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Picasa3 徹底活用講座
Picasa3 徹底活用講座 写真の整理と管理術
第 14 回 写真を素早くみつける 3つの「検索」機能 2009/07/29
 

Picasa3には、膨大な写真の中から目当ての写真を素早く探し出すための「検索」機能があります。
検索機能は大きく分けて3つ。

  1. キーワード検索
  2. フィルタ検索
  3. 色での検索

です。

Text by 神崎洋治
 

膨大な写真の中から効率的に写真をみつけるには、キーワード検索が有効… でも…

  あの写真・・どこだっけ? このページのトップへ  

書斎のパソコンに向かって唸っているお父さん・・
「ええっと、あの写真・・沖縄で撮ったシーサーの写真・・どこだっけ?」

ついついたくさん撮ってしまうデジタルカメラ…膨大な写真の中から、1枚を探し出すのは大変です。
そんなときのためにPicasa3には検索機能がついています。

  1. キーワード検索
  2. フィルタ検索
  3. 色での検索

Picasa3を起動すると、画面の右上にルーペ(むしめがね)のマークが見えますね。
これが、キーワード検索を行うための「検索ボックス」(検索キーワード入力欄)です。

検索ボックスにキーボードから「シーサー」と入力すると4つの写真がヒットして表示されました。

沖縄で撮影した写真 Before
検索ボックスに文字を入力すると該当する写真を一覧表示。検索ボックスの右の「×」をクリックすると検索モードがクリアされます。

「おっ、あったあった・・これこれ、この写真だ」
そこへ家族がぞろぞろと入ってきて
「まぁ、Picasa3って、なんて便利なんでしょう !!」
「パパ、シーサーの写真がみつかってよかったね」
「お・・おう、Picasa3をインストールして、本当によかったよ、はっはっは」
(家族みんなで)「わははは・・」

え?
ちょっとワザとらしいって?
そうですね。

世の中、こんな家族とうまい話ばかりではありませんが、冒頭に述べたようにPicasa3にはいくつかの検索機能が装備されています。

今回はPicasa3の検索機能について見てみましょう。


  キーワード検索 このページのトップへ  

画像A

「ファイル名」で検索ヒット
ファイル名が「シーサー」ではじまる写真はヒットした。

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画像B

「説明」欄で検索ヒット
「説明」欄に「シーサー」と入力していた写真がヒットした。


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画像C

前方一致と候補の表示
検索ボックスに文字
を入力すると、前方一致で該当するキーワードが瞬時に候補としてリストされます。

 
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画像D

ファイル名にキーワードを入力
ファイル名に場所やスポット名などを付けると検索時に便利。

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画像E

ファイル名は一括変更が可能
複数の画像ファイルを選択して、自動的に連番で名前変更することもできる。


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画像F

説明欄にコメント入力
説明は画像の編集画面で、写真下の説明欄をクリックして入力できる。しかし、検索は前文一致なので要注意。この例では「シーサー」で検索してもヒットしない。

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画像G

タグにキーワードを入力
画像ライブラリ画面の下で「タグ」アイコンをクリックする。

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画像H

タグを追加
「タグを追加」欄にキーワードを入力し「追加」ボタンをクリックして追加する。「沖縄」「むら咲きむら」「シーサー」など画像の目印になるワードを複数入力できる。ただ、仕様かバグかは定かではないが、「ー」は省略され、「シーサー」と入力したのに「シサ」になってしまう。

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画像I

カメラメーカーで検索
撮影したカメラのメーカーや機種で検索することができる。各画像に書き込まれているカメラメーカーの情報は画像を右クリックし、「プロパティ」を選択して確認することができる。

いま紹介した事例では、Picasa3はどうして4つの写真に「シーサー」が写っていると解ったのでしょうか。

シーサーという伝説の生き物を知っている人にとっては、判別はたやすいことです。しかし、Picasa3のようなソフトウェアが判断するには画像を解析して輪郭を抽出し・・いやいや、そんなことまではやっていません。Picasa3が画像を見てシーサーだと判断したわけではないのです。

キーワード検索は、
  • フォルダ名
  • ファイル名
  • 説明
  • タグ
  • アルバム名
  • カメラのメーカー(Exif)
  • 日付

に含まれた「テキスト」文字で探すことができる機能です。したがって、表示された4つの画像のどこかの項目に「シーサー」ではじまる言葉が入っていたわけです。

例えば、検索結果の上段右に表示された写真はファイル名が「シーサー.JPG」です(画像A)。

また、上段左の写真は「説明」欄にユーザーがキーボードから「シーサー」と入力していた画像です(画像B)。

このように、写真のどこかの欄に検索文字が入っていれば、検索結果としてヒットするしくみになっています。

キーワード検索の注意点

Picasa3のキーワード検索のポイントは文字列検索の手法に「前方一致」がつかわれていることです。前方一致とは、先頭から一致する単語やフレーズをヒットさせることで、「シーサー」で検索した場合「シーサー像」はヒットしますが「沖縄シーサー」はヒットしません。

さて、キーワードで検索する以上は、写真とテキスト文字を関連づけておく必要があります。関連づける方法もいろいろ用意されていますので、次の解説を読んで、どの方法で関連づけるか判断すると良いでしょう。

 

ファイル名にキーワードを付ける

例えば、キーワード「検索」欄に「むら」と入力した結果、"ファイル名"に「むら咲きむら」と入っている写真だけが瞬時に検索表示されたところが画像D です。ファイル名は一括で変更することができますから(メニューバーから「画像」→「一括編集」→「名前の変更」)、該当する写真を一度にたくさん選択してファイル名を変更することもできます(画像E)。

