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武石修のイベントレポート~フォトアクセサリーフェア2025東京


Photo : Osamu Takeishi



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去る7月 11日・12 日に当社主催のフォトアクセサリーフェア2025東京を今年も東京都立産業貿易センター浜松町館3階展示室にておいて開催した。23 の企業・団体が出展したイベントの模様をフォトライターの武石修氏のレポートでお届けしたい。
by 編集部

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1.最新の撮影機材が勢揃い!

株式会社スタジオグラフィックスとPAF事務局が主催するイベント「フォトアクセサリーフェア2025」(I-PAF)が7月11日と12 日に東京都立産業貿易センター浜松町館で開催された。

「体験する写真撮影機材展」をコンセプトにした毎年恒例のイベントで、最新の撮影機材を実際に試せるのが特徴となっている。今回は24のブースが登場し、多くの来場者で賑わった。セミナーや撮影体験コーナーも盛況だったほか、会場特別価格での物販なども行われた。

会場の様子

以下、各ブースの模様をお伝えする。

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2.出展社ブースレポート

■EVOTO

ポートレート写真のレタッチソフト「Evoto AI」は、同ソフトを使った写真修正のデモを行っていた。頻繁なアップデートで機能が追加されるのが特徴で、最新版では服のシワを除去するといったことも可能になっている。

キャンペーンなどの告知も行っていた。最近、同時接続台数が増え、エントリー向けのビギナーコースでも2台の端末で使えるようになり使い勝手が高まった。

■NiSi

フィルターで知られるNiSiは、マグネット式のフィルター「JetMag Pro」を展示していた。薄型で2枚重ねてもケラレが発生しないほか、重ねてコンパクトに持ち運べる携帯性の高さが売り。ハンドル部分が色分けされており、種類の識別も容易になっている。

ND、可変ND、ブラックミスト、グロー、CPLなど一通りの種類が揃っている。

■セコニック

露出計やカラーメーターが並んだセコニックでは、新しいキャンペーンの告知をしていた。エントリー向けの露出計「L-308X」の購入でラバージャケットがもらえるほか、対象の高級機種では革ホルダーケースがプレゼントされる。

比較的新しいカラーメーター「C-4000」のデモもあった。スマホなどと接続して高度な使い方ができる。

■ナニワ商会

中古レンズやカメラ、アクセサリーなどの販売を行っていた。同社は中古カメラ店のレモン社の運営でも知られる。またドローンスクールの運営にも力を入れており、生徒募集の案内もあった。

中古レンズの中でも安価なことから、スーパータクマーシリーズはよく売れているとのこと。

■H&Yフィルタージャパン

ブースではH&YのフィルターやSMDVのライティングアクセサリーが展示されていた。新製品はSMDVの「Flip Bounce28カーテン(ホワイト)」。Flip Bounceに装着することで全身を柔らかくライティングできるそうだ。

「FLIP G対応アダプターS2タイプ」も新製品。キヤノンやソニーのヘッドが大きなストロボや、Godox「H200II」などに対応する。

■PASHA STYLE

ポートレート専門誌「PASHA STYLE」といった刊行物の即売を行っていた。PASHA STYLEの最新号はファッション写真の特集。好評でブースでは品切れとなっていた。

PASHA STYLEのバックナンバーも見ることができ、足を止めている人が多かった。

■EIZO

カラーマネジメントモニター「ColorEdge CG2400S」などを展示。測色センサー内蔵で、キャリブレーション作業を自動化できるのが特徴。プリントとの色整合もアピールしていた。

上部にあるキャリブレーションセンサーが出てきて、測色を行う。頻度なども設定可能だ。

■ズノン

ゾーンプレートという光学素子を使った交換レンズを展示していた。複数の光学素子を切り換えて使え、やわらかい絵画のような描写を特徴とする。日本製である点もアピールしていた。

タイプの異なる「ZNONZ I」と「ZNONZ II」をラインナップする。I型はピンホールレンズも装備している。

■アガイ商事

LED照明を多く並べた同社の目玉は、フルカラータイプののApture「STORM 80C」。防塵、防滴仕様となっており、屋外でも使いやすくなっている。変換マウントを使うことで、ボーエンズマウントにもなる。

amaranブランドでは配信向けの照明「Verge」が登場した。パネルタイプで光が柔らかく、より美肌の撮影ができるとのこと。

■浅沼商会

kingブランドのカメラ用冷却ファン「PFH-01」が展示されていた。ペルチェ素子でカメラを冷やすことができ、長時間の動画撮影などに活用できる。温度設定も可能。

参考出品としてIFOOTAGEの「Shark Slider Nano II」を展示。DJIのジンバルと組み合わせることで、チルトやロールの撮影ができる。

■ケンコー・トキナー

新型のフィルター「レインボーハロ」を試すことができた。画面の中心部分はそのままに、周囲にボケや光の滲み、ゴーストといった効果をもたらす特殊フィルターとなっている。

