若子jetのスナップフォトコラム☆ Vol.1 恵比寿編
新連載「若子jetのスナップフォトコラム☆」では、若子jetなりの視点で写し出されたいろいろな街にフィーチャーし、その楽しさをお伝えできたらと考えています。 街スナップをしていると、いろいろな発見をすることがある。その街のにおいや、昔からある残しておきたいもの、そして新しく変わっていく町並み。今回、連載を始めるにあたって撮りおろしした街は恵比寿。
今からは想像もできないが、明治時代には恵比寿という街は農村だった。 代表的な変化といえば、現在、恵比寿ガーデンプレイスがある場所に、ヱビスビールの製造元である、日本麦酒醸造會社(サッポロビールの前身の一社)ができたこと。 ヱビスビールは1900年のパリ万博で金賞を受賞するくらい、国内はもとより海外でも評価が高かった、今でも愛され続けるビールだ。さらには、サッポロビールの工場跡地がEGP(恵比寿ガーデンプレイス)に変わるとともに、商業で栄えていった。 ヱビスビールとともに成長した恵比寿。地名がついたヱビスビールの歴史をたどれば、恵比寿という街の歴史がもっともっと語れるだろう。JR恵比寿駅のほど近くに社を構える恵比寿神社は、ヱビスビールにあやかって、兵庫県の西宮神社から事代主命(恵比寿神)を招いて合祀し、家内安全、無病息災、五穀豊穣に御利益があるとされ、昔ながらの街の雰囲気を代表する場所のひとつ。その一方で、恵比寿駅から代官山へ続くオシャレな町並みは、ついつい入りたくなるような洋服屋さんやカフェが多い。
今では色々な顔を見せる、恵比寿には、あえて時代性を感じさせるレトロな飲食店も多い。上の写真は、とても人気な「駄菓子bar」を、カメラのアートフィルターを使ってモノクロモードで仕上げることにより、色々な色を想像させることを狙ってみた。古きよき時代の雰囲気と、オシャレな町並みが同居する恵比寿。街スナップを通じて、この街を今後も大事にしていきたいという思いが強くなった。