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イベントレポ「SG on the ROAD 星景撮影セミナー vol.1美ヶ原高原 編
講師:北山輝泰 supported by タムロン」

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TOPIX

去る2018年10月12日(金)から14日(日)の三日間に渡って行われた「SG on the ROAD 星景撮影セミナー vol.1美ヶ原高原 編 講師:北山輝泰 supported by タムロン」。星景撮影は、デジタルカメラの高感度性能が飛躍的に向上した現代だからこそ生まれた、新たな写真表現と言えるのではないでしょうか。SG on the ROADでは初となる星景撮影セミナーの様子をお届けします。by 編集部

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■ 2018年10月12日(金)星景撮影セミナー初日

13時、本日からの宿泊地兼撮影のベースステーションとなる美ヶ原高原・ホテル山本小屋に到着。標高2,000メートルに位置するため麓とは打って変わって寒く、館内ではストーブが焚かれていて高原にやって来た事を実感する。

セミナー期間中の宿泊地、美ヶ原高原・ホテル山本小屋

セミナー期間中の宿泊地、美ヶ原高原・ホテル山本小屋


セミナー開会の挨拶後、星景写真家の北山輝泰氏による星景写真撮影講座からスタート。氏が講座のために用意した実に70数ページにも及ぶ膨大な資料を使いながら星景撮影テクニックのレクチャー、星景撮影に必要な機材紹介と使い方、星景撮影における撮影マナーに至るまで親切丁寧な解説が行われた。氏から「資料はポイント毎にまとめてあるので、ポイント箇所はぜひ覚えてください。必要であれば資料を撮影するなど記録してください」と案内があり、撮影現場で設定に戸惑った際には記録した資料を確認したり、後日に資料を見直して復習したりと、学びながら同時に星景写真撮影の「虎の巻」を入手できた事は大変嬉しい。

撮影方法から機材の使い方まで詳細な解説が行われた

撮影方法から機材の使い方まで詳細な解説が行われた


15時30分、講座を終えて次に向かうのは美ヶ原高原美術館のロケハンだ。今夜は、閉館後の美ヶ原高原美術館を貸し切り、星空と屋外展示作品のコラボ撮影が予定されている。周囲は濃霧が立ち込める生憎の天候だったが、滅多にない今夜の撮影機会に備えて熱心に説明に聞き入る参加者の姿を見て、是が非でも今夜は晴天に恵まれて欲しいと願った。

美ヶ原高原美術館をロケハン中の様子。今夜は屋外展示作品と星景のコラボ撮影を狙う

美ヶ原高原美術館ロケハン中の様子。今夜は屋外展示作品と星景のコラボ撮影を狙う


ロケハンを終えた後は夕食までしばしの休憩。本セミナーでは協賛企業のタムロンのレンズ貸し出しサービスがあり、希望者にはレンズの貸し出しが行われた。貸し出しレンズのラインナップには、高画質な超広角ズームレンズの銘玉「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」をブラッシュアップさせた最新レンズ「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2」も含まれており、画角・光学性能共に星景撮影に申し分無い一本だ。気になる方はタムロンのサイトをチェックして頂きたい。また、協力企業のベルボンからは三脚の貸し出しサービスも行われ、星景撮影には必須アイテムの三脚ではあるが、特に遠方からの参加者にとって荷物の搬送は負担となるため、現場で高性能な三脚が借りられると好評だった。

19時、美ヶ原高原美術館へ移動。いよいよ初日の撮影実習開始。寒冷地での撮影では撮影中にレンズが結露してしまう恐れがあるため、実習前には北山氏から結露を防ぐレンズヒーターの使い方の説明があった。次いで星を撮るのに最も苦労するマニュアルでのピント合わせの説明があり、講座内容を復習しながら屋外に出てピント合わせを行うが、これには苦労する参加者が多かった様子。

撮影準備の様子

撮影準備の様子

寒冷地撮影の必需品レンズヒーターを装着

寒冷地撮影の必需品レンズヒーターを装着

天候は生憎の曇天のままで、時折外に出ては晴れ間が覗かないかと期待をするも、残念ながら実習中に晴れ間が顔を出す機会には恵まれなかった。自然相手の撮影の難しさを痛感する。

