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ポートレイトのネタ帳 第5回
清田大介のネタ<モデル・ヘアメイク目線のポートレイト >


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TOPIX

ポートレイトのネタ帳も第5回目となりました。今回はいつもと趣向をかえて、2020年7月末に実施いたしました「 【SGオンライン講座】: モデル・ヘアメイク目線のポートレート講座 講師:清田大介 」からのダイジェスト版をお届けします。ヘアメイクさん、モデルさんにお越し頂き、日頃聞きたくても聞けない事を伺いながらポートレイトのレベルアップを図ろうという企画です。フリーランスで舞台を中心として芸能人のヘアメイクを担当するメイクアップアーティストの Natsu.Sさん、多数のミスコンに入賞、CMやモデル講師としても活躍中の羽田彩音さん、そして司会にポートレートフォトグラファーの清田大介さんを迎えお届けします。 by 編集部

Index

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■ ネタをご披露いただく写真家・モデル・ヘアメイク

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清田大介氏
&WEB制作会社『DreamPixels』代表。写真家。APA(公益社団法人 日本広告写真家協会)正会員。『清田写真スタジオ』経営。国内外のコンテスト受賞多数。商業撮影、雑誌寄稿、セミナー開催。NiSi Official Advisor.

http://blog.dream-pixels.com/

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羽田彩音 氏

光の魔術師イルコアレクサンダロフ氏のオフストロボカメラ本表紙モデル。ミスブライダルグランプリやベストボディジャパンなどのコンテスト地区大会ファイナリスト。他ミスコン入賞経験有り。ポージングアドバイザーとしてモデル講師としても活動中。Twitter:@ayane_haneda

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Natsu.S – 氏

フリーランスのメイクアップアーティストとして活動を行う主に舞台を中心とした芸能人のヘアメイクを担当

Webサイト:
https://colorbox-natsus.amebaownd.com/


■ 初めに

それでは皆さんよろしくお願い致します。
よろしくお願い致します!
よろしくお願い致します!
最初に普段の仕事の内容や仕事をする ” キッカケ ” をお聞きしたいと思います。
普段は雑誌の記事の芸能人のヘアメイクや舞台などの現場が多いです。スケジュールで半月くらいNG がある時は、ほとんど舞台の仕事をしています。あとはカメラ業界関係のセミナー( CP+ など )もやっています。
これは僕の興味ですがか、共通の知り合いのカメラマンの方のお仕事とかで、Natsu.S さんを度々拝見しています。どのような出会いでしょうか?
” 共通の知り合いのモデルさんに直接ご依頼頂いて ”というのが結構ありますね!
私もたまたま知り合いのカメラマンさんに ” 作品撮りに誘われて行ってみたら ” という出会いで書籍の表紙「 光の魔術師イルコのオフカメラ・ストロボライティング (玄光社MOOK) 」になるような撮影になったりしました!

■ 光の魔術師イルコのオフカメラ・ストロボライティング ( 玄光社 MOOK ) <PR>

「 光の魔術師イルコのオフカメラ・ストロボライティング 」
YouTubeで大人気のイルコ・アレクサンダロフによるオフカメラ・ポートレート・ストロボライティングの基本と実践を解説したテクニックガイドです。クリップオンストロボを使用して、1灯や多灯ライティングから、各種アクセサリーを使用した作品づくりまでをしっかりと習得できる1冊です。

えーーー!!!!(笑)凄いですね!そんな事もあるんですね!自分も Natsu.S さんとは知り合いのカメラマンさんを通して知り合ったのですが、結構人づての出会いというのは業界あるあるな気がします。
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■ 人物撮影におけるメイクのポイント

さて、そんな感じでNatsu.Sさんと最初の作品撮りをしたわけですが・・・・
作例1

作例1

これはNatsu.S さんの特徴でもある、アイメイクのお花に注目ですね!これはどうしてこういったものを始めようと思ったんですか?
アートをフェイスに描き始めたのは、普通にヘアメイクをしていてもヘアメイクが多すぎて、需要に対して供給が多すぎたからです。自分よりも若い人が沢山入ってくるような業界だし、代わりが他にいっぱいいるという経験をして ” 自分の強みを持たなければ!” と、思ったのがキッカケですね。
自分のポジショニングを考えないといけませんよね~。これなにが凄いって初めて描いてもらった時、その日に買ったお花でなんとアドリブで描いてもらってます(笑)当日になっても何も決まってないという撮影現場でした(笑)
「 あっ、このお花描きましょうか?」って感じでしたね(笑)
え~~~(笑)でも私そういうドキドキ感ある現場好きです!
普段メイクで使うようなアイライン用のペンシルとかフェイス用のドーランで描いてるんですよ。なのでお肌にも非常に優しいです。これをキッカケに作品撮りが進んでいきましたね。
作例2

