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ブツ撮りカメラマン高崎勉のつぶやき
vol.6ブツ撮りカメラマンのカメラとレンズ~高崎勉の場合

Posted On 2020 10月 09
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Photo : Tsutomu Takasaki

TOPIX

今回のコラムは物撮りカメラマンの高崎さんにカメラとレンズに関して記述していただきました。めったに撮影機材関係に関しては語らない高崎さん。物撮りカメラマンの普段使いするカメラとレンズとは? by 編集部

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■メインコラム:ブツ撮りカメラマンのカメラとレンズ

1)カメラについて
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「道具なんて、なんでもいいんだよ。」というのが僕の口癖。とはいえ拘りはあります。
Abox Photo Academy の「 Abox 」も「 A camera is just a box. 」(カメラなんてただの箱だよ)からとった造語です。
つまり「ハイスペックな機材に頼るだけがいいことではないんだよ。」ということです。車に例えると郊外のスーパーまで買い物に行くのに F1 カーを所有してもしょうがないですよね。滅多に機材の話をしない僕ですが、今回は少しだけどんな機材を選んで使っているかお話ししましょう。

アトリエで使用しているメインカメラは大判カメラに中判デジタルバックを装着しているのですが、この記事を読んでくださっている皆様に縁遠いお話でしょうから、そこは割愛して一眼レフ機材のお話をしましょう。

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Nikon D800 Nikon D610

Nikon D800
Nikon D610

被写体に写り込まないようにロゴや機種名は黒いテープで隠してあります。
プロサービスに持っていくと、「ブツ撮りの方なんですよね~。」と苦笑いされる。どちらがメインということではなく、仕事によって使い分けています。D800 ではデータ量が大きすぎてカット数の多い仕事に向かないという時に D610 を使います。例えば写真がサイト上でのみ使われるような案件ですね。

カット数が多い仕事はアングルがこまめに変化したり手持ち撮影になることが多いので、少し軽いというメリットもあります。
この2機種を選んだのは「バッテリーが共通」という理由からでした。暗い場所でも機種がわかるようにストラップは黒とカーキ色で分けています。

「そんなに古い機種を使っているのですか?」と言われることもしばしばですが、僕の周りのカメラマンにも2通りいて、新機種が出るたびに買い換える人と使い倒す人がいます。ここでも車の話を引用すると、1回目の車検ごとに買い換える人と、乗り潰す人がいますよね。それぞれにメリットがあって、その方の自由でいいと思っています。

2)レンズについて

標準系ズーム
AF-S Nikkor 24mm ~ 70mm 2.8G ED

最も使用頻度の高いレンズで特にイメージカットでの使用頻度が高いこともあり、標準ズームレンズは最高のものを使っていたい。という理由から一択でした。実は同機種で2本目となり1本目は酷使して使い潰しました。

これに対してワイド系 17 ~ 35mm と望遠系70 ~ 200mm はサードパーティのレンズです。
ワイドレンズを使うときはインテリア撮影での説明カットが多いです。( 狭い浴室の撮影とか。)僕にとって年に1度あるかないかという頻度なので、単にコストを抑えたいという判断。どうしても良いレンズを使いたいときはプロ向けのレンタルサービスを利用すればいいと考えています。

ただ、この2本は決して妥協しているわけではなくハンドリングの面でも好みで、特に望遠はピント操作リングを手前に引くことでマニュアルフォーカス、オートフォーカスの切り替えができることがとても気に入っています。
仕事で望遠系を使うのは、商品の切り抜きカットか特殊なイメージカットの時。大型ストロボを多用する僕にとって開放値が明るいことよりも絞りが絞れることにメリットがあります。{ これは中判(大判)カメラの使用に伴って所有しているストロボが大光量であることに起因しています。}

これらの機材をお気に入りの BENRO のバッグに入れて常に戦闘態勢でいます。他に普段持ち歩くスナップ用のカメラとしては NIkon Z50 に 16 ~ 50mm f3.5~6.3(キットレンズ)を装着して使っています。
「いつかは単焦点も増やしたい」と考えていましたが、手軽に持ち運べることが気に入っているのでこのまま使い続けていきそうです。

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■ サブコラム:ブツ撮り質問箱

高崎勉さんによる「 ブツ撮り質問箱 」も随時質問を受け付けています。商品撮影で ” 行き詰っていること ” ・” 悩んでいること ” などがございましたら下記のフォームから質問をお寄せください。

< ブツ撮り質問箱お問い合わせフォーム >
>> https://forms.gle/2eVEJLYassBC5fmRA <<

著者について
■ 高崎 勉 - Tsutomu Takasaki - 1967年富山市生まれ。1987年東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1999年高崎写真事務所設立。静物写真にこだわり続け、広告撮影と並行しアーティストとして作品制作にも意欲的に活動する。「毎日広告デザイン賞 発言広告の部 最高賞」はじめ数多くの受賞歴を持つとともに、幅広く雑誌・書籍等で写真作品が掲載されている。2017年に開講した Abox Photo Academy 塾長。商品撮影講座&アートフォト講座の講師を務める。