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ブツ撮りカメラマン高崎勉のつぶやき vol.10
商品撮影のポイント ~ ボトルを撮るコツ


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Photo : Tsutomu Takasaki

TOPIX

今回の”ブツ撮りカメラマン高崎勉のつぶやき”は「 ボトルの撮影の仕方 」に関して読者の方よりご質問をいただきました。その回答編をお届けします。屋内時間が増えたご家庭での撮影、ネットショップでの撮影にぜひご活用ください。 by 編集部

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■ サブコラム:ブツ撮り質問箱

● ご質問内容 ●

雑貨や飲食品をネットで販売しています。趣味で写真をやっているので自分で商品写真を撮っています。ビール瓶のような商品を撮った写真の白い背景をフォトショップの「クイック選択ツール」で切り取って商品部分だけを使おうとした時に、商品のエッジが削られてしまい、ギザギザになります。素人でも簡単に滑らかに撮る方法があれば知りたいです。

岩手県にお住いの S・T さんからご質問をいただきました。

< 高崎勉 回答編 >

これは僕の商品撮影講座でも、よく質問されることなので割と初期の段階で教えていることです。プロカメラマンでも、商品撮影をメインで行っている人じゃないと難しいことなのです。でもコツさえ掴めば撮れるようになります。奥が深い話なのですが、なるべく簡単にできる方法をお伝えしますね。
まず、例として撮ってみました。

写真1
白背景で撮影

白背景で撮影

下の拡大図をご覧ください。S.T さんの質問にありました通り、商品の輪郭が食われた状態に見えるのがお分かりいただけるでしょうか。
特に商品に丸みがあってがツルツルしたものの場合、背景の光が商品の手前側に回り込んで輪郭が痩せて見えるのです。ボトル上部のアルミ箔の部分がボトルより大きく見えるので蓋をかぶせたように見えますね。アルミ箔部分、紙ラベル部分、ガラス部分、それぞれの質感に違いによって反射が異なるのでギザギザして見えるのです。フォトショップでも修正するのは困難です。

写真2
拡大画像 エッジが背景の白に食われています

拡大画像 エッジが背景の白に食われています

さて、では解決策です。
商品の脇、少し奥に黒い衝立(ついたて)を設置することで輪郭が均一に締まります。ここでは「 写真3 」のように黒いケント紙を筒状にしたものを立てました。

写真3
黒い筒を両脇に置いた様子

黒い筒を両脇に置いた様子

写真4

画像4_R

こうすることで背景の光の回り込みをカットしてで商品の輪郭がシャキっとします。

写真5
拡大画像 エッジがしっかり描写されています

拡大画像 エッジがしっかり描写されています

写真6
画像4、5の比較画像

画像4、5の比較画像

黒い筒(ついたて)を置く位置ですが、下の図のように被写体の少し後方に置くのがポイントです。真横に置いては後方の光をカットし切れません。

写真7
セット横から見たところ。黒筒は商品親や後方に設置

セット横から見たところ。黒筒は商品親や後方に設置

今回はシンプルな白背景での撮影を再現しましたが、イメージカットのように背景を活かした写真からそのまま切り抜くのは難しいので、その写真を撮った後で黒いつい立てを脇に置いて、もう1ショット切り抜き用に撮ることをお勧めします。
そして基礎的なことですが、こうした繊細な作業をするにはカメラは手持ちではなく三脚に設置することをお勧めします。

写真8

画像7_R

過去の記事ですが、スタジオグラフィックス「高崎勉のネットショップのための商品撮影講座~ 第3回 プロダクトカットとは」でも詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

netshop_img_cover_vol3
https://aska-sg.net/butsuphoto_for_netshop03/

では、また皆様からの質問をお待ちしております。

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