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第3回 ピンぼけ写真から卒業しよう! < 中編 > |
2014/01/10 |
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● 読者からの質問
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家のペットを撮りたいのですが
オートフォーカスでもピントが合いません!
なぜでしょう? |
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元気なダックスフントを飼っています。家の庭ではしゃぐダックス君を撮りたいのですが、オートフォーカスに設定していても、なぜかピントが合いません。私の腕が未熟なのか、それともカメラの性能が悪いのか....。どうしたらピントが合うようになるのでしょうか。
( W.Sさん ) |
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動いているペットを撮るときは
動く被写体用の AF モードを使います |
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最近のオートフォーカス( 以下 AF )には大きく分けて以下の三つのモードがあります。
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ニコン |
キヤノン |
止まっている被写体用 |
AF-S |
ワンショット AF |
動いている被写体用 |
AF-C |
AI サーボ AF |
予測不能な被写体用(*1) |
AF-A |
AI フォーカス AF |
*1 未搭載のカメラもあります。 |
これらの AF モードのうち、AF-C( AI サーボ AF )は、カメラに向かって移動してくる被写体に、常にピントを合わせ続ける AF モードです。ペットや電車、自動車など、カメラに迫ってくる被写体に向いています。
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● 動いている被写体用オートフォーカス
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▼写真01a |
AF-C( AI サーボ AF )で連続撮影 |
カメラに向かって移動してくる被写体を撮るときに、AF-C( AI サーボ AF )を使うと、動いている被写体に常にピントを自動で合わせ続けてくれる。 |
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AF-C( AI サーボ AF )は、コンティニュアス AF モードとも呼ばれ、動く被写体に常にピントを合わせ続ける AF モードです。( カメラによっては C-AF など、別の呼び方がされます )この AF モードを使うと、写真01a のような連続写真でも、すべてのショットでピントを合せてくれます。ただし、AF-C( AI サーボ AF )も万能ではないので、ピントが外れることもあります。失敗をなるべく最小限にするためには、AF-C( AI サーボ AF )を使うときは、カメラの撮影モードを連写に設定して撮影しましょう。また、後述しますが、カメラのフォーカスポイントの組み合わせも重要になります。
AF-C( AI サーボ AF )は、一見すると万能な AF に思えますが、静止している被写体の場合は思わぬところでフォーカスが移動してしまうことがあります。被写体が大きく動かないときは、必ず AF-S( ワンショット AF )を使うようにしましょう。被写体の動きが予測できないときは、AF-A( AI フォーカス AF )を使うとよいでしょう。
それでは、以下のセクションから AF の基礎的な使い方を紹介していきましょう。 |
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※01
戻る |
予測不能な被写体用 AF
動きが予測できない被写体を撮る場合は、AF-A( AI フォーカス AF )を使う。この機能は、被写体の動きをカメラが感知して、必要に応じて AF-S( ワンショット AF )と AF-C( AI サーボ AF )を切り替えてくれる。 |
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● マニュアルとオートフォーカスの切り替え
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▼写真02 |
フォーカス切り替え SW
( Nikon D7000 ) |
カメラの本体には、フォーカスモードを AF と M( マニュアル )に切り替えるスイッチが付いている。 |
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フォーカスモードには、オートフォーカス( AF )とマニュアルフォーカス( M )があります。この切り替えは、多くの中級機種以上の場合に本体に用意されたメカニカルスイッチ( 写真02 )を使います。それ以外では、カメラ本体の背面液晶パネルのメニュー内で、ソフトウェアスイッチ( 写真03D )によって切り替えます。
また、一部のレンズでは鏡筒部分にフォーカスモードを切り替えるスイッチが用意されています。このレンズ側のスイッチとカメラ本体のスイッチでは、カメラ本体が優先されます。レンズ側でフォーカスモードを切り替えるときは、カメラ本体のフォーカスモードスイッチを AF にしておく必要があります。
レンズによっては、鏡筒部分にもフォーカスモードの切り替えスイッチがついているものがある。また、ミラーレス一眼カメラでは、背面の液晶パネルでフォーカスモードを切り替えるものがある。 |
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■ オートフォーカス AF-S( ワンショット AF )の使い方 |
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● フォーカスポイントを知る
