お茶の間で映像作品を楽しんでいる人がいま、一番関心を持っているもののひとつがハイビジョン…、そしてその想いは「DVDで借りたり買ったりして観ている映画やアニメ、ドキュメンタリー作品がハイビジョンになったらいいなぁ…」と。
特集記事「ブルーレイ か HD DVD かを 今こそ考えてみる」でも解説したとおり、ハリウッド映画を中心に、DVDと同様にブルーレイやHD DVDでもタイトルが続々と発売されています。プロモーション的にはまだまだコッソリ発売されているような印象ですが、映像ファンはもとより、地デジでハイビジョン映像の美しさを知ってしまった一般ユーザの方も、どうせ買うならDVDより高画質なブルーレイやHD DVDで買いたい…という声が少しずつ増えてくるのは間違いありません。
では、ハイデフ基本道向け質疑応答・・
「映画作品を買いたい・・ブルーレイや
HD DVDは、DVDとどこが変わったの?」
なんといっても、映像ファンにとって気になるのは「画質」と「音声(音響)」ですよね。それ以外、語りようがないですもんね(笑)。というわけで下記のような軟弱な小タイトルでまとめてみました。
ちなみに、パッケージはDVDより小さくなりました(縦が短く、黄金比を無視してというか正方形に近くなりました)。
●画質がきれい
ハイデフ基本道でも以前より解説しているとおり、DVDビデオでは規格上ハイビジョン画質は実現できません。一方、ブルーレイやHD DVDは高解像度のハイビジョン映像がベースですから画質が高精細できれいです。
"古い"映画だから、DVDの解像度で十分か?といえばさにあらず、モノクロ映画だって、ハイビジョン用にきちんときれいにデジタル映像化(エンコード)しなおしたタイトルであれば(著名メーカーから発売される作品なら当然ハイビジョン用に再デジタル化されるので)、DVDよりきれいな画質で観ることができるのです。
●音声が素敵
5.1チャンネル対応とかのホームシアター・システムを導入しているユーザには特に注目して欲しいのは「リニアPCM」や「ドルビーTrueHD」です。映画鑑賞では音声の魅力が重要なことはみなさんご存じと思いますが、ブルーレイやHD DVDなど次世代光ディスクでは圧縮による音の劣化がない技術に対応しています。もちろんDVDでも高音質になっていますが、そこは容量の大きい次世代DVDに任せておけ、というところです。
ちなみに図版5のように、収録されている音声は大幅に増えていて、リニアPCMでは迫力のサウンドを楽しむことができます。また、日本人のニーズの有無はさておき、タイ語やポルトガル語の音声も収録されています(字幕となるとタイ、ポルトガル、韓国、中国、マレー、インドネシアなどの言語が収録されています)。
●メニューや特典がカッチョいい
DVDよりアプリケーション技術が高度になりました。アプリケーション技術の向上によって、どのように便利になるのでしょうか。例えば、DVDを挿入して表示されるメニュー画面は、本編と切り替えで表示されるのが普通ですが、次世代光ディスクでは本編を再生しながら画面上の一部にメニューをニュッと表示させることができます。また、制作者やキャストのインタビュー映像を小窓(ピクチャインピクチャ)で表示したり、「ワイルドスピード×3 TOKYO DRIFT」(HD DVD版)では、本編で東京の街をクルマが爆走中に、どこを走行しているのかGPS情報を本編の再生画面に重ねて表示させることかできます(そんな情報が実質なにかに役立つのか、と言われると困りますが、まぁエンタテインメントです(笑))。
●地域別リージョンコードは?
ユーザには大変評判の悪いリージョンコードはどうなっているのでしょうか。リージョンコードは再生可能な地域を限定するためにあるコードで、例えば米国で販売されたDVDは日本向けのDVDプレーヤーで再生できないようにする等が行われています。
ブルーレイは現在、リージョンコードは導入されておらず、いわゆるリージョンフリー「ALL」で出荷されています。つまり、どの国向けに製造されたBDプレイヤーででも再生できる、というわけですね(ページ冒頭の 図版0 参照)。
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