萩原和幸 流
サムヤンレンズ使い倒し術 第15回
SAMYANG AF14mm F2.8 FE
写真と文:萩原 和幸
TOPIX
本サイトでお馴染みの写真家・萩原和幸が、高コストパフォーマンスで写真好きの耳目を集め始めているサムヤンレンズをトコトン使い倒す「 萩原和幸流サムヤンレンズ使い倒し術 」。豊富なラインナップを誇るサムヤンレンズから、萩原氏がお気に入りの一本を選んでスナップ、ネイチャー、ポートレートなどなどで使い倒した生々しいレビューを月1でお届けしています。今回取り上げたのは開放絞り F2.8 の フルサイズ 対応 14mm 単焦点広角レンズ「 SAMYANG AF14mm F2.8 FE 」です。それではお楽しみください。 by 編集部 |
Index
■ フルサイズ対応14mm単焦点広角AFレンズ
第15弾は、サムヤンAFレンズの第2弾として登場した『AF14mm F2.8 FE』。現在、サムヤンでラインナップされているAFのフルサイズ対応レンズは5本。本レンズのほか、ソニーEマウントはAF24mm F2.8 FE、AF35mm F2.8 FE、AF50mm F1.4 FE。キヤノンEFマウントのAF14mm F2.8 EF、AF85mm F1.4 FEだ。着々とラインナップを増やしているのは、それだけユーザーからの支持を得ているからであろう。
サムヤンからは本レンズであるAF14mm F2.8 FE 、AF14mmF2.8 EF、XP14mm F2.4、14mm F2.8 ED AS IF UMCと、14mmだけで4本もラインナップ。星景撮影をされる方々に圧倒的な支持を得ているサムヤンならではかもしれないが、それにしても14mmでのこれだけのラインナップは珍しい。それだけ自信を持って世に送り出している画角と言えるだろう。
私自身は星景撮影が縁遠く、今回も14mmという超広角レンズでスナップ撮影に出かけてみた。普段は広角ズームレンズのワイド端として16mmまでの使用頻度はとても高いが、たった2mmの差から吐き出される画としては大きな違いとなって表れるから面白い。
さて、この『AF14mmF2.8 FE』は、デザインはAFレンズシリーズと統一されていて、とてもシンプル。ソニーαシリーズにはぴったりだ。フロントヘビーを覚悟していたが、その様な実感はなく、とてもバランスのとれたグリップ感だ。ソニーαシリーズを意識したのかなといつも思うオレンジのラインがカメラとマッチして、これがカッコいい。
レンズ構成は10群14枚。非球面レンズ3枚と低分散ガラス2枚を採用する。絞り羽根は7枚。UMCコーティングが施されている。フロントにフィルターは取り付けることは出来ない。
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■ メーカーサイト ■ SAMYANG AF14mm F2.8 FE |
■ スナップで試してみた
では早速撮影に出掛ける。カメラはソニーα7RⅢ。AFは爆速というわけではないものの、ストレスは感じない速さで正確。軽快でスナップにはピッタリだ。
本文中の 実画像 の文字をクリックするとカメラで撮影した実際の画像が別ウインドウで表示されます。容量が大きいのでモバイル端末での表示に注意してください。サムネイル画像をクリックするとリサイズした画像がポップアップ表示されます。
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■ 総評
14mmという画角でのスナップは、16mm程度の超広角の画角に慣れていてもなお新鮮な画角で、たった2mm、されど2mmを感じることができる。AFはとても軽快で静か、コンパクトなα7シリーズとはベストマッチングなサイズで、片手にカメラを持ちながらブラブラと撮影して歩くのがなんとも楽しい。逆光時もフレアやゴーストが出にくく、光源が入ってきやすい画角だけに、安心してレンズを向けることができた。α6000系のAPS-Cサイズ機でも20mm相当の画角として楽しめるので、こちらでももってこいだ。
メーカー純正品はとかく金額が張るソニーEマウントレンズだが、コストパフォーマンスに優れたサムヤンレンズの中で、AFシリーズでは特にEマウントレンズは多くのユーザーに使って貰いたい。価格差を撮影の機会に充てることができるからだ。今回のAF14mmF2.8 FEもそう思った。やはり撮影に出かけてこそ、だと思う。これだけの超広角でAFで、かつ描写性能を考えたら、不満に思うユーザーはいないだろう…と思えてしまうほどの良いレンズだ。
■ 制作・著作 ■
スタジオグラフィックス
萩原 和幸