柴田誠のフォトレポCP+2016 レポート #01
TOPIX
2016年2月25日(木)、待望のCP+2016がスタートした。今年はオリンピックイヤーということで、各社からハイスペックの新製品が目白押し。また大桟橋ホールにも会場が拡大し、新たな催しも開催されている。そんなアジア最大の総合的カメラ映像ショーと称されるCP+2016の様子を紹介していこう。 |
■ 初日の来場者は12,967人
2月25日(木)から28日(日)までの4日間、横浜のパシフィコ横浜をメイン会場に、CP+2016( 主催:一般社団法人 カメラ映像機器工業会 )が開催されている。横浜での開催が今年で7回目となるCP+2016では、大桟橋ホールに新会場を増設。ギャラリー&コミュニティスペース「 PHOTO HARBOUR 」を設け、「 御苗場vol.18横浜 」や「 PHOTO! FUN! ZINE! 」などのイベントを大桟橋ホールで開催する。またパシフィコ横浜から大桟橋ホールとは、シャトルバスでの移動ができるようになっている。
初日の25日(木)、関東地方は前日夜から厳しい寒波に見舞われ、降雪も心配されたが、交通機関の大きな遅れもなくスタートした。午前中はプレスタイムということで、一般来場者の入場は12時から。それでも午前中は国内外のメディアによる取材や招待者などで賑わいを見せていた。
1日目の来場者数は12,967人(登録来場者数、主催者発表)で、前年(1日目13、074人、4日間合計67,617人)にはわずかに及ばなかった。寒さが厳しいとはいえ天候は穏やかだったので、新会場の大桟橋ホールまで少し距離があったことで、来場者が分散してしまったのではないかと思われる。2日目以降の来場者の動きは見えないが、会場を行き来する人はあまり多くはないのではないだろうか。
■ ゆったりした印象の会場内
例年、各ブースに設けられたステージ前には通路まで人が溢れ、移動するのにも苦労するといった状態が見られたが、今年はステージ前のスペースが広く設けられているところが多いようで、通行の不便さは解消されたようだ。ブース内もスッキリ広く作られているところが多く、各ブースをゆったり見て回れるようになったように思えた。
一方、コンパニオンを配しているブースは少ない。ステージを設けているところが多いのはこれまでと同様だが、タッチ&トライコーナーやテクノロジーの展示コーナー、ギャラリースペースなどを充実させているブースが目立てっている。実際にカメラやレンズを手にして、解説員と1対1で詳しい説明を受けることができ、作品を鑑賞できるというのは、購入を検討しているユーザーにとってはありがたい。各社から注目の新製品が発表されているので、週末にはどのブースのタッチ&トライコーナーにも長蛇の列ができそうだ。
また、あくまで初日の印象ではあるが、来場者の平均年齢は例年よりもやや高め。月末に近い平日ということや御苗場が大桟橋ホールで開催されるなど、要因はいろいろ考えられるが、会場が拡大した影響は少なくないだろう。私自身も各ブースを見て回るだけで精一杯。1日目はパシフィコ横浜の会場だけで、大桟橋まで足を運ぶことができなかった。
■ 海外からも注目され始めたCP+2016
初日の来場者は、例年以上に海外メディアや海外からの来場者が多かった印象がある。特にアジア諸国からの来場者が目についたが、その多くは現地販売代理店のバイヤーだったり、メーカーの招待者だったりで、観光で来ているような一般来場者はまだまだ少ない。しかし、実際に商品を手にして確かめたいという人たちなわけなので、メーカーとしても歓迎したい来場者であることは間違いない。そういう意味で、各社のタッチ&トライコーナーの充実というのは、単に来場者を楽しませるだけで終わらせるのではなく、より商品を知ってもらうという場に変化してきている表れのひとつのように感じられた。
ただ、そうは言っても英語の表記や英語での解説などを見かけることは圧倒的に少ない。ブースによっては英語や中国語を話せる説明員を置いているところもあるが、海外のイベントに比べると物足りなさは否めない。国際化を目指しながらも、まだまだドメスティックなイベントという殻を抜け出せないでいるように見える。
2日目からは、中古カメラ市やフォトアクセサリーアウトレットなどもスタートする。春らしい暖かさが戻ってくる予報なので、残り3日間は多くの来場者で賑わうことだろう。