第2回 モテる立ちポーズの基本「S字」
■ 女性らしさを表現する立ちポーズ
●意外に多い猫背女性
[yabuta]留美師匠! 今回は?「立ちポーズ」 の基本を教えてもらえるんでしたよね?[/yabuta]
[rumi]そうよ。これからモテるための写真術をいろいろと紹介していくけど、まずは、モテ写の基本中の基本ともいえる立ちポーズを習得しなければね。それじゃあ、いきなりだけど、写真0を観てちょうだい。[/rumi]
[yabuta]これはもう、何をかはいわんやですな。写真は、舞衣ちゃんの曲線美が見事に表現できているけど、写真はワザとらしいくらいにダメダメですよ。師匠。[/yabuta]
[rumi]写真は、舞衣ちゃんに意識してダメなポーズをとってもらったから、ちょっとやりすぎな感じもするけどね、でも実は、一般の女性の場合、こうしたダメなポーズになっちゃう人って多いのよ。[/rumi]
[yabuta]あー確かに、いるいる。特に背が高い女性とか、胸の大きな女性に多いっすよね。猫背ポーズになっちゃう人。[/yabuta]
[rumi]子供の頃から背が高い女性って、目立つのが嫌で猫背になるらしいのよね。胸が大きい女性も、猫背にすることで胸の大きさを隠そうとするみたい。[/rumi]
[yabuta]留美師匠の場合は問題ないっすね。胸も小さいし、背もひ……いっ、痛ったいなぁ![/yabuta]
[rumi]余計なお世話よ。 とにかく、今は、背の高いのも胸の大きいのも自慢できる時代なんだから、もっと自信を持ってどうどうとポーズをつけるべきよ。私なんて、どうにかして少しでも背を高くみせようと頑張ってるのに、背が高いのを悩むなんて羨ましすぎる悩みだわ。[/rumi]
[yabuta]胸もね……って、痛いよ、痛い![/yabuta]
[rumi]と・に・か・く! 背が低かろうが高かろうが、女性は女性らしさが表現できる立ちポーズをとらなければダメよ! 女性らしさとはまさしく 「曲線美」 よ! 女性の体の美しい曲線を強調するには、「S字」 ポーズを習得するのよ![/rumi]
■ S字ポーズのテクニック
●意外に難しい 「S字」 ポーズ
[yabuta]でもね留美師匠。師匠は簡単に 「S字」、「S字」 って言うけど、素人の女性の場合だと 「S字」 ポーズって、かなり難しいみたいっすよ。[/yabuta]
[rumi]そうなのよね。慣れると簡単なんだけど、最初は意識しすぎて、なんだかぎこちなくなっちゃうのよね。[/rumi]
[yabuta]ここはひとつ、初心者のために、一から順に詳しく解説してもらったらいかがでしょうかね。[/yabuta]
[rumi]それじゃぁ、細かなテクニックを解説する前に、まずはイメージトレーニングをしましょ。図1を観て、「S字」 ポーズの全体イメージを頭に描いてね。[/rumi]
[yabuta]この図1は、「S字」 ポーズをカメラ視点で観た場合と、体の正面から観たものですな。正面から観た方が、体の重心をどこに置いてあるかがわかりますな。[/yabuta]
[rumi]そう、重心は 「腰」 に置くのが基本だけど、「S字」 ポーズの場合は、カメラに対して奥にくる方の腰に重心を置くの。重心を置く位置を間違えると、全体的にぎこちなくなっちゃうから気をつけてね。[/rumi]
●立ちポーズの基本
[yabuta]留美師匠! 僕もやってみるから、まずは、立ち方の基本を教えてくださいよ。[/yabuta]
[rumi]重要なのは、図2?1のようにカメラに向かって体を 45 度にして立つことよ。こうすることで、胸のラインなど、体の曲線が目立つようになるの。胸があまり大きくない女性でも、胸のラインが目立つから少しは大きく見えるはずよ。[/rumi]
[yabuta]なるほどね。人の体って、正面から撮ると平面的になるから、胸が小さい人はますますペッタンコに見えちゃいますね。[/yabuta]
