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若子jetのスナップフォトコラム☆VOL.3 自由が丘編

Posted On 2014 7月 14
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「若子jetのスナップフォトコラム」も、今回で3回目。本連載では、若子jetなりの視点で写し出された色々な街にフィーチャーし、その楽しさをお伝えできたらと思います。

さて、今回撮りおろしをした場所は、古きと新しい顔をあわせ持つ自由が丘。昭和2年(1927年)、現在の東急電鉄の前身の一つである東京横浜電鉄が、東横線の丸子多摩川ー渋谷間伸延にともない「九品仏駅」として開業され、後に「自由ヶ丘駅」へと改称(1960年代に、現在の自由が丘駅になった)。鉄道の開通とともに、街もしだいに栄えていったようだ。

「自由が丘」の名前の由来は、大正時代までは農村しか見当たらなかった熊野神社の周辺に、自由教育を提唱する手塚岸衛氏が創立した「自由ヶ丘学園」(現・自由ヶ丘学園高等学校)だとされる。熊野神社の境内には、「自由が丘」の地名の名付け親とされる栗山久次郎翁の銅像があり、街中とはちがった落ち着いた雰囲気が味わえる。「自由が丘」という名前は非常にキャッチーで、街に根付くユニークな名前だと思う。当時、幼稚園・小学校(旧制)・中学校(旧制)の一貫教育を目指した自由が丘学園の創立後は、住宅・商業地域としてさらに発展していったようだ。

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そして、今や自由が丘は女子に人気の街。 美味しいスイーツやオシャレなカフェ、雑貨屋さんが多く、休日は女性を中心に賑わっている。中でも、イタリアのベネチアを想像してしまうような、「La Vita(ラ・ヴィー タ)」という施設は、撮影スポットとしても有名である。同施設内の建物は「自由が丘のベネチア」と呼ばれ、建物内にはおだやかな水辺にゴンドラが設置され(実際に乗ることはできません)、ベネチアの気分を味わうことができる。

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上の作品は、水面に写る「La Vita(ラ・ヴィータ)」を撮影してみたもの。 建物を直接撮るだけでなく、いろんなパターンで撮影することで、ひと味ちがった違った表現ができる。

また、多くの人で賑わう「マリ・クレール通り」や「九品仏川緑道」も、撮影スポットが多く、スナップ撮影には最適。田園調布が隣町ということもあり、街の中に多くの緑とオシャレなお店があり、上品なのに、賑やか。フランスのファッション誌「マリ・クレール」が由来となったマリ・クレール通りや、その周辺は、まるでヨーロッパの街並みを思わせるおしゃれな雰囲気で、気持ちよく撮影できる。 日々の忙しさに追われているあなたへ、心にゆとりを持ちたいときに、ぜひ自由が丘に立ち寄ってみよう。また、筆者が行きつけである、ポパイカメラもオススメまで♪

著者について
■ 若子jet ■ 名古屋造形大学卒業後、出版社写真部を経て、松本明彦氏に師事後独立。 現在、雑誌や広告等の撮影をする一方、写真家としての展覧会作品発表多数。大学で講師をつとめるなど、後進の育成にも力を注いでいる。 優しく、かわいく、綺麗な世界感を得意とする。「すぐにうまくなる いいね!と言われる写真の撮り方レシピ」 (朝日新聞出版)絶賛発売中。