ブツ撮りカメラマン高崎勉のつぶやき
vol.7コロナ禍の料理撮影の需要
Photo : Tsutomu Takasaki
TOPIX
今回のブツ撮りカメラマン高崎勉のつぶやきは料理写真を取り上げました。お家時間で料理者写真を撮る機会も増えていると思います。以前に本 Web にて取り上げた「自然光で撮る料理写真講座」へのリンクも再掲していますので、ぜひサイトにご訪問くださりご覧ください。 by 編集部 |
Index
■メインコラム:コロナ禍の料理撮影の需要
1)料理撮影セミナー
2021年を迎えました。コロナで終始した昨年でしたが、最も影響を受けたのは飲食業界でしょう。
そのせいか僕のところにもフード関係の業種から様々な相談や依頼が来ました。特にテイクアウトに関するお話が多かったように思います。
・お弁当の写真がスマホで簡単に撮れないものか。
・テイクアウトの商品は日替わりなので、お店の料理を象徴するイメージカットが撮りたい。
などなど。
それを受けてこのスタジオグラフィックスでも料理撮影の記事を執筆されていたフード撮影のスペシャリスト有岡秀倫さんを講師にお招きしてAbox Photo Academy 富山校で「フード撮影セミナー」を昨年末に開催しました。
有岡秀倫さんによる「有岡秀倫の 自然光で撮る!料理写真講座」はこちら。
https://aska-sg.net/foodphoto01/
デパ地下で用意した惣菜をお皿に盛り付けてのレクチャーは自然光とフラッシュ撮影の両方で行いました。
窓辺の自然光でも美しく撮ることはできますが、太陽は動きますからカット数が多い時にはストロボや LED などの人工光源は欠かせません。最近はアマチュアの方でも、SNSにアップした写真を評価されて、飲食店から撮影を依頼されることもあるようです。
イメージカットが数カットだけだったらいいのですが、セットメニューなどは同じ条件で品を変えて撮ることが要求されます。それが難しい。。
現場でクライアントの撮りたいものが増えていくのも撮影現場の常。安請け合いなさらず、ご自身の腕前、体力、機材と照らし合わせてお受けになるといいでしょう。
2)撮影実習
レクチャーの後、受講生の皆さんは交代で撮影に臨みました。(僕もお手伝いしています。)会場には機材やら道具やらがひしめいて、まるで僕のアトリエのように雑多になっていますが、これは実際にプロが使う道具を会場に運び込んで紹介したからです。
もちろん、これら全てを用意しなければならないわけではありません。セミナーではシンプルに撮る方法も解説しました。でも、照明機材を駆使することで表現の幅が広がることを目の当たりにして、機材の購入を検討するる受講生も。
「先生、ライトは何灯あればいいですか?」の質問に、僕も有岡さんも回答は同じものでした。
「料理の単品でだったら1灯あれば OK 。あとはレフ板でなんとか対応できます。」
でも本当は2灯欲しいところです。コース料理のように皿数が多いと、、、さらにもう1灯(計3灯)欲しくなります。そう、撮影のお客様(クライアント)は欲深い方ばかり。
それはそうです。自分たちの料理(商品)をより美味しそうに撮って欲しいと願って誰かに依頼するのですから。僕も有岡さんも、そういうお客様に対応していくうちに機材、備品が増えていったのです。
そして「スマホでも撮れますか?」との質問。
「はい、撮れます。照明同様に、条件を揃えて撮れるようにスマホをコントロールできれば大丈夫!」
でも、、、撮影中に電話が鳴ると落ち着きませんよね。
ちゃんと腰を据えて撮影に臨むのでしたら、やっぱりカメラは用意した方がいいと思います。
冬になってコロナの感染者数が高止まりしています。一日も早く収束してほしいものですね。
■ サブコラム:ブツ撮り質問箱
高崎勉さんによる「 ブツ撮り質問箱 」も随時質問を受け付けています。商品撮影で ” 行き詰っていること ” ・” 悩んでいること ” などがございましたら下記のフォームから質問をお寄せください。
< ブツ撮り質問箱お問い合わせフォーム >
>> https://forms.gle/2eVEJLYassBC5fmRA <<