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Picasa3 徹底活用講座
Picasa3 徹底活用講座 写真の整理と管理術
第 10 回 レタッチ補正した画像を保存する方法 2009/03/25
 

Picasa3 には、トリミングや明るさ調整など、さまざまなレタッチ補正機能があります。

しかし、補正してPicasa3を終了したとしても、画像ファイルは変更・保存されていません。とはいっても、次に起動したとき、編集した画像はきちんと変更内容が保持され、Picasa3で見たところ、画像は変更・保存されているように思います。

一方でWindowsエクスプローラやフォトビューアで見ると、やっぱり画像は元のまま。いったいどうなっているのでしょうか?

今回はその点を解説するとともに、変更した画像としてディスクに保存する方法を紹介します。

Text by 神崎洋治
 

Picasa3 で画像を補正したのに、Windowsで確認すると元のまま。これはなぜ?

 
  レタッチには2つの意味 このページのトップへ  

画像A

レタッチ
Picasa3 の画像編集の「基本編集」タブ画面にある「レタッチ」ボタン。これは・・

Picasa3には「元の写真画像はなるべくそのままの状態で残したい」というコンセプトがあります。

フイルム写真では、ネガは写真を撮ったときのままで残り、プリントする際にトリミングしたり色調整ができますので、この考え方は写真の世界ではむしろ自然です。

また、初心者が見よう見真似で画像を修整したり、補整して、大切なお気に入り写真に編集結果を上書き保存してから、やっぱり元の写真がよかった、と思い直しても、それはあとの祭りですから、初心者にとってもやさしい仕様だ、とも言えるのです。

おっとその前に、この「レタッチ」という言葉に混乱する方がいるかもしれませんので少し補足します。

一般的には、「レタッチ」とは写真を修整したり補整する操作・作業全般をさします。写真の明るさを調整したり、色合いを変更したり、トリミングなども含められます。

「フォトレタッチ」という言葉は修正や補整を含めて写真に手を加えることで、そのためのアプリケーションソフトをフォトレタッチソフトと呼んでいます。

ところが、Picasa3の「基本編集」タブ画面に「レタッチ」という項目があります(画像A)。トリミングゆ色補正と同列にレタッチという機能が並んでいるので、「おかしいな」と感じるかもしれません。

実は「レタッチ」には2つの意味があります。狭議というか、英語表現というか、一方では「細かな汚れや傷、ゴミを取り除く」ことの意で使われます。英語の「retouch」は写真やヘヤースタイル、メイクなどを一部修整することに使う言葉です。

例えば、「レンズや撮像素子が汚れていたため写真に小さなゴミが写っているので消去したい」とか、「写真の中の顔のニキビやホクロを消したい」といった目的で使うブラシ機能を「retouch(レタッチ)」と呼びます。

Picasa3など、英語ソフトをローカライズしたアプリケーションの場合は、この一部修整のためのブラシ機能を「レタッチ」と呼ぶことが多いのですが、スタジオグラフィックスで言う「レタッチ」は広義で使う言葉で、使い方が異なっている点に留意してください。

Photoshopを使うひとは、レタッチの広義については「プロが教える写真レタッチ講座」の「第1回 レタッチとは自分だけの作品を創ること!」も参考にしてください。

では、本題に入ります。

  Picasa3 で補正した内容はファイル変更されていない このページのトップへ  

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画像B

画像を補整した例
Picasa3で、縦長の写真を横長にトリミングし、色補正した例。たしかに画面上では変更されているけれど・・・

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画像C

Windowsで見ると
Windows エクスプローラやフォトビューアで見ると、画像は元の状態(縦長)のまま。これはなぜ?

トリミングや明るさ修整、色補正など、Picasa3で画像を調整した場合、Picasa3の画面上では変更後の状態で見えていますが、ディスク内に保存されている画像は元の変更前のままです。

例えば、画像B のように「DSC000647.JPG」という写真を、Picasa3 でトリミングし、補整したとします。Picasa3 の画面上では、横長でクッキリした画像に変わっています。

しかし、「DSC000647.JPG」を Windows エクプローラや Windows フォトギャラリーで開くと、元の縦長写真のままです(画像C)。

そのため、「DSC000647.JPG」を他のディスクにコピーしたり、Windows エクスプローラやマイコンピュータ画面で電子メールに添付したり、ブログに送信したとしても、補正前の写真が転送されます。

すなわち実際には、Picasa3 は、ユーザが画像を補整操作した情報(パコン用語ではパラメータ等と言います)を記憶しているだけで、変更保存していないのです。補正操作のパラメータも読み込んで画面上の画像に都度反映して表示しているのです。

