高桑正義のポートレートライティング 術~ LEDライト (後編)
Photo & Text:高桑正義 モデル:いのうえのぞみ 撮影協力:アガイ商事
TOPIX
前回の前編は大きな反響をいただきまして誠にありがとうございます。お待たせいたしました!後編のライティングパターンをご紹介いたします。今回も引き続き写真映像用製品の輸出入を中心に幅広い取扱製品を誇るアガイ商事株式会社の協力を得てお届けします。フォトグラファーは高桑正義氏、モデルはいのうえのぞみさんです。 by 編集部 |
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こんにちは。フォトグラファーの高桑正義です。前回の記事はいかがでしたか?後編も3つのライティングパターンをご紹介しましょう。
Index
1.Beauty portrait 04
[ 使用機材 ]
・メインライト
Aputure Amaran AL-MC × 3
※画像クリックでアガイ商事(株)の製品ページに遷移します。(外部サイト)
このライティングは光の三原色(RGB)の原理をつかったライティングだ。
光の三原色では RGB の三色が正しい分量で重なると白になるという原理をつかっている。
モデルに適当な分量で三色を当てることでしっかり肌色がでる。ズレた部分は色が変わって見えるので、彩色豊かな写真に仕上がる。ぜひやってみてほしい。
アプチャーAL-MC は演色性が高く、正確な RGB を出すことができる。これができるおかげで今回の撮影ではアプチャーSidus Link(サイダス・リンク)アプリで設定し、サクっとセッティングをすることができた。アプチャーSidus Link(サイダス・リンク)アプリの設定法も直感的に扱えるのでお勧めできる。このライティングはモデルとライトの距離感、光量が均一に当たる必要があるため、ライトの置く場所を調整する必要があるので、肌色がしっかりでるまでライトを動かしながらのセッティングが必要だ。
アプリの設定は RGB の設定は光量、明度 Value・Brightness(%): 色相 Hue(度) : 彩度 Saturation(%)の三つの成分で表記されることが多い。
R(光量100% H:0度 S100%)
G(光量100% H:120度 S100%)
B(光量100% H:240度 S100%)
Aputure Amaran AL-MC 4灯キットも販売されている。
https://www.agai-jp.com/products/brand-search/aputure/amaran/1932-al-mc-4kit.html
2.Beauty portrait 05 ~ RGB ライティング ディフューザーカバーあり~
カバーなしとライト位置は変えずに同封してあるディフィーザーカバーをつけてライティングしている。多少光量は落ちるが光のシリコンのディフィーザーカバーを投下した分、ハイライト部のイメージが滑らかになり、柔らかな印象になっているのがわかるだろう。人物を撮るときはディフィーザーカバーをつけた方が仕上げが楽になるのでおすすめだ。ポージングにより光のズレがうまれ、いろいろな雰囲気を楽しむことができる。
3.Beauty Portrait 06
[ 使用機材 ]
・メインライト
ライト broncolor F160
・アクセサリー
Pソフト + ディフューザーフィルター + ハニカムグリッド
・アクセントライト
ライト broncolor F160
アクセサリー P70リフレクター
メインライトは broncolor F160 ( Pソフト + ディフューザー + ハニカムグリッド )を陰影が美しく、肌質やメイクの質感を出した立体感のあるライティングを施し、アクセントライトは broncolor F160(P70リフレクター)で背景バック飛ばしをし、その前に黒いカポックを置くことでくっきりしたコントラストの高い白黒背景を作ることができる。
メインライトで使った F160 は安定した光を提供してくれ、ブロンカラーのアクセサリーがすべて使える LEDライトだ。Pソフトは明暗のグラデーションが美しく、肌やメイクの質感を印象的に表現出来ることから、名称の通り、ビューティー撮影で重宝されている定番アクセサリーだ。さらに柔らかくするディフィーザーフィルターで柔らかくし、その柔らかくした光を収束することで全体的に特殊な背景と馴染ませることができる。
黒カポックを半分背景にして黒白背景
メイン broncolor F160(Pソフト+ディフューザー)
背景バック飛ばし F160(P70リフレクター)
4.Beauty portrait 07
カポック黒でしめて、背景用として足元の低い位置に F160 + P70 、最後に風あり。
[ 使用機材 ]
・メインライト
ライト fotodiox ( フォトディオックス )C-700 RSV
・アクセントライト
ライト broncolor F160
・アクセサリー
P70リフレクター
シンプルなモノクロポートレートライティングだ。今回メインライトで使ったフォトディオックス C-700 RSV は丸い形状でバイカラーの世界最薄 520 mm x 50 mm のLEDライトだ。丸型で粒が出ないパネルを使用した LEDライトでポートレートや人物撮影にアイキャッチを丸くきれいに出すことができる。照射角が広く素直でわかりやすい照射なので、陰影調整がしやすく扱いやすかった。肌の質感、階調、ヘアライトも出しやすかった。ポートレートや商品撮影など様々なジャンルで使えるライト機材だ。
アクセントライトは broncolor F160とP70リフレクターで足元から背景に照射している。背景に当てる光量調整でイメージ、雰囲気を変えることができる。
5.まとめ
昨今、フォトグラファーも写真と同時に動画を撮ることも増えてきたのでストロボライティングだけではなく定常光ライティングも必須の能力になってきている。今回使用したライトはストロボライトと同様の感覚で扱えるのですごくフォトグラファーにとって重宝した。色温度、RGB をいじれる LEDライトはメインとしてもアクセントとしても使える。そして、写真と動画を同じ質感で撮れるので仕事でも大いに役に立つだろう。
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