現在の最新版は『Adpbe Photoshop Elements 3.0』です。Photoshop CS2の多彩な機能群の中で、一般デジカメユーザが必要とするだろう機能は盛り込まれています。Photoshop Elementsがどんなユーザに対してアプローチ可能であるか、僕なりの所感を上げてみました。
●自動で各種画像補正をしたい
一般消費者ユーザにとって、手間を掛けずにきれいな画像に補正してくれる機能はありがたいものです。他の多くの競合製品と同様に、Photoshop Elementsにも自動でカラー補正を行う機能が用意されています。これは失敗した写真をきれいに変えるための機能としてよく利用されます(画面2/画面3)。たいていのユーザはこれだけでも満足できる機能だと個人的には思います。(詳細は次回よりゆっくり解説していきたいと思います)
ちなみに、Photoshop Elementsでは、カラー補正した画像を保存する際に、撮影した素の写真画像にむやみに上書きしてしまわないように、基本は別のファイル名で保存するようになっています…気配りですね。
●テンプレートで年賀状などを楽々作りたい
写真画像をきれいにカラー補正した後は、やっぱり「テンプレート」機能でしょう。例えば、年賀状のテンプレートを使えば、デジカメ画像をはめ込んで素早く(それなりに)カッコ良い年賀状がデザインできます。短時間でオリジナルのカードを作りたいというニーズに応える機能です(画面4/画面5)。
●安いフォトショップが欲しい
一方でプロシューマを自称する人にとっては「自動」機能ばかりでは満足できません。やりたいことを具現化するのがソフトウェアの役割、とりわけレタッチソフトの役割だとすれば、「あれもやりたい、これもやりたい」というユーザの要望に応える高レベルな自由度が必要です。そんなニーズには、Photoshopゆずりの多彩なレタッチ機能の多くが応えてくれます(画面6)。
操作方法は賛否両論かもしれません。初級者向けの用語に置き換えられていますので、Photoshopを使ったことがないユーザには解りやすい一方で、Photoshopを使い慣れた人にはいつもの用語で操作できない違和感があるかもしれません。Photoshop Elementsのターゲットとしては前者が主体になっていることは言うまでもありませんので、正しい選択だと言えるでしょう。また、少し工夫したり、慣れてくればPhotoshopと同様の操作感で利用できますので、その点は心配ないのではないでしょうか。
●デジカメ一眼のRAWデータ(ファイル)を
使っている
最近注目されている「Camera RAW」もCS2と同等の機能がちゃんと搭載されているのはデジカメユーザにはうれしい点です。高価なデジタル一眼を持ち、RAWファイルを使っているからといっても、レタッチソフトにも高額の予算がとれる人ばかりではありませんから、Photoshop ElementsがCamera RAWに対応していることはとても意味のあることと言えるでしょう。(画面7)
【参考記事】
>>RAWってなに? (用語辞典)
>>RAWデータを理解しよう 基本編(デジカメPopEye)
>>CS2レビュー (Camera RAW)
●写真画像ファイルの整理機能が欲しい
(Windows用のみ)
同社にはホームユーザ向けデジタル写真管理ソフトとして『Adobe Photoshop Album』がラインアップされていますが、その機能を統合したような写真画像ファイル整理機能が搭載されています(Windows用のみ)。
詳しい機能は今後の回で解説しますが、例えば、写真(画像)ファイル内に記録されている「Exifデータ」を自動で参照して撮影日順に写真を整理することができます。ユーザが写真ファイルを取り込んだ際にすぐに写真ファイルは管理され、サムネイル画像(縮小写真)で表示され、ひと目で写真の内容が目視できます。また、複数のCDやハードディスク、フォルダの中にある写真ファイルを、一括して一覧表示することができます。
さらに、各写真に名札をつけることができます。ユーザが決めたキーワードを名札に入力して貼っておくと、キーワードで検索して一覧表示ができますので、大量の写真の中からの検索に役立ちます。(画面8)
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