実習を終えてホテルへ戻った深夜0時頃、先ほどまで空を覆っていた厚い雲が消えて無くなり、頭上には満点の星空が顔を出した。急遽、ホテル前の駐車場には知らせを聞きつけた有志が集い、待望の星景撮影を開始。星空が顔を出したのは僅かな時間だったが、この場に参加した皆が星景を収める事に成功。そして、「この様子だと、朝方には晴れ間が期待できるかも知れない」との北山氏の読みが当たり、この後、朝方に挑んだ方々も収める事に成功した。

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■ 2018年10月12日(金)星景撮影セミナー二日目

10時、バスに乗ってロケハンに出発。美ヶ原高原のアイコンである「美しの塔」、雲海の撮影ポイントとしても名高い「王ヶ頭」と「王ヶ鼻」、そして美ヶ原高原を一望できる「牛伏山」を巡る。自らもデジタルカメラを手に、運転手兼ガイドを務めてくださったホテル山本小屋のご主人の軽快なトークと、北山氏による撮影スポット毎の特徴を聞きながら、各々が今夜の撮影スポットについて思案を巡らせる。

王ヶ頭をロケハン中の様子

王ヶ頭をロケハン中の様子

昼食を済ませてからホテルに戻り、15時30分からは前日の対策と今夜の応用を意識した星景写真撮影講座を実施。昨日は星景撮影テクニックの紹介が中心だったが、本日は写真表現としての星景撮影にフォーカスした内容で、「星空と地上を含めた構図の考え方」、「星座を意識した構図の考え方」など、より作品撮りを意識した講義が行われ、参加者からは星景撮影の奥深さと面白さに感嘆する声が聞こえた。

2日目は作品撮りを意識した講義が行われた

2日目は作品撮りを意識した講義が行われた

19時、二日目の撮影実習を開始。今夜の実習は各々が希望する撮影場所へ移動し、各自で作品撮りを行う。大半の参加者はホテルからは近い場所にある美しの塔、あるいは牛伏山を選ぶが、ホテルから徒歩で1時間近くは掛かる王ヶ頭・王ヶ鼻を希望する参加者もおり、撮影に対する熱意に驚かされる。今夜も生憎の天候だったが、一瞬の晴れ間を狙って星景を収める事に成功した参加者が多く、ロケハンで得た情報と、長年の写真撮影の経験で培った持ち前の撮影技量の高さが成し得た結果だろう。また、今夜も再び朝方に撮影に挑む方が大半で、翌日の作品好評会で判明するのだが、参加者全員が作品を収める事に成功した。本レポートの最後に参加者の作例ギャラリーを設けたので、ぜひご覧頂きたい。

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■ 2018年10月12日(金)星景撮影セミナー最終日

いよいよ星景写真撮影セミナーも最終日。9時30分から作品好評会を実施。期間中は天候に悩まされるも、参加者の熱意が実り、全員が見事な星景を収める事に成功した。北山氏からは撮影テクニックと作品観点の両方から講評を頂き、参加者は次回の作品撮りに活かせる貴重な意見を得られたのではないだろうか。

また、セミナー期間中に我々と同行していた月刊星ナビ(株式会社アストロアーツ発行)編集長の川口雅也氏からは「想像以上に皆さんの作品が素晴らしくて、中には星景初挑戦の人も居ると聞いていますが、信じられません」との言葉と共に、川口編集長からも参加者一人一人に対する講評を頂く機会にも恵まれた。こうして、SG on the ROAD初となった星景写真撮影セミナーは幕を閉じた。

講師北山氏によるタムロン賞(最優秀賞)授賞式の様子

撮影準備の様子

寒冷地撮影の必需品レンズヒーターを装着

月刊星ナビ川口編集長賞授賞式の様子

繰り返しになるが、期間中は天候に悩まされるも、参加者の熱意により、結果として全員が素晴らしい作品を残せた事は大変喜ばしい。是非とも、今後も星景撮影を自身の作品撮りに取り入れて、豊かな写真ライフを楽しんで営んで頂きたい。


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このセミナーの様子は、月刊星ナビ2019年1月号に参加者の作品と共に掲載されています。ご興味のある方はそちらも併せてご覧ください。

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■ セミナー参加者作例ギャラリー

東の空に登る春の星座 by HK

東の空に登る春の星座 by HK

by HK

by HK

ライトアップ美しの塔 by SN

ライトアップ美しの塔 by SN

by DH

by DH

by YM

by YM

by TM

by TM

by YY

by YY

by HH

by SY

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