第2回 ブルーレイ&DVD 活用のための4つのソフトウェア
2007/11/07
BDドライブやDVDドライブを活用するために必要な4つのソフトウェア…それはいったい何?
■ BD(DVD)ドライブに必要な4つのソフトウェア
●HD DVD再生もできる記録型BDドライブ
さて、前回 は記録型BDドライブがいよいよ安くなってきて、頑張れば購入できる時期になってきた、というお話をしました。しかも、注目の新製品はHD DVD-Videoが再生できるという特典付き!!
新しいモノ好き、デジタルモノ好きの方はウズウズし始めているのではないでしょうか。
今回も引き続き、注目の2製品、アイオーデータ機器の外付けドライブ『BRD-UXH6 』とバッファローの『BRHC-6316U2 』について紹介を進めていきたいと思います。
バッファローのUSB2.0対応の外付けドライブ『BRHC-6316U2 』。縦置きを基調としたデザイン(横置きもできます)。
価格: \69,000.
●買ってすぐ楽しめるソフトウェアを同梱
さて、前回も触れましたが、この2つの製品は採用しているドライブが同じ日立LGデータストレージ製の「GGW-H20N」です。ドライブ自体の性能は同じです。ただし、付属するソフトウェアはまったく異なります。
「記録型BDドライブを購入するときに、どんなソフトウェアが付属しているとうれしいんだろう?」って疑問に思う人もいるかもしれないので少し解説します。実際に、『BRD-UM4』と『BRHC-6316U2』の両ドライブ製品にはこれらのDVD用やBD用ソフトウェアが同梱されていて、すぐに周辺機器が活用できるように配慮されています。
BDドライブやDVDドライブを活用するのに必要なソフトウェアの種類とは次の4つです。
DVDオーサリングソフト
DVDライティングソフト
DVDパケットライティングソフト
DVD再生プレーヤー
アイオーデータ機器のUSB2.0対応の外付けドライブ『BRD-UXH6 』。横置きを基調としたデザイン(縦置きもできます)。
価格: \69,000.
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■ DVDオーサリングソフト
●DVDオーサリングソフトとは?
BDドライブやDVDドライブを活用するのに必要な 4 つのソフトウェアのひとつめは「DVDオーサリングソフト」。
オーサリングというと「なんだろう?」って言う人もいると思いますが、簡単にいうと映像再生の規格として親しまれているDVDである「DVD-Video」を作成するソフトウェアです。
例えば、ビデオカメラの映像をパソコンに取り込んでDVDプレーヤーで再生できるDVD-Videoを作る、といった具合です。
BDドライブ製品を活用したい場合は、"BD対応"のDVDオーサリングソフトが必要となります。それを使用することで、BDプレーヤーやプレイステーション3で鑑賞できるBD-Video(規格名称はBDMV)やBDレコーダーの録画規格(BDAV)のディスクを作ることができます。
●PowerProducer 4
バッファロー「BRHC-6316U2」には、ビデオカメラからキャプチャした映像などをオーサリングできるソフト『PowerProducer 4』が同梱されています。
またカット編集(不要な部分をカットするなどの編集作業)やシーン切り替えのエフェクト、文字テロップなどを挿入できるビデオ編集ソフト『Power Director Express 5』(いずれもサイバーリンク )も同梱され、この2つのソフトウェアを連携することで、映像の取り込み、カット編集、BD書き込みができます。
「Power Director Express 5」と「PowerProducer 4」のどちらでもビデオカメラからの映像の取り込みができますので、凝った編集が必要なら「Power Director Express 5」を、BDディスクへの保存が目的なら「PowerProducer 4」を使う、といった使い分けが良いようです。
また、「PowerProducer 4」ではパソコンにケーブルで接続したビデオカメラからハイビジョン画像を取り込み、そのままBDディスクに記録できるダイレクトBlu-rayライティング機能もあります。
(著者が使用したPowerProducer 4はサンプル版で、ハイビジョン映像のキャプチャに些細な不具合がありますが、ビデオカメラを再生状態で録画を開始すれば問題なく取り込めました。出荷までには対策またはアップデートで対応されるはずです)
※すべて右画面は、はめ込み合成です。
バッファロー「BRHC-6316U2」に添付の『PowerProducer 4』の一画面。パソコンにケーブルで接続したビデオカメラから画像を取り込み、メニュー付きのDVDビデオやBDビデオが作れます。
同じく『Director Express 5』のキャプチャ画面。映像や静止画像のキャプチャのほか、カット編集、各種エフェクトができます。
●DVD MovieWriter 5 BD Version
アイオーデータ機器の「BRD-UXH6」に添付されているオーサリングソフトは『ULEAD DVD MovieWriter 5 BD Version』(コーレル )です。
DVD MovieWriterシリーズは著者が日頃から愛用しているオーサリングソフトで、ビデオカメラからのキャプチャからカット編集、スライドショーの制作など、とても使いやすくてお気に入りです。ただ、私が愛用している最新版のDVD MovieWriter 6 の方がよりBDドライブを活用した機能が追加され、動作も安定していますので、とりあえず添付のDVD MovieWriter 5を使ってみて、気に入ったら市販の『DVD MovieWriter 6 』を購入するのもいいと思います。
