柴田誠のフォトレポ ~
フォトキナ2014
会場レポート 2
TOPIX
2014 年 9 月 16 日(火)から 21 日(日)までドイツ・ケルンで開催されたフォトキナ 2014 の様子をお伝えする会場レポート、第3回目。主要なカメラメーカーが日本の企業というカメラ業界。フォトキナにはレンズやアクセサリーメーカーも数多く日本から出展しています。 今回も、StudioGraphics on the WEB の読者がよくご存知の各メーカーブースの様子を、フォトジャーナリストの柴田誠がお伝えします。 |
■ 一般客の来場で大賑わいの会場だが……
フォトキナも3日目を過ぎると、プレスやビジネス客よりも一般ユーザーが目立つようになってくる。最終日が日曜日なので、休日を利用して、少し遠くから遠征してくる人たちも増えてきたようだ。
日本で開催されている CP+ に比べてフォトキナはやや平均年齢が低く、女性グループが目立つというのが印象だ。中国や台湾の出展ブースがかなり少なくなったことが影響しているのかもしれないが、今回のフォトキナでは前回よりもアジア人の来場者が明らかに少ない。
前回は中国人で溢れかえっていたライカブースでさえ、アジア人の姿をほとんど見掛けなくなった( 商談コーナーの様子は分からないが )。客層に大きな変化があったと感じられたのが今年のフォトキナの印象だ。
● プロフォト
● スワロフスキー
● エプソン
● ポラロイド
● アジア系ブース
■ カメラアクセサリーの出展が減る
ストロボや三脚、カメラバッグのブースが減少したのも今回の特徴のひとつ。日本でも人気のゴッラやクランプラーといったバッグメーカーの出展がなかった。一方、用紙やアルバムのブースが増えたように感じたのだが、全体的に出展メーカーが減ったので、相対的に増えて見えただけだったのかもしれない。
実は前回のフォトキナと比べると、今回は出展社数が数百社減少している。写真の展示コーナーやギャラリーのコーナーが大きな場所を占めていたホールがあったり、使っていないホールが増えているのはそのためだ。しかも来場者が増えたといっても、以前ほど多くはない。
このくらいの方が会場をゆっくりと見て回れるという声も聞かれたが、やや寂しい感は否めない。やはりこの業界は元気であって欲しい。そのためにも日本の企業には頑張ってもらわないといけないのだが。
● 自撮りアクセサリー
● フォトフレーム
● 写真展
● アトラクション
■ 2年後に期待
各社、新製品の発表はいくつかあったものの、大物のカメラの登場がなかったことが、動員につながらなかったのかもしれないが、4K やクラウドサービスなど、今回のフォトキナのトレンドがやや分かりにくいものであったことも要因だったように思う。
今年発表のあった新製品は、どのメーカーも年末か年明けあたりに発売を予定しているそうだから、来年の CP+ 2015 には、これらがブラッシュアップされて登場するに違いない。
次回のフォトキナは 2016 年 9 月 20 ~ 25 日。為替相場や技術革新などの影響で、2年後のカメラ市場がどうなっているのかはまったく予想ができないが、より面白いものとの出会いを求めて、再びケルンを訪れることができたらいいなと思う。
● 会場の雰囲気
■ 制作・著作 ■
スタジオグラフィックス
柴田 誠 MAKOTO SHIBATA