前回に続き、読者の方からご希望が多かったPhotoshop
ElementsでのRAW現像について解説していきます。この講座では"比較的デジタルカメラの構造や機能に詳しくない"という方を対象としていますが、RAWの説明には専門用語が伴いますので、理解度の向上のためにはその他の関連コーナーも併せて読むと解りやすいのではないかと思います。関連ページはリンクを掲載しています。
●Camera
RAW の画面概要
RAWファイルをPhotoshop ElementsのCamera
RAWで開く方法は、前回、解説しましたので、今回はその続きから。まずは、Camera
RAW画面の画像調整に関わる基本操作を解説します。
大きく表示された画像を「プレビュー画像」と呼びます。その上にツールパレット、右にヒストグラム、補正パレットが表示されています。
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画像A
Camera RAW画面。説明を具体的にするため、各項目を左画面のように呼称して、解説をすすめよう。
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プレビュー画像
プレビュー画像は、拡大/縮小表示したり、拡大時には表示位置を簡単に変更することができます。なお、初期値では撮影時のデジタルカメラの設定を想定し、Camera
RAWが現像した場合の色調や明るさで表示されています。とはいえデジタルカメラ内部の映像を作るエンジンはCamera
RAWとは異なり、機種によっても異なりますので、プレビュー画像と撮影したデジタルカメラで実祭に現像した画像とは異なります)。
ヒストグラム
ヒストグラムは画像の明暗の傾向を表すグラフです。一般的に右側に山の偏りがあると明るい写真、左端に山があると暗い写真となります。Camera
RAWのヒストグラムではR(赤)G(緑)B(青)それぞれのヒストグラムも表示されています。ヒストグラムで写真の善し悪しを決めることはできませんが、初心者が意識したい点としては、一般的にグラフの山が真ん中寄りにあること、グラフの山に大きな偏りがなく、横長に分散していると、色情報が豊富でバランスが良いヒストグラム傾向にある、と言えるでしょう。
ちなみにグラフの上部の数値は、プレビュー画像の上でマウスカーソルをあわせたとき、カーソル位置の色情報をRGBの数値で表示します。
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画像B
マウスカーソルをプレビュー画像に乗せると、RGB情報を表示する。
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画像補正用 現像パラメータ
ホワイトバランスと明るさ、彩度を調節する「基本調整」と、シャープや偽色の低減を行う「詳細補正」があります。「偽色」とはここではカラーノイズをさします。また、Photoshop
CS2のCamera RAWの場合は、この他に「収差補正」や「トーンカーブ」「色調補正」などがあり、Photoshop
Elementsより多くの調整ができ、高機能になっています。
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画像C
「基本補正」でホワイトバランスや明るさ、彩度を調整し、「詳細補正」でシャープ、輝度をスムーズに、偽色(ノイズ)の低減ができる。
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ツールパレット
拡大/縮小のための「ズームツール」、「手のひらツール」、スポイトで基準の色をクリックしてホワイトバランスを調整する「ホワイトバランスツール」、画像の回転ボタンが用意されています。Photoshop
CS2のCamera RAWは更に、「カラーサンプラー」や「切り抜きツール」「角度補正ツール」などが用意されています。
また、シャドウ部の色潰れ(黒潰れ)、ハイライト部の色飛び(白飛び)部分を明示する機能もあります。
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画像C
ズームツールで拡大表示し、手のひらツールで表示位置をドラッグして調整、ホワイトバランスツールで色合いの自動調整ができる。また、黒潰れや白飛びのチェックも可能。 |
ビット数
画像データの色情報の数を指定します。画像をPhotoshop形式やTIFF形式でレタッチしたり保存するのであれば、16ビットを指定した方が色情報が豊富で高品質です。ただし、画像ファイルの容量は大きくなります。
JPEGは仕様で8ビットに制限されていますので、JPEGで保存するのであればここで8ビットを選択しても構いません。
Photoshop CS2のCamera RAWは更に「カラーペース(色空間)」(aRGBやAdobe
RGBなど)、画像の「解像度」、画像の「サイズ」などを指定することができます。
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画像D
ビット数は色情報の量を設定するところ。インターネットで利用するJPEGは8ビットまでの仕様制限がある。フォトショップ形式やTIFFの16ビット形式で保存するなら16ビットがお勧め。
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Photoshop
CS2のCamera RAWとの比較も書きましたが、Photoshop
ElementsのCamera RAWは現像だけを主眼にしているのに比べ、Photoshop
CS2のCamera RAWでは現像時に画像のトリミングや角度調整などを、より高画質の状態で済ませておき、その後のレタッチに移行しよう、という画質重視のコンセプトがみられます。
●ヒストグラムについては下記のページも参考にして下さい 〜関連ページ〜
できるオヤジになる!デジカメPopeye
オヤジがキスデジで撮る! 初心者向けスナップ講座
プロが教えるデジカメ基礎知識
フォトショップ早わかりPhotoshop Tips & Manual
Photoshop CS2のCamera RAW機能
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