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夜景写真家・岩崎拓哉の夜景撮影講座
第46回 散歩感覚で楽しめる大阪・中之島夜景の撮り方

Posted On 18 9月 2018
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Photo : Takuya Iwasaki

TOPIX

さて、今回の全国各地の夜景撮影の How to 講座は大阪・中之島をピックアップいたしました。大阪市内の気軽に楽しめる夜景スポットをご案内いたします。それではご覧ください。 by 編集部

9月に入り、先月の猛暑日からは想像できないほど涼しくなってきました。これまでは、地方都市を中心に夜景撮影スポットを紹介してきましたが、今回は大阪市内の夜景を解説します。市内にはベイエリア・展望施設・ライトアップなど様々なジャンルがありますが、今回は水都・大阪らしい中之島エリアの夜景スポットを解説します。夜も過ごしやすい時期になってきたので、散歩をしながらの夜景撮影もおすすめです。

写真1 大川に架かる天神橋方面を望む

京阪シティモール屋上庭園

京阪シティモールの屋上庭園は夜景スポットとして人気があり、天神橋や天満橋のライトアップが見渡せる。無料開放されており、観賞にも撮影にもおすすめ。

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■大阪の特徴

大阪市内の夜景と言えば、通天閣のライトアップや道頓堀のグリコの看板、大阪城をイメージする人が多いが、東京23区と同様に山間部からの夜景は望めないものの、高層ビルから見下ろす夜景や、橋のライトアップなど魅力のある夜景撮影スポットが多い。高層ビルから見える夜景としては「梅田スカイビル 空中庭園展望台」「ハルカス300展望台」「コスモタワー(大阪府咲洲庁舎展望台)」などが有名で、東京と同規模のスケール感ある夜景が楽しめる。一方、レインボーブリッジや東京ゲートブリッジのような大きな橋は無いが、中之島エリアの橋がライトアップされ、隅田川の橋のライトアップを楽しむ感覚で夜景撮影が楽しめる。

写真2 大阪市の地図

大阪市の地図

中之島エリアは大阪市内中心部にあり、光量も多く、ライトアップされた橋も多い。展望ビルと合わせて訪問するのも良いだろう。

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■大阪・中之島の夜景撮影のポイント

大阪の夜景を撮る上で、特別難しいテクニックは無いが、最も撮影に適した時期は秋~春にかけての日没が早い平日となる。中之島のライトアップがメインであれば、標準レンズをメインに、高速道路や高層ビルを見上げて撮る時に広角レンズに交換すると良いだろう。駐車場がある夜景撮影スポットは限られるので、特に中之島エリアは電車+徒歩移動の方がスムーズに夜景撮影スポットを巡れる。

写真3 5軸手ブレ補正を活かして手持ち撮影に挑む

手持ち夜景撮影

オリンパスのOM-D EM-1 MarkIIと12-40mm F2.8 PROの組み合わせで撮影。5軸手ブレ補正により、シャッター速度:1.6秒、絞り:F8.0、ISO感度:800の条件で手持ち撮影できた。

(1)雪の降る日が少なく、年間を通じて撮影を楽しめる

関西圏の瀬戸内海側は、六甲山などの山間部を除いて、冬になっても雪の降る日が少なく、秋~冬を中心に年間を通じて夜景撮影を楽しめる。ただし、関東圏に比べて日没が30分前後遅いため、夏の撮影はライトアップの消灯時間や、施設の営業時間に気をつけたい。大阪市の「ライトアップ事業」のWebサイトによると中之島エリアの橋は22時または23時に消灯する。

(2)大阪市内の撮影スポットは、公共交通機関で訪問しやすい

大阪市内は地下鉄を中心に交通機関が発達しており、舞洲(此花区)・鶴浜(大正区)などを除けば、ほとんどの夜景撮影スポットが電車で回れる。都心部は車より電車や徒歩の方が移動しやすいことも。

(3)徒歩移動が多いので、軽量な三脚持参か手持ち撮影がおすすめ

大阪市内の展望室や中之島エリアへは最寄り駅から歩くことも多いので、できるだけ軽量な三脚を持ち歩いた方が、体への負担も少ない。望遠レンズを使うシーンはさほど多くないので、重量級の三脚が必要になるシーンは少ないだろう。レンズは広角ズームレンズと、標準ズームレンズの2本があると良い。また、5軸手ブレ補正に対応したカメラであれば、感度を上げてもそれなりにキレイに撮れるので、あえて三脚を持参せずに撮影を楽しむスタイルもありだ。