ウェブアルバムにアップロード(送信)したり、電子メーラ(メールソフト)に転送したり、スライドショーを作成するなど、Picasa3 から画像を転送する場合は、補正後の画像、反映された画像が転送されるしくみになっています(下イラスト参照)。

 

 

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画像の補整とウェブアルバムへのアップロード ( しくみとし違い )
1 .ハードディスクに保存した写真は縦長の画像
2. Picasa3 で整理し、画像補正して横長にトリミング
3. ウェブアルバムに送信
 ・Internet Explorerなど、Windowsやアプリで操作したとき、
  パソコンの画像は変更されていないので縦長写真が送信される
 ・Picasa3でウェブアルバムに送信を操作した場合は、
  Picasa3で操作した補正内容が反映されるので横長画像が送信される

 

  画像を保存する方法 このページのトップへ  

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画像E

コピーを保存
メニューバーから「ファイル」→「コピーを保存」を選択

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画像F

画像のコピーとして保存された
Windows マイコンピュータでファイルを表示すると2つになっている

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画像G

名前を付けて保存
メニューバーから「ファイル」→「名前を付けて保存」を選択

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画像H

フォルダとファイル名を指定し保存
保存先フォルダを指定し(赤枠)、ファイル名をキーボードから入力(青枠)し、「保存」ボタンをクリック

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画像I

「ピクチャ」フォルダ保存例
「ピクチャ」フォルダに保存した例。Picasa3 で「Pictures」をクリックして表示できる。

Picasa3で補正したり、変更した内容で画像を保存することができます。保存すれば、ブログやメール添付など、Picasa3以外でも画像ファイルを活用することができます。保存する方法は簡単です。

コピーを保存

もっとも簡単な操作方法はメニューバーから「ファイル」→「コピーを保存」を選択することです(画像E)。

選択したら元のファイル名に「-1」を付けたファイル名で同じフォルダ内に補正後の画像が保存されます(画像F はWindows マイコンピュータで元のファイルとコピーされたファイルを表示した画面)。

Picasa3 では通常、日付順にファイルが表示されることを思い出してください。いま保存したファイルは最新の日付になりますので、Picasa3のライブラリ一覧画面上では最後尾に追加されます。

保存先やファイル名を指定して保存

ファイル名や保存先をユーザが指定する方法もあります。
メニューバーから「ファイル」→「名前を付けて保存」を選択し、元の写真とは別のファイル名を入力して保存します。

もちろん元の画像と同じ名前を付ければ上書き保存することができます。
が、前述のようにPicasa3のコンセプトは初心者の方にとって良いものだと、著者も思いますので、できるだけ別のファイル名で保存することをお勧めします。

保存する際にフォルダやドライブなど保存先を変更することもできます。

保存先が解らなくなると困るので、初心者の場合が練習で別のフォルダに保存する場合は、画像 のように「ピクチャ」フォルダ(XPの場合は「マイピクチャ」フォルダ)に保存すると良いでしょう。Picasa3では「Pictures」というフォルダに収容されます。

例では「sakana.JPG」というファイル名で保存しました。

なお、保存前の画像に★マークを付けていたとしても、保存した画像は★マークのない状態で保存されます。

保存した「sakana.JPG」は補正後の画像なので、このファイルをメールに添付して送信したり、ブログに送信したり、CDなどにコピーして渡した場合、補正後の画像をやりとりすることになります。

上書き保存

ちなみに元の画像に上書き保存したい場合はメニューバーから「ファイル」→「保存」を選択する方法、画面上の「ディスクに保存」ボタンをクリックする方法があります。
この保存を選択した場合も、元のファイル名は上書き保存されますが、同時に Picasa3 は画像を自動的にてバックアップし、万が一の操作ミスに備えます。

バックアップ画像は元のフォルダ内に「Originals」というフォルダが自動的に作られ、その中に保存されています。ファイル名は元々のファイル名か、またはPicasa3で入力したファイル名になります。

この講座「第 6 回 写真の名前を一括変更する方法」では、ファイル名を解りやすく変更する操作を解説していますが、この操作で付けたファイル名も Picasa3 の画面上では変わっていても、Windows上のファイル名でには反映されていません。保存を行うことでWindows上のファイル名の変更も反映されます。

次回は、今回の機能を更に進めて、ブログに画像を送信することが多い人にとって便利な、Picasa3 を使った画像保存整理術を解説します。

お楽しみに。

>> NEXT : 第11回 写真をブログで利用するのに便利な保存技


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初出:2009/03/25
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