ブロンカラーでつくる
プロフェッショナル最新ライティング
第5回 ブロンカラーを使った作品例
内田 将二氏 & 吉田 明広氏
TOPIX
プロフォトグラファーからの信頼を集め、全世界で愛用されているプロフェッショナル用撮影照明機材ブロンカラー。その日本における総代理店である「 アガイ商事 」の創立 25 周年を記念して、Mook 「 ブロンカラーでつくる プロフェッショナル最新ライティング 」が玄光社から発売されました。本連載は、その Mook の中から一部を抜粋して、プロのテクニックを掲載していきます。第5回目は、前回に引き続きブロンカラーを使った作品例を2点ご紹介します。撮影は、内田 将二、吉田 明広の両氏です。 |
Index
■ 浅瀬を疾走するクルマのシャドー部に
ストロボ光をあてた日中シンクロ
上はスペインで撮影したトヨタ自動車 G’s 広告用作品。浅瀬で実際に車を走らせ、ハイライダー( 高所作業車 )の上から撮影している。水しぶきを白く輝かせようとすると逆光でフロントグリルが暗くなるため、バッテリー装着が可能なベルソ A4 + 1 灯で、手前からダイレクトに発光させている。ダイレクト光を使って撮ることは比較的多い。ブロンカラーのストロボは、発色が安定しているので、日中シンクロでも安心して使えるのが嬉しい。
基本的にライティングは、線でつくるイメージ。面光源をつくって撮るというのはあまり好まない。グラフィックのライティングよりもムービーのライティングの考え方に近いのだと思う。
■ エフェクトライトを組み合わせて
背景に負けない存在感をつくり上げる
ALBION の広告ビジュアル。商品と背景の花、はちみつの3点を別々に撮影して合成している。背景の印象が強いので、商品にはそれに負けない存在感が求められた。商品は鏡面状だったが、存在感を強調するために、あえて背景の映り込みは入れずに仕上げてある。
ライトバーやライトスティックなど9灯のストロボを使ってセットを組んだ。トップはフレネルスポットアタッチメントを装着したピコライトにした。余計な映り込みを排除するために、商品の周りをディフューザーで囲み、そこにレンズ穴をあけて撮影。商品の水滴と輝きはあとで調整できるように撮影している。
背景の花は密林の中の木洩れ陽のイメージ。中央に商品を置くことを考えて、自分で花を配置した。はちみつは奥の LED 1灯だけで撮影。全体の彩度をレタッチ段階で上げて、イメージに近い仕上がりにしてある。