萩原和幸の旅スナップ ~ Trip-Snap
最終回 静岡を行く<後編>
TOPIX
坂の街を旅しながらのスナップをお届けしている「 萩原和幸の旅スナップ~ Trip-Snap 」も今回で最終回。最後は前回の後編、「 静岡は浜松 」からお届けします。今回の旅に萩原氏がお供に選んだレンズは、FiRIN 20mm F2 FE MF と AT-X 24-70mm F2.8 PRO FX の2本。それではお楽しみください。 by 編集部 |
今回の「 萩原和幸の旅スナップ 」、今回でいよいよ最終回! 前回に引き続き静岡県西部。現在、某公営放送で放送中の、井伊直虎を主人公にした大河ドラマの舞台が、現在の浜松市及びその周辺。静岡出身ながら私にとっては意外と縁遠い静岡西部。そこでこれを機会に静岡県西部を回っております。
今回の旅のお供機材は、トキナーの「 FiRIN 20mm F2 FE MF 」+ソニー α7R II。当初はこのレンズ1本で勝負!……と考えていたのだけど、20mm という超広角での画像ばかりになってしまっては、まとまりがつかなくなるかな……とも考えていた。だけどやはり 20mm は面白い! 思った以上にこのレンズでの撮影に没頭してしまい、今回も出番が多くなっております。カメラはソニー α7R II。もう一つは同じくトキナーの AT-X 24-70mm F2.8 PRO FX + Canon EOS 5D Mark IIIで。
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前回は静岡県掛川市の掛川城周辺まで。今回は浜松方面に足を延ばす。最初の目的地は井伊谷。そう、大河ドラマの舞台中心地だ。井伊谷は浜松市北区にある。地名もそのまま「 井伊谷 」だ。
まずは、ドラマの中でも重要な場所となっている龍潭寺に向かう。龍潭寺は 733 年開創の古刹で、本堂・開山堂・総門などは江戸時代に建立された文化財が立ち並ぶ。龍潭寺で最も有名なのが小堀遠州作の「 龍潭寺庭園 」。
江戸時代初期に築かれたもので、多くの参拝客で賑わう。
庭園はゆっくり見られる雰囲気でもないし、あまりの人の多さに風情もなかなか感じられず。大型バスが何台も乗り付けている状態で、改めて大河ドラマの影響ってすごいなあ。……私もその一人だけどね。
寺内をぐるっと回ってみる。井伊家の菩提寺なので、歴代の当主や家臣たちのお墓もずらり。私の中では、井伊毛の菩提寺といえば、世田谷にある豪徳寺のイメージ。豪徳寺といえば招き猫発祥のお寺。世田谷線好きも手伝って、なんども行っているが、豪徳寺も、この龍潭寺もとても立派。井伊家の庇護はすごかったんだろううなあ。
いたるところに江戸時代からの時間の厚みと新緑とのコラボが楽しめる。天候が曇りということもあったが、緑が映えて綺麗だった。癒されるねえ。
龍潭寺の隣にあるのが井伊谷宮。後醍醐天皇の第四皇子で、南北朝時代に征東将軍として関東各地を転戦した宗良親王が御祭神。その宗良親王をお助けになったのが、当時の井伊家の方々で、明治になって、当時の彦根県の知藩事・井伊直憲が神社創建を願い出て、建立されたのだそう。学業と開運の神ということで、ここも多くの学生が参拝していた。
井伊谷地区を散策。井伊谷城まで行ってしまうとそれなりの時間がかかると教えてもらったので、市街地をブラブラすることに。
街をブラブラするのは楽しい。ドラマのおかげで、案内板が各所にあり、それでいて街全体が観光的な要素を取り入れず、そのままになっていて、生活感と歴史感が混ざったような、いい感じの集落。カメラ2台を肩に下げて、とにかく身軽にして歩く。
途中、研究学習中の中学生の諸君の数班と一緒になり、あちらこちらで、「 また会ったねえ 」と声かけがあり、私も嬉しくなった。歴史を知る上での散策にはちょうどいい範囲で回れるので、近くの中学生の実習にはもってこいなんだな、と感心する。
渭伊神社へ。井の国の中心となる古代以来の神社で、井伊氏の氏神。なんとも清々しい空気漂う境内で、霊感のない私でも霊気を感じるほど。でも怖いという感じではなく、神聖な匂いだ。
井伊谷をちょっと離れて、すぐそばの気賀まで足を延ばす。気賀には気賀関所があり、当時の東海道の脇街道である姫街道の要所だったとのこと。なぜこのような脇街道ができたかというと、東海道では渡らなければならない浜名湖の渡しは大変危険なところで、それを避けるためにこうした街道ができたそうだ。
この集落を歩いていると、小学生・中学生・高校生の皆々が、必ず挨拶をしてくれた。こうした集落だから残った習慣だと思うんだけど、すごく気持ちが温かくなった。都会じゃもう見られなくなった光景、すごくいい気分だ。
ぶらぶらと足を伸ばしたはいいが、どうしても行っておきたいお寺があり、拝観時間が短いことを知る。気賀には 10 分程度の滞在で、急ぎその寺に向かうことに。そのお寺は奥山地区にある、大本山方広寺。このお寺は禅宗臨済宗方広寺派の大本山。直虎が後見人となった直政( 彦根藩初代当主 )の実母が奥山家出身で、縁深いお寺だ。
方広寺は奥山の深い緑に囲まれた、広大なお寺。とても1~2時間では、境内を散策しきれない。そこで、急ぎ本堂だけを拝観させていただいた。
方広寺は駆け足での参拝だったけど、かなり満腹。是も必ずもう一度来たい!
このような感じで、今回の旅は終了! やはり 20mm は寺社仏閣での撮影に大いに活躍してくれたね。今後もさらに持ち出したいと思う1本だね。
で、本連載もこれにて終了。でも新連載となって、さらにパワーアップして戻ってまいります! 新連載もどうぞよろしくお願いいたします! 一旦、さよなら! ありがとうございました!
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萩原 和幸