萩原和幸 流
サムヤンレンズ使い倒し術 第5回
SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC
TOPIX
本サイトでお馴染みの写真家・萩原和幸が、高コストパフォーマンスで写真好きの耳目を集め始めているサムヤンレンズをトコトン使い倒す「 萩原和幸流サムヤンレンズ使い倒し術 」。豊富なラインナップを誇るサムヤンレンズから、萩原氏がお気に入りの一本を選んでスナップ、ネイチャー、ポートレートなどなどで使い倒した生々しいレビューを月1でお届けしています。今回取り上げたのはフルサイズ対応 50mm 単焦点レンズ「 SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC 」です。それではお楽しみください。 by 編集部 |
Index
■ 懐かしい気持ちにさせてくれる SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC
SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC は 35mm フルサイズフォーマット用としてデザインされたマニュアルレンズで、レンズ構成6群9枚。Glass 非球面レンズと複合非球面レンズを採用、各収差を良好に補正しつつ、フレアとゴーストを最大限に抑えるウルトラコーティング仕上げだ。絞り羽根は8枚。フィルター径は 77mm。
マウントは、ニコンF、キヤノン EF、ペンタックスK、ソニー A/E、キヤノンM、富士フイルムX、マイクロフォーサーズと、ほとんどのマウントが用意されている。今回はキヤノン EF マウントをご用意いただいたので、カメラは EOS 5D Mark III とした。
「 標準レンズ 」と言われる 50mm は、各メーカーが威信をかけてつくりだしてきた焦点距離で、今更この場で標準レンズ論を語る必要もないだろう。興味があるのは、「 どんな写りをする 50mm レンズなのか 」だと思うので、このことを中心にレビューしてみた。
カメラに装着したレンズの第一印象は、開放値 f1.4 としてのバランスの良さだ。EOS 5D Mark III には縦位置グリップはつけずにカメラボディ単体にこのレンズを装着してみたが、マニュアルフォーカスの単焦点 50mm レンズのおかげか、写真を始めた頃の新鮮な気持ちが蘇って、なぜか懐かしい気持ちになった。
被写体にレンズを向け、ピント合わせをする。ファインダーでじわりとピントが合ってくる様を楽しむ。そんな当たり前の行為を一層楽しく感じさせてくれた。
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■ メーカーサイト ■ SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC |
■ スナップで試してみた
■ 総評
昨今の標準レンズは、当然のようにシャープでキリッとピントが合い、ボケも全くクセの感じられないニュートラルなものが多い。そんな中、どこか懐かしい、レトロなボケ具合とやわらかな描写が好印象な「 SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC 」。フィルム時代の MF 一眼レフ用レンズを、マウントアダプターを介して撮影する方を多く見かけるが、当時の懐かしい感じの写りを求めるのなら、高画素に耐えうる設計ながら、昭和チックな写りをしてくれる「 SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC 」を選択肢に加えてみてはいかがだろう。マウントアダプターを介さずに装着できるし。実絞りなのでミラーレス機のほうが相性は良いように思う。
いずれにせよ、高画素対応ながらレトロチックな描写を見せてくれる、こうしたレンズは貴重かと思う。ましてや 50mm、使い勝手の面でも、持ち出すフィールドは多いと思う。
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■ メーカーサイト ■ SAMYANG 50mm F1.4 AS UMC |
■ 制作・著作 ■
スタジオグラフィックス
萩原 和幸