらに東側の黒井突堤(釣りスポット)から撮る場合は、工場と距離があるため望遠レンズがあると良い。(地図

写真10 上越火力発電所と直江津LNG基地を写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF24-105mm F3.5-5.6 IS USM / 焦点距離:92mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(7)上刈(糸魚川市)

上越方面から糸魚川ICを降りる際に、間近にセメント工場のプラントが見渡せ、一瞬その迫力に圧倒される。セメント工場の間近では緑地帯のおかげで視界が狭くなるが、少し離れた場所であれば視界が広がるポイントもある。作例は煙突から出る水蒸気が良いアクセントになると思い、標準レンズで撮影した。プラントの一部を切り取るなら望遠レンズが欠かせない。(地図

写真12 明星セメント 糸魚川工場を写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF24-105mm F3.5-5.6 IS USM / 焦点距離:39mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:20秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(8)田海(糸魚川市)

田海と書いて「とうみ」と読む。道路からデンカ田海工場が間近で見渡せるポイントがある。化学プラントが光輝き、その迫力に誰もが圧倒されるはずだ。工場との距離が近いので、標準ズームレンズでも迫力ある写真が撮れる。なお、ここから西方向(JR青海駅南側)にあるデンカ青海工場の付近にも工場夜景を見渡せるポイントがある。(地図

写真14 デンカ田海工場を写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF24-105mm F3.5-5.6 IS USM / 焦点距離:63mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:4秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

写真15 プラントの一部を画面全体に写す

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[ ボディ:CANON EOS 6D MarkⅡ / レンズ: CANON EF24-105mm F3.5-5.6 IS USM / 焦点距離:70mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:6秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]

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岩崎拓哉
著者について
■ 夜景写真家 岩崎 拓哉 ■1980年生まれ。大阪府出身、神奈川県在住。法政大学経済学部卒。 2003年より夜景写真家を志し、日本全国や海外で夜景を撮影。 Webエンジニアの経験も活かし、「夜景INFO」などの夜景専門サイトを立ち上げる。カメラ雑誌の原稿執筆、夜景撮影の講師経験も豊富。総合・国内旅行業務取扱管理者の資格も持つ。 著書に「プロが教える夜景写真 撮影スポット&テクニック(日経ナショナルジオグラフィック社)」「夕景・夜景撮影の教科書(技術評論社)」。
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