放課後、いつものように教室を出ながら彼女が言う。
「今日、この後付き合ってくれない？」
いいよと答えると、じゃあ、また後でと校舎を後にする。

Canon EOS-1Ds Mark3 + シグマ 50mm F1.4 EX DG HSM 絞りF2.5 1/20秒　ISO200 WB:マニュアル　RAW

そういえば、今朝彼女とおはようを交わす前、いつもとは違う、
思いを秘めたような表情をしていた事を思い出した。

Canon EOS-1Ds Mark3 + トキナー AT-X M100 PRO D 100mm F2.8 MACRO 絞りF2.8 1/400秒　ISO200 WB:マニュアル　RAW

待ち合わせのクラブハウスに向うと、彼女が何やら窓越しに友達と話していた。
僕は声をかけずに、話が終わるのを待っていた。

Canon EOS-1Ds Mark3 + トキナーAT-X 17-35 F4 PRO FX 17-35mm F4 絞りF4.0 1/200秒　ISO200 WB:マニュアル　RAW

「声をかけてくれればいいのに」と僕に気づいた彼女。
「ねえ、こっちこっち！」と振り返りながら走り出す。
僕はうん、と答え、彼女の後を追った。

Canon EOS-1Ds Mark3 + シグマ 50mm F1.4 EX DG HSM 絞りF2.5　 1/400秒　ISO200 WB:マニュアル　RAW

彼女につられ、つい全力で走ってしまった。
「どこに行くんだよ？」
「教えな〜い！」
ちょっといじわるな答えに、ちょっといらつく。
でも、彼女は満面の笑みだ。

Canon EOS 7D + トキナー AT-X 107 DX Fisheye 10-17mm F3.5-4.5（IF） 絞りF5.6 　 1/250秒　ISO200 WB:マニュアル　RAW

敷地の隅にある、今はあまり使われていない旧ハウスで彼女は止まる。
「ここ、私はお気に入りなの。」
「でも普段、なかなか来る事無いだろ？」
「うん、だから特別な時に、ね…」
特別な時、という言葉に、少し鼓動が大きくなった。

Canon EOS-1Ds Mark3 + シグマ 50mm F1.4 EX DG HSM 絞りF2.0　 1/100秒　ISO200 WB:マニュアル　RAW

次の瞬間、僕の目を見ながら、
「あの、ね…」
言葉に詰まりながらも、真っ直ぐ僕を見ている。
…胸が高まる。これから彼女とは、クラスメート以上の気持ちになる予感がした。
そして、いつの間にか、僕の方が彼女を見つめていた。

Canon EOS-1Ds Mark3 + シグマ 50mm F1.4 EX DG HSM 絞りF1.6 　1/125秒　ISO200 WB:マニュアル　RAW

知り合いのパーティに誘われたので、僕は彼女を誘った。
楽しみだね、と彼女は笑う。
パーティ当日、僕は彼女を見てドキッとした。
制服の彼女とは違う、大人の雰囲気が漂う。
僕は、彼女に見とれた。そして、少し置いていかれた気がした。

Canon EOS-1Ds Mark3 + トキナーAT-X 17-35 F4 PRO FX 17-35mm F4 絞りF4.0 1/30秒　ISO500 WB:マニュアル　RAW

仕草一つ一つが、僕を高ぶらせる。

Canon EOS-1Ds Mark3 + トキナー AT-X 17-35 F4 PRO FX 17-35mm F4 絞りF4.0 1/40秒　ISO500 WB:マニュアル　RAW

「ちょっと大人になった気分ね」と、彼女。
教室でいつも明るくクラスの皆と笑っている彼女とは、別人のよう。
僕のドキドキが止まらない。
彼女に引き込まれているのが、はっきりとわかった。

Canon EOS-1Ds Mark3 + トキナー AT-X M100 PRO D 100mm F2.8 MACRO 絞りF2.8 1/50秒　ISO400 WB:マニュアル　RAW