1.ダイビングスキルを磨こう!被写体との信頼関係を築こう!
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写真D |
被写体の距離とストロボ光による発色のちがい
約2mほど離れた場所から撮影した写真Cと、約1m程度の近い距離で撮影した写真Dは、ストロボ光の届き方がこんなに変わります。
オリンパスE-410 zuiko digital fisheye 8mm |
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写真E |
失敗写真 後ろ姿
被写体を驚かしたり、警戒させてしまうと後ろ姿の写真に。オリンパスE-410 zuiko digital 50mm macro |
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写真F |
成功写真
後ろ姿の魚の写真より、こちらと向かい合った写真の方がチャーミングですよね。オリンパスμ750 |
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写真G |
棘や毒のある生物
毒を持つ棘を生やしたウニの仲間に刺されると、そりゃあもう痛いのなんの。
Canon PowerShot A720 IS |
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写真H |
砂の巻き上げに注意
砂を巻き上げてしまうとこの通り。あらら、これじゃ何を撮ったんだかわかりませんね。 |
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水中写真は、光が満足に届きにくい水中での撮影となるため、色の再現が命です。
深く潜れば潜るほど色は失われていってしまいます。
失われた色を再現するために水中ではストロボを使いますが、被写体との間に入る水も水深の問題同様にストロボの光を減殺していきます。
右の写真Cを見比べてください。
写真C上は、水深が深くなるにつれて光が届きにくくなりウミウチワの色が失われた例です。ストロボや水中ライトを使った場合でも、水中では距離が離れるにつれて、陸上よりもずっと色が失われやすくなります。 写真Cは約2mの距離、写真Dは約1mに近寄って撮った例ですが、距離の違いでストロボ光による色の違いがこんなに現れます。
ですので、水中写真で海中の色を再現したい場合、なるべく被写体とストロボ・カメラの距離を詰めることが重要です。
それではその近寄り方を見てみましょう。
2.アプローチ その1
一緒に潜ったガイドや仲間から教えてもらったり、自分で見つけた魅力的な被写体がいたとします。
「あ、きれいな魚だな」
「おっ、こりゃ珍しいぞ」
ここでそのまま被写体に突き進んでしまうとどうなるでしょう?
もちろんNGですよね。
相手にとっては襲いかかられたようなものかもしれませんから、ほとんどの場合たちまち物陰や岩の隙間に逃げ込んだり、泳いで逃げ去ってしまいます。
こうなると全く写真が撮れなかったり、かろうじて撮れても後ろ姿の失敗写真(写真D)だったりしますよね。
みなさんもそんな覚えがありませんか?
後ろ姿の写真がよく撮れてしまう人は、相手の被写体を警戒させすぎてしまっているのかもしれませんね。
そのため、被写体へのアプローチの第一歩は、まず止まることから始めましょう。
3.アプローチ その2
被写体の周囲の環境を確認せずに即座に撮影に入ってしまうと、手元や足下にいるサンゴなどの生物を壊してしまったり、傷つけてしまうことになります。
それに、岩陰にひそんでいるウニ(写真G)や、棘を持つ魚などに手や足を刺されることになるかもしれませんよ。
4.アプローチ その3
さらに、被写体だけに気を取られていると、不用意に手や足をついただけで海底の砂が巻き上がってしまい、せっかくの写真にたくさん砂粒が写り込むことにもなりかねません(写真H)。
砂を巻き上げても撮影に影響させないテクニックとして、水中に少しでも流れがあるようなら、流れの下(下流)の方からアプローチする方法があります。
それなら、自分がフィンで蹴飛ばして巻き上げた砂も後方へと流れていきますから、被写体に砂がかかることがなくなります。
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