詳しくはPicasa3徹底活用講座の第6回「写真の名前を一括変更する方法」を参照してください。

観光スナップなどの場合は、「那覇空港」「国際通り」「美ら海水族館」など、地名やスポット名でファイル名を変更すると管理やキーワード検索に便利かもしれません。

 

説明欄にキーワードを入れる

「説明」欄に入力した文字でキーワード検索することができます。
「説明」は各画像に対して入力することができるコメント説明文で、Picasaウェブアルバムにアップロードした際も参照できます。画像にコメントが付くと、楽しさは一層アップしますよね。

ただし、キーワード検索は前文一致なので、説明文の冒頭から一致すればヒットしますが、文章やフレーズの中の一部で使っている場合はヒットしません。画像Fの例では「シーサー」で検索してもヒットしないのです。

 

「タグ」にキーワードを入れる

キーワード検索に最も適しているのはやっぱり「タグ」です。「タグ」はキーワード検索のために設けられた機能です。

それぞれの写真には複数のキーワードのタグを付けることができます。このタグは、Picasaウェブアルバムにアップロードした際も参照できます。

例えば、「サカナ」「ペット」「太郎」「沖縄」「食事」など、簡単な単語のタグを複数の写真に手軽に付けることができるので便利です。
ただし、この場合も前方一致なので、例えば「フランス料理」のタグは、「料理」で検索した場合にヒットしません。「フランス」で検索した場合はヒットします。この特性は覚えておきましょう。

複数の写真を選択してタグを追加することができます。「Shift」キーを押しながら写真をクリックすると範囲指定、「Ctrl」キーを押しながら写真をクリックすると追加選択となり、複数の画像を選択した状態で「タグ」。アイコンをクリックして、タグを追加します。


カメラの機種で検索

キーワード検索のひとつに「カメラのメーカー(Exif)」という項目があります。デジタルカメラで撮影した画像ファイルには撮影に関する諸情報が書き込まれています。

その情報にカメラのメーカーや機種情報があり、それがヒットすれば検索結果に表示されます。予めユーザが入力する情報ではないので面倒がなくて良いのですが、メーカー情報が英語の場合は、検索キーワードも英語で指定しなければいけません。

例では「Canon」で検索していますが(画像I)、「Canon EOS 40D」で等、機種で絞り込むことができます。(プロパティを見て、カメラのメーカーや機種の表記方法を確認しましょう)


複数のキーワードで検索

ちょっとしたコツとして、複数のキーワードで検索する方法があります。例えば、検索ボックスに「むら咲きむら シーサー」と入力すると、ファイル名が「むら咲きむら-1.jpg」で、説明欄に「シーサー」と入力してある写真がヒットします。
前方一致なので、複数のキーワードは複数の項目に対して有効というわけです。

ちなみに複数の条件を入力するには「半角のスペース」で区切って入力します。全角のスペースを入れると全角スペースを文字として認識し、ワンワードと判断してしまいますので注意してください。

 

  フィルタ検索 このページのトップへ  

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画像J

フィルタ検索のアイコン
Picasa3画面の検索ボックス左に「フィルタ検索」のアイコンが並んでいる。

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画像K

人物写真だけに絞り込み
「人物の顔が写っている写真のみを表示」ボタンをクリックすると、人物写真のスナップだけに絞り込まれた。

フィルタ検索とは、画像ライブラリの一覧やキーワード検索で表示された一覧の中から絞り込むアイコン群のことです。

アイコンは検索ボックスの左に4つ配置されています。

  • スター付きの画像のみを表示
  • ウェブアルバムに対する更新のみを表示
  • 人物の顔が写っている写真のみを表示
  • ムービーのみ表示

です。

アイコンをクリックすると絞り込みが行われます。人物の顔はPicasa3が画像を判別して人物らしき画像が写っているものだけに絞り込みます。

  色での検索 このページのトップへ  

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画像L

「色での検索」の指定方法
メニューバーから「ツール」→「実験的」→「検索」を選び、色の一覧の中から検索したいカラーを選択。

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画像M

「青い」写真だけがヒット
「青」を検索指定すると、検索ボックスに「color:blue」と自動入力され、青い写真だけがリスト表示。海中写真や青空の写真だけに絞り込まれた。

膨大な画像の中から、いかにして効率的に目当ての画像にたどり着くか…従来のテキスト型の検索技術から一歩抜き出て、画像解析の検索技術の開発へとシフトしています。

冒頭の「シーサー」の形状をPicasa検索エンジンが判別して判断する…というのは冗談ですが、それが実現するのはそう遠い日の話ではないかもしれません。

実際、既にPicasa3では「色」による画像検索機能を装備していますし、ウェブアルバムとの連携で、写真に写っている人の顔を識別/解析して、人別にリストアップする機能も実現しています。

Picasa3で、写真を色味で検索する手順は、メニューバーから「ツール」→「実験的」→「検索」を選び、色の一覧の中から検索したいカラーを選択します(画像L)。
モノクロ写真を検索することもできます。

指定した色情報が多い写真を、検索結果としてリスト表示します(画像M)。

いろいろな色を選択してみて、リストアップされる傾向を見るのも楽しいと思います。「赤」や「黄色」を指定すると、全体の色味だけでなく、赤い服や黄色い帽子などをみつけて、リストすることもあります。


>> NEXT : 第15回 お気に入り写真をスライドショーにしてYouTubeで公開する方法


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初出:2009/07/29
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