[rumi]次は足ね。図2?1のように足を 「V字」 型に開いて、カメラ側の足を少し前に出すの。 このとき、前に出した方の足の踵を、後ろの足の土踏まずに付ける感じにするといいわ。もうひとつ、カメラ側の足のつま先をカメラに向けると脚全体が細くキレイに見えるわよ。[/rumi]
●胸を張ってお尻を上げる
[rumi]立ちポーズでは、背筋を伸ばして胸を張るのが重要なんだけど、胸の張りかたにもテクニックがあるのよ。[/rumi]
[yabuta]ただ胸を突き出せばいいってわけじゃあないんですな。[/yabuta]
[rumi]そう。胸を突き出すとお腹も一緒に突き出ることがあるから要注意よ。正しい胸の張りかたは、図2-2のように両の肩甲骨を寄せると、自然に胸が張れるわ。同時にお尻を上に吊り上げると、ヒップアップになるし、お腹も自然に引っ込めることができるの。[/rumi]
●S字とタオル絞り
[rumi]さぁ、ここまでできたらいよいよ 「S字」 ポーズのクライマックスよ。図2-3のように体をジグザグに曲げてみましょう。[/rumi]
[yabuta]このジグザグってのが難しいんすよ。もちっと詳しくお願いします。[/yabuta]
[rumi]えーとね。まず、後ろの脚、というか、カメラに対して奥側になる腰に重心を置くの。次に、カメラ側になる腰骨を少し吊り上げるのよ。わかる? もちろん、カメラ側の足の踵が少し上がるけど、それで構わないわ。そのままの姿勢で、今度はカメラ側の肩を少し下げるの。首は反対側の肩に傾けてね。これで 「S字」 ポーズは一応完成よ。どう? できた?[/rumi]
[yabuta]うっ、ちょ、ちょっと辛い…。がっ、側筋がつった! げっ、背中もつった![/yabuta]
[rumi]力の入れすぎよ。筋肉がつるくらい力を入れたら、不自然なポーズになるわ。[/rumi]
[yabuta]つ、次を、お、教えてくらはい…。[/yabuta]
[rumi]「S字」 ポーズが完成したら、今度は 「タオル絞り」 よ。腰の位置と傾きはそのまま固定して、お腹から上をカメラの方にグイっとひねるの。[/rumi]
[yabuta]ぐぇっ![/yabuta]
●手の置き方でバリエーションを作る
[rumi]さあて、図2-3までできれば、「S字」 ポーズは完成したも同然よ。この立ち方が 「S字」 ポーズの基本だから、よーく覚えておいてね。[/rumi]
[yabuta]て、手は、腕はどうすんですか。[/yabuta]
[rumi]腕と手の置き場所で、「S字」 ポーズはバリエーションが拡がるのよ。たとえば、そのままお腹の前で手を組んでみて。ほら、コンパニオンのお姉ぃさんよ。[/rumi]
[yabuta]あらぁ本当だわ……って、そうか、典型的なモデル立ちっていうか、コンパニオン立ちだな。こりゃ。[/yabuta]
[rumi]図1のように腰に手を置けば、ちょっと意志の強い女性って感じでしょ? 写真0の舞衣ちゃんのようにすれば可愛くなるし、写真1なら元気ハツラツ!って感じじゃない。[/rumi]
[yabuta]ほう、なるほどね。手と腕でバリエーションを拡げるのか。かなり応用が効くなこりゃ。簡単簡単![/yabuta]
[rumi]だめよ、せっかく 「S字」 ポーズの基本を押さえたって、薮田さんの場合は手の形がとっても汚いわ。っていうか、「S字」 ポーズも気持ち悪いわ。[/rumi]
[yabuta]し、失礼なっ! 手だけは顔に似合わずキレイだって言われてるんっすよ! って、何が顔に似合わずだっ! 顔もキレイだっつーの![/yabuta]
[rumi]とにかくね、「S字」 ポーズに限らず、どんなポーズでも最後の仕上げは 「手」なの。立ちポーズの基本を忠実に押さえても、手がだらしなかったらそれこそ 「画竜点睛を欠く」 ってものよ。指先まで神経を使って手をキレイに見せるのが重要なのよ。図2-4のキャプションをよく読んでじっくり研究してね。[/rumi]
■ S字ポーズの効果と応用
●私でも細く若く見える!