(4)ビルの明かりが多いので、休日よりも平日がおすすめ

大阪市内はオフィスビルが多く、平日と休日では光量差が目立つ。特に中之島エリアは高層ビルが多く、土日はビルの明かりがほとんど消灯する。橋のライトアップの撮影がメインでも、土日に撮影すると、やや寂しい写真になることが多い。できるだけ平日の夜に訪問しよう。

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■撮影スポット(1)堂島大橋

「中之島の西ゲート」として知られており、プラチナのようなカラーが特徴。作例は離れた場所から望遠レンズで写し、手前の歩道のフットライトの明かりも入れている。(地図

写真4 白くライトアップされた堂島大橋を写す

堂島大橋

[ ボディ:CANON EOS 6D / レンズ:SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM / 焦点距離:86mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:8秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:200 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(2)中之島ガーデンブリッジ

堂島川の大江橋と渡辺橋の間に架けられた歩道専用橋で、ブルーとホワイトの明かりが美しい。水面が穏やかな日は反射した橋の明かりが美しさを増す。(地図

写真5 水面に反射した橋の明かりを写す

中之島ガーデンブリッジ

[ ボディ:CANON EOS 6D  / レンズ:EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:27mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:200 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(3)難波橋

「なんばばし」と呼びそうになるが、「なにわばし」と呼ばれている。石像のライオンが設置されていることから、ライオン橋とも呼ばれている。(地図

写真6 難波橋と高層ビルを写す

難波橋

[ ボディ:CANON EOS 6D  / レンズ:EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:35mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:15秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:200 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(4)天神橋

オレンジ色のライティングが美しく、暖かみを感じさせてくれる。橋だけを写すのも良いが、周囲の高層ビルを写す構図も良い。(地図

写真7 天神橋と高層マンションを写す

天神橋

[ ボディ:CANON EOS 6D  / レンズ:EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:26mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:15秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:200 / WB:白色蛍光灯 ]

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■撮影スポット(5)天満橋

「天が満つる光の架け橋」をコンセプトとした橋で、ブルーのライトアップが美しい。作例は長時間露光で屋形船の光跡を写し込んでいる。(地図

写真8 屋形船の光跡と天満橋を写す

天満橋

[ ボディ:CANON EOS 6D  / レンズ:EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:28mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:13秒 / 絞り数値:F11 / ISO感度:200 / WB:白色蛍光灯 ]

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■今月のお勧め夜景スポット「大阪府咲洲庁舎展望台(コスモタワー)」

大阪ベイエリアを中心に360度の大パノラマ夜景が楽しめ、大阪市内でもトップクラスの美しい夜景が撮影できる。ガラスが斜めになっているため、写り込みは少ないが、三脚の固定にはコツが必要なことも。広角レンズで大阪ベイエリア一帯を写したり、望遠レンズで海遊館や観覧車など特定の被写体を狙うのも良いだろう。

大阪府咲洲庁舎展望台(コスモタワー)
営業時間:11:00~22:00 ※最終入場時間21:30 定休日/月曜日(祝日の場合は翌日振替)
所在地:大阪市住之江区南港北1-14-16
アクセス:ニュートラム「トレードセンター前駅」約3分(付近に有料駐車場あり)
料金:大人1名700円
参考URL:https://www.nightview.info/yakei/detail/wtc_osaka/

写真9 大阪ベイエリアを広角レンズで写す

展望台からの大阪ベイエリアの夜景

[ ボディ:CANON EOS 6D / レンズ:EF16-35mm F4L IS USM / 焦点距離:23mm / 撮影モード:マニュアル露出 / シャッター速度:15秒 / 絞り数値:F9 / ISO感度:200 / WB:白色蛍光灯 ]

岩崎拓哉
著者について
■ 夜景写真家 岩崎 拓哉 ■1980年生まれ。大阪府出身、神奈川県在住。法政大学経済学部卒。 2003年より夜景写真家を志し、日本全国や海外で夜景を撮影。 Webエンジニアの経験も活かし、「夜景INFO」などの夜景専門サイトを立ち上げる。カメラ雑誌の原稿執筆、夜景撮影の講師経験も豊富。総合・国内旅行業務取扱管理者の資格も持つ。 著書に「プロが教える夜景写真 撮影スポット&テクニック(日経ナショナルジオグラフィック社)」「夕景・夜景撮影の教科書(技術評論社)」。
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