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最近の一眼レフカメラのファインダー( *2 )内には、カメラがオートフォーカスに設定されているときに、上の写真のような□が表示される。これをフォーカスポイント( 測距点とも呼ぶ )と呼び、オートフォーカスでピントを合わせたい場所を指定する。フォーカスポイントは特定の範囲で自由に動かせる。フォーカスポイント( 測距点 )およびファインダー内の見え方はメーカーやカメラの機種によって異なる。 |
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AF を使う上で欠かせないのが「 フォーカスポイント( 測距点 )」( 写真04 の□ )です。フォーカスポイントとは読んで字のごとく、フォーカスを合わせる場所を指定するものです。シャッターを押す前に、予めフォーカスポイントを指定しておくと、その場所にカメラがフォーカスを合わせます。フォーカスポイントは、特定の範囲で自由に動かせます。フォーカスポイントの数や形は、カメラによって異なりますが、ここではニコンの製品を例に解説していきます。 |
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● AF モードとフォーカスポイントの変更
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▼写真05 |
AF モードとフォーカスポイントの変更 |
ニコン D7000 の場合の AF モードとフォーカスポイントの変更方法。 |
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AF-S や AF-C などの AF モードやフォーカスポイントの数は、写真06 の方法で変更します。これはニコン D7000 の例ですが、他のメーカーや機種は方法が異なるので、マニュアルを参考にしてください。フォーカスポイントの数や配列も機種によって異なります。
AF を確実に使いこなすためには、まずフォーカスポイントを「 シングル 」で使うことをおすすめします。その他の複数のフォーカスポイントは、AF-C や AF-A など、被写体の動きが予測できないときに使うと良いでしょう。シングルのフォーカスポイントであれば、狙いたいポイントを絞り込むことができます。 |
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● フォーカスポイントの使いかた
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フォーカスポイントの使い方に慣れるために、まず AF モードを AF-S にして、フォーカスポイントの数をシングルにします。
続いて、写真06a の要領で、ピントを合わせたい場所にフォーカスポイントを移動してみましょう。フォーカスポイントを移動できたら、ピントを合わせてみましょう。写真06b の要領で、シャッターボタンを半押しにします。しばらくしてファインダー内の緑色のランプが点灯すれば、ピントが合ったことになります。この状態でシャッターボタンを押しきると、ピントの合った状態で写真が撮影できます。
写真06a の要領でフォーカスポイントを移動するときに気づいたと思いますが、ファインダー内のフォーカスポイントは、特定のエリア内でしか移動できません。ピントを合わせたい場所が特定のエリアを越えてファインダーの端の方にある場合は、次の方法を使います。 |
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● フォーカスを固定して構図をしなおす
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フォーカスポイントは、ファインダー内では特定のエリアでしか移動できないため、構図によってはピントを合わせたい場所にフォーカスポイントを移動できない( 写真07a )ことがあります。
こうしたときは、いったん構図を崩して、最寄りのフォーカスポイントにピントを合わせたい箇所を移動( 写真07b )します。この状態でシャッターボタンを半押しにしてピントを合わせたら、指をそのままにしておきます。この状態をフォーカスロックと呼びます。フォーカスロックされると、カメラはそれ以上ピントを合わせる動作を停止し、ピントを固定します。
任意の場所でフォーカスロックできたら、もう一度正しい構図の位置にカメラを移動( 写真07c )します。最後にシャッターボタンを押しきれば、正しい構図でピントの合った写真が撮影できます。 |
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※02
戻る |
ファインダー
カメラの背面に用意された、構図を決めたりピントを合わせるために使う覗き窓。ミラーレス一眼カメラなどのように、従来からある光学的なファインダーのない機種は、カメラ背面にある液晶画面をファインダーの代用としている。また、EVF( Electronic View Finder )と呼ばれる電子ビューファインダーを備えているものもある。 |
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超初心者向けに始まった長期連載「 薮田織也のデジカメ1・2・3 」では、読者の皆様から撮影やカメラについてのご質問を募っています。いただいたご質問への回答は、本講座、またはメールマガジンに掲載する予定です。
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● フォーカスロックして再構図したのにピントが合わない!
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次回は、フォーカスロックまで習得したのに、再構図するとなぜかピントが外れちゃう....でお悩みのかたに、その理由と解決方法を紹介します。お楽しみに! |
■ 制作・著作 ■
スタジオグラフィックス
薮田織也事務所 |
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