まず、この写真を見てください。
沖縄で撮影された写真です。
どうですか?
青い空と鮮やかな花の色にハッとして、シャッターを押したに違いありません。
しかし、そのときハッした光景、記憶に残っている光景はもっと色鮮やかで、鮮明だったはずです。
例えば、こんな感じに。
私は「日経パソコン」や「デジタル写真生活」など、いろいろな雑誌でレタッチ講座を書いてきましたが、Photoshop Elementsなどを使って、色を鮮やかに補整する方法はいつも好評でした。しかし、Picasa3には意外にも「彩度を強調する」つまり「色を鮮やかに補正する」機能がありません。
正確に言うと、「効果」タブに「サチュレーション」という色をポップ調に派手にするフィルタがありますが、これは彩かを強調するのとは少し異なり、ピーキーなフィルタです(次回、解説します)。
明るさや色温度を調整することで、露出不足で暗い写真を全体的に明るくしたり、逆光の被写体を明るく補正したり、色かぶりした写真を色補正することがPicasa3ならできます。例えば、逆光の被写体を明るくする方法は「第03回 逆光の失敗写真を明るく、青空をもっと青く補正するレタッチ術」で解説しましたし、色かぶりの補正については次回、解説したいと思います。
このようにPicasa3には、初心者が必要とする補正機能はほぼ完備されているにもかかわらず、「彩度を強調する」機能というか、レバーやボタンが存在しません。だから、「記憶に鮮明に残っているこの景色はもっと色鮮やかで魅力的だったはず…」そう思っても、Picasa3では記憶色を取り戻すためのボタンがないのです。「効果」タブに「サチュレーション」という色をポップ調に派手にするフィルタがありますが、これも少し機能が違います(次回、解説します)。
んが、しかし、スタグラ読者なら大丈夫。
ボタンやレバーがなくったって、あのときの鮮やかな色や景色を取り戻す方法を解説しますね。一からのくわしい操作方法は解説しませんが、今までこの講座をご覧になっていれば、わかるように紹介しますのでよろしく。
ちなみに例題では、違いが解りやすいように明るさや色の調整を少しオーバー気味に操作しています。実践では、もう少し不自然のない範囲で調整してください。
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お馴染み藍海夏の「さわやかな朝の写真」。ところが窓の明るさを背負っているために、暗く沈んだ写真になってしまいました(左)。今回の操作方法を使うと、右写真のように明るく、鮮やかに補整することができます。 |
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