● [ オプションバー ] の設定
[ ツールボックス ] の [ ペンツール ] を選択したら、 [ オプションバー ] の設定に注意します。それは、[ オプションバー ] で選択されているパラメータ(設定値)によっては、描けるものが変ってくるからです。
● [ パス ] と [ シェイプレイヤー ]
[ ツールボックス ] の [ ペンツール ] を選択した後、 [ オプションバー ] の [ シェイプレイヤー ] (画面1の a ) をクリックしてから描くと、 [ シェイプ ] を描くことができます。 (画面3) また、 [ オプションバー ] の [ パス ] (画面1の b ) をクリックしてから描くと、 [ パスオブジェクト ] を描くことができます。 (画面2) [ パス ] を使って描く [ パスオブジェクト ] は、線だけで表現される図形で、描画中には線画として表示されますが、[ レイヤー ] には一切表示されず、また、描画終了後には [ アクティブ画像領域 ] でも非表示となり、実際の図形として画面に表示されたり印刷されることはありません。[ アクティブ画像領域 ] で非表示となっても、 [ パスパレット ] ( c ) に表示されていれば、 [ パスオブジェクト ] 自体は存在しています。 [ シェイプレイヤー ] は、 [ パス ] を使って色付きの図形を描く機能です。 [ パス ] そのものとの違いは、描いた図形が [ レイヤー ] に表示され、印刷もできるという点です。
●それぞれの使い道
[ シェイプレイヤー ] は [ パス ] を使って、色の付いた図形が描けます。この図形には、 [ レイヤースタイル ] を適用できますので、Web 用のボタンなどを作るのに適しています。本講座の手順画面にある、手順説明や解説のフキダシ、サムネイル画面の右上にあるルーペのマークなどは、Photoshop の [ シェイプレイヤー ] を使って描いています。[ シェイプレイヤー ] は Photoshop Ver.6.0 から搭載された機能ですが、それ以前の Photoshop では、 [ パス ] で図形を描いてから、下の画面のように、 [ パス ] パレットメニューにある、 [ パスの塗りつぶし ] を使って、画像の一部を塗りつぶしていました。この方法と比べると、[ シェイプレイヤー ] を使って描いた図形なら、一度描いた後から、何度でも修正できるので便利です。
[ パス ] の一番多い使い道は、作成した [ パス ] から [ 選択範囲 ] を作ることです。Photoshop を使いこなす上で欠かすことのできない機能が、 [ 選択範囲 ] だといえますが、数ある [ 選択範囲 ] のテクニックの中でも、 [ パス ] による [ 選択範囲 ] は、Photoshop 上級者を目指すのであれば、避けては通れない機能です。本講座はもちろん、写真レタッチ講座でも多用しているテクニックですので、覚えておいてください。 [ 選択範囲 ] 以外の [ パス ] の使い道としては、 [ クリッピングパス ] や [ レイヤーマスク ] があります。(後述) ただ、これらも基本は [ 選択範囲 ] なのだということも覚えておいてください。
● [ パス ] から [ シェイプレイヤー ] が作れる
[ パス ] と [ シェイプレイヤー ] は、その結果が大きく違って見える機能ですが、その基本はまったく同じ、[ パス ] です。実は、 [ シェイプレイヤー ] は、 [ パス ] の機能に [ 塗りつぶしレイヤー ] という機能を組み合わせただけなのです。ですから、一度 [ パス ] で描いた [ パスオブジェクト ] に対して、 [ 塗りつぶしレイヤー ] の [ べた塗り ] の設定を施すと、 [ パスオブジェクト ] から [ シェイプレイヤー ] を作ることができます。画面4 と 画面5 の手順で操作してみて試してください。
●関連
ペンツールの基本1 直線で三角形を描く 直線と曲線で半円形を描く [ 方向線 ] を使って曲線の曲がり具合を変える [ セグメント ] を直接選択して曲線の曲がり具合を変える [ アンカーポイント ] の移動と選択 三角形を半円にする - [ アンカーポイントの切り替えツール ] 半円を三角形にする - [ アンカーポイントの切り替えツール ] [ パスオブジェクト ] 全体を移動するには [ パス ] の閉じ方 [ セグメント ] の削除の仕方 [ アンカーポイント ] の追加 [ アンカーポイント ] の削除 [ パス ] の保存 [ パス ] から [ 選択範囲 ] を作成して写真を切り抜く