薮田織也のデジカメ1・2・3
第3回 ピンぼけ写真から卒業しよう! < 中編 >
TOPIX
お待たせしていた「 ピンぼけ写真から卒業しよう!」の再開です。中編の今回は、オートフォーカスについて。自動でピントを合わせてくれる機能とはいえ、実はその種類や性質を理解しておかないと、カメラも上手にピントを合わせることができません。まずはオートフォーカスの種類と性質を理解しましょう。
■質問 ? ペットにピントが合いません!
●読者辛の質問
● 動いている被写体用オートフォーカス
AF-C( AI サーボ AF )は、コンティニュアス AF モードとも呼ばれ、動く被写体に常にピントを合わせ続ける AF モードです。( カメラによっては C-AF など、別の呼び方がされます )この AF モードを使うと、写真01a?のような連続写真でも、すべてのショットでピントを合せてくれます。ただし、AF-C( AI サーボ AF )も万能ではないので、ピントが外れることもあります。失敗をなるべく最小限にするためには、AF-C( AI サーボ AF )を使うときは、カメラの撮影モードを連写に設定して撮影しましょう。また、後述しますが、カメラのフォーカスポイントの組み合わせも重要になります。
AF-C( AI サーボ AF )は、一見すると万能な AF に思えますが、静止している被写体の場合は思わぬところでフォーカスが移動してしまうことがあります。被写体が大きく動かないときは、必ず AF-S( ワンショット AF )を使うようにしましょう。被写体の動きが予測できないときは、AF-A( AI フォーカス AF )を使うとよいでしょう。
それでは、以下のセクションから AF の基礎的な使い方を紹介していきましょう。
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■フォー各モードの切り替え
● マニュアルとオートフォーカスの切り替え
フォーカスモードには、オートフォーカス( AF )とマニュアルフォーカス( M )があります。この切り替えは、多くの中級機種以上の場合に本体に用意されたメカニカルスイッチ(?写真02?)を使います。それ以外では、カメラ本体の背面液晶パネルのメニュー内で、ソフトウェアスイッチ(?写真03D?)によって切り替えます。
また、一部のレンズでは鏡筒部分にフォーカスモードを切り替えるスイッチが用意されています。このレンズ側のスイッチとカメラ本体のスイッチでは、カメラ本体が優先されます。レンズ側でフォーカスモードを切り替えるときは、カメラ本体のフォーカスモードスイッチを AF にしておく必要があります。
?写真03 レンズに寄るフォーカス切り替えSW
■オートフォーカスAF-S(ワンショットAF)の使い方
● フォーカスポイントを知る
AF を使う上で欠かせないのが「 フォーカスポイント( 測距点 )」(?写真04?の□?)です。フォーカスポイントとは読んで字のごとく、フォーカスを合わせる場所を指定するものです。シャッターを押す前に、予めフォーカスポイントを指定しておくと、その場所にカメラがフォーカスを合わせます。フォーカスポイントは、特定の範囲で自由に動かせます。フォーカスポイントの数や形は、カメラによって異なりますが、ここではニコンの製品を例に解説していきます。
● AF モードとフォーカスポイントの変更
AF-S や AF-C などの AF モードやフォーカスポイントの数は、写真06?の方法で変更します。これはニコン D7000 の例ですが、他のメーカーや機種は方法が異なるので、マニュアルを参考にしてください。フォーカスポイントの数や配列も機種によって異なります。
● フォーカスポイントの使いかた
フォーカスポイントの使い方に慣れるために、まず AF モードを AF-S にして、フォーカスポイントの数をシングルにします。
続いて、写真06a?の要領で、ピントを合わせたい場所にフォーカスポイントを移動してみましょう。フォーカスポイントを移動できたら、ピントを合わせてみましょう。写真06b?の要領で、シャッターボタンを半押しにします。しばらくしてファインダー内の緑色のランプが点灯すれば、ピントが合ったことになります。この状態でシャッターボタンを押しきると、ピントの合った状態で写真が撮影できます。
写真06a?の要領でフォーカスポイントを移動するときに気づいたと思いますが、ファインダー内のフォーカスポイントは、特定のエリア内でしか移動できません。ピントを合わせたい場所が特定のエリアを越えてファインダーの端の方にある場合は、次の方法を使います。
● フォーカスを固定して構図をしなおす
フォーカスポイントは、ファインダー内では特定のエリアでしか移動できないため、構図によってはピントを合わせたい場所にフォーカスポイントを移動できない(写真07a?)ことがあります。
こうしたときは、いったん構図を崩して、最寄りのフォーカスポイントにピントを合わせたい箇所を移動(?写真07b?)します。この状態でシャッターボタンを半押しにしてピントを合わせたら、指をそのままにしておきます。この状態をフォーカスロックと呼びます。フォーカスロックされると、カメラはそれ以上ピントを合わせる動作を停止し、ピントを固定します。
任意の場所でフォーカスロックできたら、もう一度正しい構図の位置にカメラを移動(?写真07c?)します。最後にシャッターボタンを押しきれば、正しい構図でピントの合った写真が撮影できます。
※02 | ファインダー | |
カメラの背面に用意された、構図を決めたりピントを合わせるために使う覗き窓。ミラーレス一眼カメラなどのように、従来からある光学的なファインダーのない機種は、カメラ背面にある液晶画面をファインダーの代用としている。また、EVF( Electronic View Finder )と呼ばれる電子ビューファインダーを備えているものもある。 |
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● 質問待ってます!
超初心者向けに始まった長期連載「 薮田織也のデジカメ1・2・3 」では、読者の皆様から撮影やカメラについてのご質問を募っています。いただいたご質問への回答は、本講座、またはメールマガジンに掲載する予定です。
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■次回予告
● フォーカスロックして再構図したのにピントが合わない!
次回は、フォーカスロックまで習得したのに、再構図するとなぜかピントが外れちゃう….でお悩みのかたに、その理由と解決方法を紹介します。お楽しみに!
■ 制作・著作 ■
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薮田織也事務所