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第 13 回 色かぶりした写真を補正する方法 2009/04/30
 

最近、カメラマンではない人がデジタルカメラで撮影した料理や製品の写真をホームページやメニューなどに掲載するケースが増えていると思います。
中には、ひどく色かぶりした写真をみかけ、ビックリすることもあります。
料理や商品を良く見せたいと思うなら、色かぶりした写真は御法度です。特に食べ物の場合、蛍光灯によって緑かぶりした写真は鮮度が悪く見えます。また、人物の場合は、顔色の悪い不健康な写真になってしまいます。

Picasa3で、きれいに補正しましょう。

Text by 神崎洋治
 

お店のメニューやホームページで、ひどく色かぶりした写真をみかけます。これは逆効果。きれいに補正すれば食欲も沸いてくる…

 
  色かぶりした写真ってなんだろう? このページのトップへ  

食べた食事を写真に撮ってブログに載せる人が多いですよね。レストランをやっている知人が「お客様には静かに食事を楽しんでいただきたいのに、周りの目も気にせずフラッシュをピカピカさせながら写真を撮るお客様がいて、たまにクレームになる」と嘆いていました。個室は別として、レストランでの撮影は他のお客さんの迷惑にならないようにしたいものですね。おっと、閑話休題。

さて、今日の例題の写真はこれ。

撮影した写真 Before

高級牛肉の写真で、とってもおいしそうに・・・
美味しそう?
あらあら、おいしそうには見えませんね。

むしろ毒々しいというか。実際はもっとおいしそうなお肉なんですが、写真全体が緑がかっています。
こういうのを色かぶり、緑かぶりといいます。
意外と食堂やレストランのメニューや看板には、緑かぶりした写真を結構みかけます。
蛍光灯のせいなんですね。

本来、白いはずのお皿が緑色になっていますので、緑かぶりが顕著に確認できます。

光には色があることはご存じだと思います。蛍光灯は白く、白熱球は赤めの光で暖かみがある、なんて聞きますよね。それが光の色です。光と色の詳しい話はまた機会をみて改めて解説したいと思いますので、この写真に話を戻すと、実際には一般の蛍光灯の光は緑色で、蛍光灯の影響を受けて写真全体が緑色になってしまったのです。

通常は、デジタルカメラの「ホワイトバランス」という機能が、自動的に光源による色かぶりを検知し、補正して不自然のないように色補正してくれますが、この写真の場合は、その機能がうまく作動しなかったか、ユーザが手動で間違った光源の設定をしてしまったためにこうなってしまったのでしょう。

【関連記事】
色温度(デジカメ用語集)
ホワイトバランス徹底解説!
ホワイトバランス(色温度)の設定を変更するだけでこれだけ色味が変わってくる(RAW現像)

 

  色かぶりをとる方法 このページのトップへ  

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画像A

「調整」タブの「色温度」
色温度を左右にドラッグして、色かぶりを調整する。

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画像B

自動で色温度を調整
「ワンクリックで色かぶりを補正」ボタンを押すだけで、きれいに緑色かぶりがとれて、お肉本来の色が戻った。

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画像C

「効果」タブのサチュレーション
サチュレーションで色を派手めに演出する。

 
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画像D

お肉とレタスを派手めに
レバーを少しだけ調整して、おいしそうに見える色合いに調節。

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画像E

仕上げに明るさを調整
最後に明るさとハイライト、シャドウをそれぞれ調整し、明るめにして完成。

色かぶりを補正したい場合、編集モードの「調整」タブをクリックし、「色温度」を調整します。

「色温度」は、左にドラッグすると青く、右にドラッグすると赤く調整されます(画像A)。

もっとも簡単な方法が「ワンクリックで色かぶりを補正」ボタンをクリックすることです。Picasa3が自動的に色かぶりを判別し、補正してくれます(画像B)。

例では一発で満足するレベルの色補正ができました。


これでも十分ですが、せっかくの講座ですので、更に食欲がそそるような、お店のメニューやチラシにあるような色合いにしてみましょう。

鮮度が大切な食材は、彩度がやや強い方がおいしく見えます。このお肉で言えば赤い色合いが、後ろのレタスなら緑色がやや鮮やかな方がより新鮮においしく見えます。

そこで、「効果」タブをクリックして「サチュレーション」を選択します。

サチュレーションは、色彩をポップ調に(派手めに)変える特殊効果フィルタのひとつです。前回に解説した「鮮やかさを強調する」のと似た効果ですが、効果フィルタに配置されているだけあって、強くかけるとすぐに不自然な色合いになりますので、注意してください。

「サチュレーション」のスライドバーを左右にドラッグして、色合いを調整し、「適用」をクリックして決定します。

この例では、再度、最後に「調整」タブをクリックして、明るさを調整しています。

明るさとハイライト、シャドウをそれぞれ、白飛びがしない範囲で明るく調整し、色温度も青にふって最適に合わせ直しました。

こうしてできあがり。

元々、色かぶりした失敗写真と比べるとずいぶんとおいしそうに見える写真になったのではないでしょうか?

これならメニューの写真に掲載しても、おいしそうに見えるのではないでしょうか?


 
【実践例】

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元々、色かぶりした失敗写真と比べるとずいぶんとおいしそうに見える写真になったのではないでしょうか?



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初出:2009/04/22
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