作例2

こちらは最近の Natsu.S さんとの作品撮りのやつですね。ポイントなどあれば是非!
モデルさんが赤い花が似合うということで、フェイスだけでなく背中にかけて描いていってます。こういったスチールと言われる撮影ではストロボを使うことが前提なので、基本的に光をみてライティングを意識してメイクしています。どのくらい色が飛ぶな?とかこのライティングだったら、この色味は使わないほうがいいな?とか厚塗りにしないほうがよいな?など現場に行ったときに判断してますね。
私も人物撮影を勉強中です。セミナーモデルを沢山経験させていただくなかで、撮影の時は光の方向や質、カメラマンさんが意図しているものを汲み取るように意識してますね。
特にイエローやゴールド、薄いピンクなどは飛びやすいので、すごく気をつけています。
お二人流石です・・・!ライティング的にいうと直接硬い光をあてるような撮影だと飛びやすいですね。個人的には逆光で反射光を使って色を出せるようにしています。
あとは寄った時と引いた時のヘアメイクも違うので、今日のゴールがロケーション含めの撮影なのか?アップをどのくらい撮るのか?などに合わせています。ちょっと感覚値になってしまいますが、引きのほうはやはり若干強めのメイクにすることが多いと思います。
舞台では、どんなに後ろからみてもこの人が何やってる?とか表情がわからないといけないので、そういった事を意識してメイクしています。近くでみたらめっちゃ濃いな!(笑)ってなる事もあると思います。
なるほどです!これ私聞きたくてウズウズしてたんですけど(笑)この作例のメイクってどのくらいの時間で完成しているんですか?
ここで空気を読んで(笑)一時間半くらいかかるんですよね~って言いたいんですけど、実際は 10 ~ 15 分くらいで描いてます。
ええええええ~~~~~!!!すご~~!びっくり!ありがとうございます!
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3.モデル・ヘアメイクとのコミュニケーションについて

さてここから後半になりまして、「 撮影のイメージをどうやってヘアメイクさんやモデルさんに伝えたらよいか?」というポイントについて掘り下げたいと思います。Natsu.S さん、そのあたりいかがでしょうか?
私は表現って人によって違うと思っているので、撮りたいイメージの画像を共有してもらうようにしています。それを土台にしてヒアリングをするのが一番やりやすいですね。「 こういうライティングで撮る予定です。」などの撮影資料を前もって送ってもらえるとヘアメイクのイメージなどはすごくしやすくなります。毎回有村架純さんのイメージを送ってくださるカメラマンさんもいます!(笑)
なるほど!!(笑)
例えば ”「ポップ」な感じで! ” っていうふうにキーワードをいただく事はありますけども、私の中ではそれはキュートに近いなど、言葉だけだと結構差が生まれてしまうことが多い印象です。やってほしいメイクは、雑誌を写メって持って来るクライアントさんもいます。すごく助かりますね。
僕の先輩の広告写真家さんですが、「 アースカラーでお願いします。」ってクライアントさんに言われて、アース=地球=ブルーのことか!!って青の背景布を用意してしまったというエピソードもあります(笑)
私もありますね。「 ボタニカルカラーでお願いします。」とか、結構イメージに差がありました(笑)
これはポージングを指示する時も一緒かな?と思いました。実際指示する時はカメラマンさんは、直接触ったりはできませんので、雑誌のこのポーズとか言ってもらえるとすごくわかりやすいし、無理なく伝えられる気がします。
例えばですけども現場のコミュニケーションなど現場で気を使ってらっしゃることなどはありますか?ヘアメイク中とか・・・モデルさんであれば撮影中とか?
ヘアメイク中はモデルさんがどのくらいのテンション感なのか?とかはよく見てますね。美容室とかでもあるじゃないですか?話しかけないで欲しいなぁ~みたいな雰囲気。
あ、それ私です(笑)
大体エンタメ系の方であると、話慣れていたりしてそういった事はないのですが、これからモデルをやっていくとか声かけられるのが苦手な人は様子をみながら、趣味を掘り下げたりとかしてますね。テンション高い方には最初から合わせていきます。
携帯で仕事していたり集中していたりすると、そういう時はちゃんと受け答えできるか不安だったりするので、空気を読んで頂けるのは大変ありがたいですね。でも基本私はずっと話したいタイプなので、延々と喋ってますね(笑)
撮影では、中には喋るのが苦手なカメラマンさんなどいらっしゃると思うのですが、無理に喋ろうとしなくても良いと思っています。正直に、「 口下手なんです。」とか言ってくださると助かったりします。あとちょっとでもいいので、洋服やポージングなどを褒めて頂けるとすごくやりやすいですね。
褒めるのは大事ですよね。でもこれ結構難しくて、なんか適切な距離感で褒めるのが難しいというか(笑)いきなり、「 目が綺麗ですね。」とかなんか変じゃないですか(笑)
撮ったあとにお写真とか見せてくださる方も多いと思うのですが、そういう時に「今日のこの雰囲気にこのお洋服ピッタリだね。」とか、「 ありがとう。」とか言ってくださると凄く嬉しいですね。顔のパーツとかを褒めるのって結構難しいと思うので、ポージングとか指先とか気づいたことを褒めていただくのは嬉しいですね。
私も心理学を学んでまして、小さなことでも一つ褒められると潜在意識では全体を褒められたような気になるみたいで、その日の撮影に前向きに取り組めます。
あ、あと遠慮なく逆に言ってほしいこととしては、「ネックレスがよれてる。」とか、「下着の紐がでてる。」とか、そういうのは気を使わず言ってほしいところではあります。
洋服とか褒めるのは非常に言いやすいですし良いですね。
自分は女性同士かつヘアメイクという立場なので言いやすい事も沢山あります。
カメラマンからは言いづらい褒め言葉も、女性同士なら響きやすかったりしますね。容姿については女性を通して褒めていただくのが良いですね。
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■ ライヴ配信をご覧いただいている視聴者からの質問

