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ブツ撮りカメラマン高崎勉のつぶやき
vol.9 カメラマン、フォトグラファー、写真家の違いとは?

Posted On 25 8月 2021
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takasaki09

Photo : Tsutomu Takasaki

TOPIX

今回のブツ撮りカメラマン高崎勉のつぶやきは写真を生業としている呼び方の定義について取り上げました。普段は何気なく使っている人もいる ” カメラマン ”・” フォトグラファー ”・” 写真家 ” の違いに関して、高崎勉氏が考察しています。 by 編集部

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■メインコラム:呼称について

1)写真を撮る人の呼び方の定義
僕の活動の中心となる「広告カメラマン」としての立ち位置は、あくまでも裏方なので滅多に表舞台に出ることはありませんでしたが、写真講座や写真展を開催するようになるとメディアへの出演機会も出てきました。

ある時、知人と話しをしていて「ところでずっと疑問だったのですが、カメラマン、フォトグラファー、写真家って呼び名が色々あるけど何が違うんですか?」と質問されました。意表を突かれた問いだっけど、咄嗟に答えた割に自分でも上手く返答できたと思っている、僕なりの定義をご紹介します。
あくまで僕が活動する首都圏の広告畑での解釈として捉えていただきたいのだけど、まとめてみました。

・カメラマン
広告などの世界で写真を撮る役割の人。デザイナーやコピーライターやスタイリストなど、たくさんのスタッフの中で「写真を撮る役割を担う」。

・フォトグラファー
カメラマンと同様に広告やエディトリアルの世界で写真を撮る役割だけど、要請された写真を撮る仕事をこなすだけではなく、企画に対して発言力を持ち、時には他のスタッフと一緒に組み立てて行ける「ディレクション力を備えた撮り手」のこと。

この2つ、どちらの立場が上、下ではなく、それぞれがちゃんとプロとして自分の役割を全うできるかが大切。
僕はフォトグラファーとして活動しているけれど、仕事によっては撮ることだけに専念してカメラマン的に関わる場合もあれば、企画段階から、もしくは撮影の現場で絵作りを左右する提案をしてプロジェクトを牽引して行くこともあるのです。

・写真家
これは他者の意見に捉われず、「自己の世界観で完結させる表現者」。ただし、自身の写真集を作成するときや写真展の広告物を制作する時には、デザイナーやコピーライターなど、他のクリエイターの力を借りる。ただしその時の立ち位置は発注側なのでクライアントに近いのかもしれません。

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そして個性や作風を気に入られて「写真家」が広告の仕事に関わる時、クライアントの意向を汲むことが要求されます。「これは誰のために撮るのか?」と問われると「クライアントのため」ということになるから。
でも、ここが難しい。
広告物の中で写真は素材になるのだから、クライアントやアートディレクターから無理難題が出ることもしばしば。

「そういう要求をするのなら自分が撮影する意味がない。」と、写真家が判断すれば仕事は御破算に。仕事を受ける前ならまだしも、撮影中にそんな話になると、プロジェクトそのものが破綻して、たくさんの方に迷惑がかかってしまいます。

クライアントの希望にその写真家の表現にが合うかどうかは、アートディレクターの手綱さばきにもよるのでしょうが、ただ単に写真家に照明技術や構成力が備わっていないというケースもあるのです。でもそれは決して力不足なのではなく、その写真家にとってそれらが不要なスキルだとうこと。決して悪いことではないのです。

だからそれを「プロの写真家なのに撮る力がない」、とか言ってはいけません。
写真家は自己表現に対して純粋でなければならないのです。

それに対して「洋服の細かいディテール出したい。」「商品のフォルムを正確に見せたい」といった細かいオーダーが出るようであれば、最初から写真家よりカメラマンやフォトグラファーを起用すべき。

でも、、、自分の世界観を持つ写真家でありながら、アイデアや技術を駆使してクライアントのオーダーに応え続ける優れた表現者を僕は何人も知っています。そうした人たちの周囲は誰もが幸せそう。

今は未だプロではない、写真愛好家のあなたが「いつか写真で仕事をしたい。」
そう思った時、どの呼ばれ方でお仕事をしたいですか?

技術や知識は決して邪魔にはなりません。あなたのフォトライフをきっと豊かにしてくれるでしょう。

、、、というわけで話は脱線して次の項では宣伝を。。

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2)Abox Photo Academy のご紹介

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僕が主宰を務めるAbox Photo Academyの新学期が2021年秋からスタートします。
横浜校、東京校は 11 月から。富山校は 10 月からです。

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まだまだコロナが落ち着きませんから、オンラインでも対応していく予定。

・趣味としての写真をもっと深めたいアートフォト講座エントリーコース。(横浜、富山校)
・写真をライフワークへと発展させたい方のためのステップアップコース。(横浜、富山校)
・プロとしての撮影スキルを身につける商品撮影講座。(東京校)

レベルや目的に合わせたコースを用意していますので、お気軽にお問い合わせください。

横浜校 https://www.a-box.jp
富山校 https://aboxphotoclub-toyama.com

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■ サブコラム:ブツ撮り質問箱

高崎勉さんによる「 ブツ撮り質問箱 」も随時質問を受け付けています。商品撮影で ” 行き詰っていること ” ・” 悩んでいること ” などがございましたら下記のフォームから質問をお寄せください。

< ブツ撮り質問箱お問い合わせフォーム >
>> https://forms.gle/2eVEJLYassBC5fmRA <<

高崎勉
著者について
■ 高崎 勉 - Tsutomu Takasaki - 1967年富山市生まれ。1987年東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1999年高崎写真事務所設立。静物写真にこだわり続け、広告撮影と並行しアーティストとして作品制作にも意欲的に活動する。「毎日広告デザイン賞 発言広告の部 最高賞」はじめ数多くの受賞歴を持つとともに、幅広く雑誌・書籍等で写真作品が掲載されている。2017年に開講した Abox Photo Academy 塾長。商品撮影講座&アートフォト講座の講師を務める。
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