※すべて右画面は、はめ込み合成です。
アイオーデータ機器「BRD-UXH6」に添付の『ULEAD DVD MovieWriter 5 BD Version』の一画面。HDVビデオカメラからハイビジョン映像を取り込み、BDドライブに直接書き込みしているところです。BDAVでの記録になります。
■DVDライティングソフトとパケットライティングソフト
●DVDライティングソフトとは
DVDライティングソフトとは、DVD-RやDVD+Rにデータを記録することを主目的としたソフトウェアで、パソコンのファイルをバックアップしたり、DVDやCDのコピー、音楽ファイルから音楽CDを作成することなどができます。BDディスクに対応したバージョンのソフトウェアが必要になります。
バッファロー「BRHC-6316U2」に添付されているDVDライティングソフトは『Power2Go Express』(サイバーリンク )です。インストールするとデスクトップ画面に、一件奇妙なこのダイス状の操作パネルが表示されるようになります(右画面)。上から、データDVD(CD)の書き込み、音楽CDの作成、DVDビデオの作成、ディスクのコピーになっていて、コピーしたいファイルをそれぞれのダイスにドラッグして操作します。音楽CDやDVDビデオへの変換は自動で行われます。
この通り操作画面がシンプルなので、少し理解しているユーザには使いやすいと思いますが、初心者は少しとっつきにくい印象を受けるかもしれません。
アイオーデータ機器の「BRD-UXH6」に添付されているライティングソフトは、代表選手とも言える『B'z Recoeder GOLD』(BHA )です。既にたくさんのユーザがいるので操作画面がこなれているのと、DVDやBDディスクへの記録、音楽CDの作成、ディスクのコピー等、機能面にも不満はありません。
開発はBHA ですが、同社は今月、プログラム著作権および商標権をソースネクストに譲渡する発表をしています。
バッファロー「BRHC-6316U2」に添付の「Power2Go Express」。ドラッグアンドドロップが基本操作なので、好みが分かれるところです。
アイオーデータ機器「BRD-UXH6」に添付の『B'z Recoeder GOLD』。歴史の長い国産ライティングソフト。製品はBHAからソースネクストへと
●パケットライティングソフト(パケットライトソフト)
「な・・ななな・・なんだパケットって?」と思いますよね。
DVDオーサリングソフトやDVDライティングソフトがディスクの先頭から順序よくデータを書き込んで行くのに対して、パケット・ライティングはフロッピィやハードディスク、MO等のようにファイル単位で読み書きしたり消したりを繰り返すような記録方法や使い方をいいます。
例えば、データのバックアップをCDやDVDメディアにしたいなぁ、と思ったとき、数10〜数100MBのファイルを一度に書き込むで保存しておくにはDVDライティングソフトで書き込みするのがお勧めですが、1〜数個のファイルを記録したり、それを読み出して更新したり、といった大容量フロッピィディスク的な使い方はパケット・ライティングで行います。
(※とはいえ、最近ではフロッピィやMOを知らないユーザもいらっしゃるでしょうから、外付けハードディスクやUSBメモリ的な使い方、といった方がイメージしやすいでしょうか・・)
バッファロー「BRHC-6316U2」には『Instant Burn』が、アイオーデータ機器の「BRD-UM4」には『B'z Clip』が添付されています。どちらも使用するディスクはフォーマット(互換性が高いUDFフォーマット)を行う必要があります。どちらも常駐型で、操作画面はフォーマッタ画面くらいで、ほとんど差違はありません。
■ DVD再生プレーヤーソフト
●大御所 WinDVD と PowerDVD
パソコンにBDドライブを装着したい目的のひとつが「DVDやBD、HD DVDの映画やアニメ、ライブなどの市販タイトルをパソコンの画面で楽しみたい」というユーザもいらっしゃることでしょう。パソコンで市販のBD-VideoやHD DVD-Video等を再生するにはプレーヤーソフトが必要です。
バッファローとアイオーデータ機器では、同梱する再生プレーヤーソフトも異なっていて、両方とも有名でユーザが多いプレーヤーソフトを同梱しています。どちらの再生プレーヤーも、DVD-Videoだけでなく、MPEGやWMV、クイックタイムムービーなどの動画ファイルの再生に対応しているほか、市販のBD-VideoやHD DVD-Videoの再生にも対応しています。
ちなみに、実際にどちらのプレーヤーでもBDやHD DVDのメニュー機能などを含めて、ハイビジョン映像を楽しむことができました。
使い慣れていることもあるかもしれませんが、ボタン配置や情報表示の多彩さ、などから個人的にはBDメニューの操作を含めて、PowerDVD の方が使いやすく感じました。
今後は、これらソフトウェアの使い方やそのポイント等にも触れていきたいと思っていますのでお楽しみに。
※すべて右画面は、はめ込み合成です。
アイオーデータ機器iの「BRD-UXH6」に添付の『WinDVD for IOデータ』(インタービデオ)。
バッファロー「BRHC-6316U2」に添付の『PowerDVD Ultra』(サイバーリンク)。普段、筆者はこの別バージョンを愛用しています。操作パネルはリモコン形式に分離させることができます(このページ冒頭の画像参照)。