夜景写真家・岩崎拓哉の夜景撮影講座 第75回 横浜ベイブリッジのライトアップ夜景の撮り方
Photo : Takuya Iwasaki
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今月の「 岩崎拓哉の夜景撮影講座 」は「 横浜ベイブリッジのライトアップ夜景の撮り方 」をお届けします。2017 年に「 第31回 レインボーブリッジ・ライトアップ夜景入門 」を掲載しておりますが、5年が経過いたしましたので最新の情報をお届けします。 by 編集部
<本記事は 2022 年 11 月現在の情報です。訪問した時期により状況が記事内容と異なる場合がございます。>
今回は久しぶりに首都圏の夜景スポットについて解説します。横浜夜景の定番とも言える、横浜ベイブリッジのライトアップを撮影しやすい場所を5ヶ所紹介します。
写真1 スカイラウンジから本牧ふ頭方面を見渡す
■横浜ベイブリッジ・エリアの特徴
1989年9月27日に横浜ベイブリッジが開通しました。本牧ふ頭と大黒ふ頭が繋がり、都市部の渋滞回避に役立っています。上層部と下層部に分かれており、橋は上層部が高速道路で下層部が一般道(125cc以下のバイクは通行不可)となっています。完成時は日本最長の斜張橋とされており、当時は夜景見物を目的に橋上に駐車する車が多くて、問題になったようです。
写真2 横浜ベイブリッジ周辺の地図
■横浜ベイブリッジの夜景撮影のポイント
横浜ベイブリッジを撮影する上で、特別難しいテクニックは要しないが、撮影に適した時間帯とレンズの使い分けが重要になってくる。
写真3 大黒ふ頭西緑地の雰囲気
(1)ライトアップの時間帯を意識する
横浜ベイブリッジは日没後に点灯し、24時に消灯する。毎50分から正時まで、毎20分から30分までの10分間は主塔の先端部分約40mが青色に照らされる。
(2)大黒ふ頭方面は車移動を推奨
大黒ふ頭までは市営バスでもアクセスできるが、駐車場もあるため車での移動の方がスムーズ。
(3)横浜ベイブリッジとの距離感に合わせてレンズを使い分ける
大黒ふ頭西緑地であれば広角レンズ、港の見える丘公園であれば望遠レンズのように横浜ベイブリッジとの位置に合わせてレンズを使い分けたい。
(4)横浜ベイブリッジ スカイウォークから夜景を撮る場合は営業時間に注意
スカイウォークは土日祝限定で18時まで無料開放されている。冬に近い時期であれば、わずかな時間だが夜景も楽しめる。
■撮影スポット(1)大黒ふ頭西緑地
横浜ベイブリッジを最も間近で見られる緑地公園。横浜ベイブリッジを左側から写すと、横浜みなとみらい方面をアクセントに入れることができ、右側から写すと本牧ふ頭をアクセントに入れることができる。撮影自体は難しくないが、釣り人が多いため、ある程度間隔を空けて撮影すると良いだろう。(地図)
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:23mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:20秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:100 / WB:白色蛍光灯 ]
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:33mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:15秒 / 絞り数値:F10 / ISO感度:100 / WB:白色蛍光灯 ]
■撮影スポット(2)大黒大橋
大黒大橋の歩道(西側)から、正面には横浜みなとみらい方面が見渡せ、トワイライトタイムの夜景は特に美しい。横浜ベイブリッジは左手に見え、大黒ふ頭と一緒に撮影できる。撮影する場所によっては、手前の照明がゴーストを発生させてしまう恐れがあるので、歩きながらベストポイントを見つけたい。なお、強風時は三脚を立てずに手持ちで撮影した方が良い場合も。車で訪問する場合は「タイムズ横浜ストロベリーパーク第2」から歩いて15分ほどでアクセスできる。(地図)
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:105mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:1/6秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:6400 / WB:オート(ホワイト優先) ]
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:39mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:1/5秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:8000 / WB:オート(ホワイト優先) ]
■撮影スポット(3)横浜さとうのふるさと前
横浜ベイブリッジを斜め方向から見渡せる穴場スポット。バス停と回転用のロータリーがあるが、ロータリーは駐車禁止のため、路線バスで訪問する方法も考えられる。フェンス越しの撮影になるため、口径の大きなレンズではフェンスが写り込んでしまう恐れがある(作例のレンズはいずれも77mm径)。(地図)
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:53mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:400 / WB:オート(ホワイト優先) ]
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:105mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:2秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:800 / WB:オート(ホワイト優先) ]
■撮影スポット(4)末広水際線プロムナード
「横浜市高齢者保養研修施設ふれーゆ」に隣接した海沿いが、プロムナードとして整備されている。延長680メートルあり、釣り人の姿も多い。横浜ベイブリッジも遠くに見渡せるが、高速道路で隠れてしまっているため、鶴見つばさ橋をメインで撮影する方が良いだろう。(地図)
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:105mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:5秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:400 / WB:白色蛍光灯 ]
[ ボディ:CANON EOS R6 / レンズ: CANON RF24-105mm F4L IS USM / 焦点距離:58mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:30秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:200 / WB:白色蛍光灯 ]
■撮影スポット(5)港の見える丘公園
横浜では山下公園と並ぶ有名スポットで、週末は特に観光客やカップルで賑わう。横浜ベイブリッジとは距離があるものの、同じ方向に鶴見つばさ橋も見渡せる。車でも電車でもアクセスしやすい場所にあり、夜景撮影初心者にもおすすめしたい。望遠レンズを使うシーンが多いため、安定感ある三脚を持参したい。(地図)
[ ボディ:CANON EOS 6D / レンズ: TAMRON SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD / 焦点距離:209mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:3.2秒 / 絞り数値:F8 / ISO感度:400 / WB:オート ]
[ ボディ:CANON EOS 6D / レンズ: CANON EF24-70mm F4L IS USM / 焦点距離:33mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:10秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:200 / WB:オート ]