さて、ここからは視聴者の方からのご質問に答えていきたいと思います。
・モデルさんは撮って欲しい向き?などはあるんでしょうか?
これはモデルさんが答える前に僕の意見から(笑)” カメラマンは利き腕にライティング機材を置きやすい ” っていうのはありますね。何も考えないと、右利きだとすぐ向かって右におきます。さて、モデルさんの意見を伺いたいと思います。顔の向きとかはモデルさん的には聞かれても嫌ではないですか?。
はい、全然嫌ではないですね。
アートなども書くのでヘアメイク中にも利き顔を聞いたりします。
ありがとうございます。次の質問です。
・どのくらいの頻度で写真をモデルさんに見せたらよいですか?
羽田さん、いかがですか?/dt>

大体一呼吸で、切り替えのタイミングでたまに見せてくださるくらいがちょうど良いかと思ってます。ライティングが変わった時の一枚目とか次の場所に行く時とかでも全然大丈夫です
ありがとうございます。次は事前にいただいた質問です。
・どうやってヘアメイクさんやモデルさんを見つけたらいいでしょうか?初回のご依頼をどのようにアプローチをしたらよいでしょうか?
これは皆さん気になるところですよね。/dt>

私はホームページを作っているので、それがベースと思って頂けると嬉しいです。その上で撮影によっては相談しつつ見積もりのようなものを出すことは可能です。ケースバイケースの部分もあるので、気軽にご相談頂けるとありがたいです。
https://colorbox-natsus.amebaownd.com/

私はまずお名前を名乗ってコンタクトいただけたら(笑)っていうのはあります。その後、何をみてご依頼頂いたのか?なども結構気になりますので教えて頂けると嬉しいです。その後撮影の内容とか、イメージを送って頂きながら相談頂けると助かります。
多分最初のご依頼ってカメラマンからする凄いハードルあると思いますよ(笑)Natsu.Sさんはタレントさんのお仕事を沢山していらっしゃるし、羽田さんも有名なカメラマンさんにも撮られてますし。

全然ハードル感じなくて大丈夫です(笑)いつでもご依頼お待ちしてます!
私もご依頼をお待ちしております!
よかった!ちょっと勇気を頂きました!色々とお二人にお伺いしていきましたが、普段聞こうと思っても聞けなかったことや本音の部分も垣間見見れて非常に楽しかったです。今後こういった機会を増やし、またオフラインでもセミナーなどで現場を共有できたら良いな。と、思っております。本日は皆さんありがとうございました!
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■ 制作・著作 ■
スタジオグラフィックス

■ カメラマン ■
清田大介

■ モデル ■
羽田彩音

■ スタイリスト ■
Natsu.S –

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