[yabuta]留美師匠! 「S字」 ポーズの具体的な効果を教えてもらえますかね。[/yabuta]
[rumi]それじゃぁ、前回掲載した私の写真を観てもらおうかしら。[/rumi]
[yabuta]出ましたな。詐欺のような写真2枚!こうやって写真で世の男を騙してきたっていう見本っすね。[/yabuta]
[rumi]失礼ねっ! もう…。んー、でも確かに詐欺のような写真ねぇ…。[/rumi]
[yabuta]自分で納得してないで、「S字」 ポーズの効果を教えてくださいよ。[/yabuta]
[rumi]写真2も写真3も、全身の写真じゃないけど 「S字」 ポーズよ。写真2でのポイントは、カメラに対して体を 45 度にすることで、体の太さを誤魔化して……じゃない、体が細く見えるのよ。肩幅も狭く誤魔化せ……あ~ん、どうせ私は太いわよ~。肩幅もあるわよ~。[/rumi]
[yabuta]泣かないで師匠! 師匠が恥を晒すことで勇気付けられる女性がいるんでしょ?[/yabuta]
[rumi]ぐすっ…。写真2のポイント、もう一つ…。ぐずっ。正面から撮られると首が太いのがバレバレ……ぐす。でも、「S字」 ポーズをとると、誤魔……もう誤魔化すでもまやかしでもなんでもいいや。え~ん。[/rumi]
[yabuta]代わりに私が。写真2の写真は、カメラ側の肩を下げているので、首が長く見えますって言いたいところなんですけど、ちょっと俯瞰の(見下ろす)アングルで撮影しているので、首を長くする効果はあまり出てないんです。というか、留美師匠の場合は首が本当に短いので 「S字」 ポーズで肩下げをしても首が長く見えないんです。だから髪の毛を首に垂らして細く見せています。写真は、髪の毛を背中に垂らしているので、首の太さが丸見えになってますね。[/yabuta]
[rumi]言いたい放題言ってるわね。そうよ。「S字」 ポーズをとっても効果があんまりでない私の場合は、俯瞰アングルで撮ってもらって、首の太さや短さを誤魔化す方がいいのよ。それから、首を傾けて顔をひねってカメラ正面に顔が向かないようにすることで、頬のタルミが隠せるし、アゴを少し引くことでダブついている目もパッチリして若く見えるのよ。[/rumi]
[yabuta]もう立ち直ったんですか! はやっ![/yabuta]
[rumi]立ち直ったんじゃなくて、開き直ったのよ! とにかく、ここでモテ写の極意を教えておくわ。どうやっても細く見えない部分は 「隠す」?のよ! 隠せないときはフレームアウト(画面から外に出すこと)してもらうのよ! 写真3がいい例ね。この写真、本当は二の腕を細く見せる技を紹介しようと思ったんだけど、どうやっても細くならないから二の腕をフレームアウトしてもらったのよっ! ふんっ! どうせ私は二の腕も太いわよっ![/rumi]
●恥ずかしいなんて思っちゃダメ!
[yabuta]な、なんか鬼気迫るものがありますな。 で、でね、師匠。 「S字」 ポーズにしても、師匠の写真のようなポーズにしても、一般の普通の女性って恥ずかしがってなかなかできないって思うんですけど、そこら辺どうでしょうかね。[/yabuta]
[rumi]ダメよ恥ずかしがっちゃ。あのね、恥ずかしいって気持ちは、写真を見る人に必ず伝わるの。恥ずかしがって撮られた写真ほど見る人を恥ずかしくさせるものはないのよ。逆に思いきり楽しんでポージングした写真は、見る人に感動すら与えるものよ。[/rumi]
[yabuta]そうですな。ポージングの度に恥ずかしいなんて感じてたら、師匠なんか生きていけませんもんな。それはともかく、モデルの 「恥ずかしさ」 を払拭させるのはカメラマンの仕事でもありますからな。 モデルとコミュニケーションをバッチリとって、モデルをノリノリにさせなければなりませんな。(新・女性の撮りかた講座 第30回 初心者モデルをその気にさせるコツ を参照してください)[/yabuta]
■ 次回予告
●座りのポージング
[yabuta]さて、今回はこれでおしまいですね。師匠。次回は何をやるんですか。[/yabuta]
[rumi]立ちポーズの基本を押さえたから、次回は 「座りポーズの基本」 でもやるわ。[/rumi]
[yabuta]うん、座りポージングも奥が深いですからねぇ。しかし、今回の 「S字」 ポーズの解説はとっても詳しくやりましたねぇ。[/yabuta]
[rumi]書籍版モテ写では詳しくできなかったからね。でも書籍版モテ写では他の立ちポーズも紹介してるわ。[/rumi]
[yabuta]書籍版モテ写といえば師匠! この原稿がアップされる次の日が 2 月 14 日ですよ! 書籍版モテ写の発売日ですよ![/yabuta]
[rumi]きゃ~~! そうだわそうだわ! 読者の皆さん! 書籍版 「モテ写-キレイに見せるポージング」の発売日ですわよ~! まさかお忘れじゃないでしょうねっ! もう予約は済まされたかしら? まだの方は右の本のサムネイルをクリックして今すぐ購入して頂戴! さぁさぁ! 一人 10 冊よ~~~! そんでもって、街で私を見かけたら 「モテ写」本を見せてね。もうサインでもなんでもしちゃいますよ~![/rumi]
[yabuta]この人、本当にするからなぁ。[/yabuta]