売れているフィルターは「ブラックミスト」シリーズとのこと。3種類の強さがあり選べるようになっている。

■コシナ

高性能なレンズシリーズ「Otus」の新モデル「OtusML 1.4/85」を手に取ることができた。MFの大口径レンズで、先に登場した50mmに追加となる1本だ。E/Z/RFマウントが用意される。

球面収差コントロール機構を搭載するフォクトレンダーの「PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8」もあった。リング操作でボケ味が変えられる。

■焦点工房

SHOTENブランドのマウントアダプター「GTZ」を展示していた。コンタックスGマウントレズをニコンZボディで使えるアダプターで、AF動作が可能となっている。

電子接点を備えておりExifデータ記録も可能。瞳AFや手ブレ補正も動作するとのこと。

■E&Iクリエイション

SG-imageの単焦点レンズ「AF 25mm F1.8」が新製品となっている。APS-C対応のAFレンズで、145gと軽量。4種類のカラーを揃えている。マウントはEおよびX。

ライカの35mm F2(7枚玉)にインスパイアされたというMR.DINGの「Pactcron 35mm F1.8」(Mマウント)の展示も。

■映像嵐

Viltroxの単焦点レンズ「AF 85mm F1.4 PRO」を展示していた。上位のLABシリーズと同じモーターを搭載するなど性能とコストのバランスを高めた。Eマウントに対応する。

同じViltroxの新型ストロボ「Vintage Z1 レトロカメラフラッシュ」もあった。軽量、コンパクトが特徴だ。

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■日本写真映像用品工業会

「写真・映像 用品年鑑」の2025年版を無料配布していた。カメラアクセサリーを使った撮影テクニックの紹介と用品メーカーのカタログが一体となっている。

前半のテクニック解説ページでは、作例や撮影のコツなどが披露されている。

■イメージビジョン

Datacolorのカラーメーター「LightColorMeter」が新製品となっている。ワイヤレスで色温度と露出の計測ができ、複数センサーの同時計測などもできる。測定値はスマホなどで見られる。

同社が扱うFALCAMのカメラサポートシステムなども並んでいた。

■サンテック

JINBEIブランドのクリップオンストロボ「HD2 PLUS」が参考出品されていた。クリップオンタイプながら100Wsの出力を誇る。同出力の競合製品よりも低価格になるとのこと。

バッテリー式ストロボ「HD-250MAX」と「HD-400MAX」は、タッチパネルで操作性を高めた新製品となっている。

■サイトロンジャパン

LAOWAブランドのレンズなどを展示していた。新製品では「8-15mm F2.8 FF Zoom Fisheye」があった。フルサイズ対応で円周魚眼から対角魚眼にズームできるレンズとなっている。

また「15mm F4.5 0.5x Wide Angle Macro」も新製品。超広角でマクロ撮影ができるため、背景を広く入れた写真が撮れる。

■新東京物産

ACCSOONのワイヤレス伝送システム「Cine View Quad」を販売していた。映像を無線で飛ばし、離れた場所で確認できる装置。受信機を最大4つまで増やして、同時に見ることもできる。

クリーニング用品でも知られるVSGOブランドのカメラバッグも。回転式のロックで素早く開け閉めできる機構などを備える。

■マルミ

動画撮影などで使う可変NDフィルター「DHG SUPER VARIABLE ND」をアピールしていた。段数目盛や色ムラ警告のマーキングなどをして使いやすくした。価格も抑えめにしているとのこと。

写真にレトロな効果を与えるフィルター「アルプスパンチ」と「なついろパンチ」も引き続き販売好調だそう。

■UNPLUGGED STUDIO

スタジオライティングの機材を扱うブランドで、ECサイト中心に展開している。日本の会社ということで、国内で企画や管理をおこなっているそうだ。アンブレラやソフトボックスなどをラインナップする。

こちらは折り畳み式のアンブレラ。電車移動などで携帯性を重視する都市部のカメラマンに売れているとのこと。

■KASE

マグネット式のフィルター「KW Revolution」をメインに展示していた。高強度のガラスを使ったという品質重視のフィルターになる。フィルターの種類によって色分けして使いやすくしている。

カメラ側に装着するクリップインフィルターも。出目金レンズでも使えるほか、センサーの保護にもなるという。

■玄光社

撮影や機材についての書籍を多く出している玄光社のブースでは、関連書籍を会場限定の割引価格で販売していた。

人気の書籍の一つが河野鉄平氏の本。構図に悩む人が多いそうで、構図に関する本がよく売れているそうだ。

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3.セミナーも盛況

3つのステージが用意され、著名写真家などが撮影テクニックなどを解説するセミナーが好評だった。またブースの担当者による製品の紹介も行われていた。撮影体験コーナーも充実しており、プロ用の機材を使ったモデル撮影などを試すことができた。

会場の東京都立産業貿易センター浜松町館が入る東京ポートシティ竹芝
(以上)

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