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第29回 お次は輪郭がはっきりしたマンガ風のイラスト作り
コピー」&「スタンプ」フィルタの活用例 2008/04/30
 
1.イラストには輪郭の線がなくっちゃ!?
2.レイヤーとコピーフィルタを使った操作の流れ
3.スタンプフィルタの活用
4.画像サンプル集で見る実践事例 & 色の指定

前回は、『Photoshop Elements 6』の「アーティスティック」フィルタの「カットアウト」フィルタ等を紹介しましたが、今回は更に、輪郭がはっきりクッキリしたイラストを作成する方法を紹介します。少し変わった画像表現もできます。

効果フィルタを使い、写真から抽出したラインでイラストを作る方法を紹介します。

 
1.イラストには輪郭の線がなくっちゃ!?
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画像A
前回と同様、元の写真はこちら。スタジオグラフィックス通信の「サクラの季節 「まつだの桜まつり」」で紹介した写真。

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画像B
「コピー」フィルタでイラスト風に加工。素材が花などのときはしっとりした雰囲気で素敵です。
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画像C
コピーフィルタで加工した画像を元写真にオーバーレイした画像。強調した輪郭と色合いを活かしたイラストを作ることができます。

 
前回、フィルタを使ってちょっとイカしたイラスト作りを紹介しましたが、「イラストと言えば・・こう・・輪郭にマンガみたいな線が入っていて・・」と思う人もいらっしゃることでしょうね。

ごもっともです。

どんな画像がイラストか、という議論は別として、イラストとしてそういう画像を求めている方もいらっしゃることでしょうから、そこで今回、ちょっとした輪郭のトレースができるイラスト作成方法を紹介します。

ただし、写真からイラストを作成する場合は、実際は元の写真によって、むいているフィルタとむいていないフィルタがありますので、ここではやり方を覚えていただいて、ご自身の持っている写真を使って、遊び感覚でイラスト画像作りをいろいろ試して楽しむところからはじめて欲しいなぁ、超初級向けだし・・とか感じています。

さて、操作の手順はほぼ前回と同様で、違ったフィルタを使ったり重ねて使うことで違う味のイラスト画像を作ってみます。

Photoshop CS3では、「輪郭のトレース」というコマンドがあり、輪郭を抽出する機能があります。しかし、この機能を使ってトレースした輪郭をどのように活用するか、という点も含めて初級者向けの機能とは言えません。

というわけで、私はいつも初級者が、Photoshop Elementsを使って輪郭をトレースする方法としては、「コピー」フィルタや「スタンプ」フィルタを紹介することにしています。これは初級者がPhotoshop CS3で操作する場合も同様です。

画像Aが前回も使用した元の写真です。サクラの花ですね。これを「コピー」フィルタで輪郭抽出した画像がBです。抽出した輪郭を元の画像と重ねるとCのように、独特な味のある、韓流っぽい(笑)画像を作ることができます。

2.レイヤーとコピーフィルタを使った操作の流れ
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画像D
Photoshop Elements のスタンダード編集モードを起動し、元の写真を開きます。

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画像E
「レイヤー」パレットで「レイヤーを複製」を選択します。
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画像F
レイヤーの名前を入力するか、そのままで、「OK」をクリックして進めます。
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画像G
背景レイヤーと、複製した背景のコピーレイヤーのふたつのレイヤーができました。
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画像H
メニューバーから「フィルタ」→「スケッチ」→「コピー」を選択します。
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画像I
効果フィルタの中で「コピー」が選択された状態ですので、画面右のスライドバーを移動して効果の度合いを調整します。

 

まず、Photoshop Elements を起動し、元の写真を開きます(画像D)。ここでは Photoshop Elements 6 を使用しています。

まずはレイヤーを新しく作成してコピーします。レイヤーとはアニメーションなどに使う透明なセルのような構造を示すモノです。重ねて表示することができ、それぞれのレイヤーごとに加工したり保存ができるので、レイヤーに慣れておけば、高度なレタッチができると思います。
この講座では、レイヤーの詳しくは「第22回 ワンポイントだけクッキリ! ポイントフォーカス・レイヤー透過術」で解説しています。

フィルタの操作にはレイヤーは必要ありません。画像Bを作るのにはレイヤーの複製は不要ですが、画像Cを作るのに使用しますのでここでは紹介しておきます。
レイヤーパレットを開き、オプション(赤印)をクリックし(画像Eの1)、サブメニューから「レイヤーの複製」をクリックします(画像Eの2)。

 

「レイヤーのパレット」ダイアログが表示したら「OK」を押します(画像F)。

 

元画像がコピーされた新しいレイヤーが作られて、ふたつのレイヤーが重なった状態になります(上のパレットが選択した状態にしておきます)。(画像G)

 

 

 

 

 

メニューバーから「フィルタ」→「スケッチ」→「コピー」を選択します(画像H)。

 

フィルタギャラリのダイアログでは画面左側にコピーフィルタのプレビュー画像が表示され、画面右ではコピーの度合いをスライドバーを動かして調整することができます(画像I)。

「OK」をクリックすると調節が確定し、Photoshop Elements画面に戻ります。

ここで先ほど作成した2つのレイヤーに目をやると、元の写真の「背景」レイヤーの上の「背景のコピー」レイヤーにコピーフィルタが適用され、重なって表示されている状態であることが解ります。

「不透明度」の%を変更するか、または「通常」をクリックしてサブメニューから「オーバーレイ」をクリックすることで、背景レイヤーを透過して見ることができます。

 

 

3.スタンプフィルタの活用
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画像J
「スタンプ」フィルタでイラスト風に加工した例。輪郭が太くて力強い雰囲気が出ます。

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画像K
元画像と合成した例。力強く粗いイラストになります。
 

上記はコピーフィルタを使いましたが、同様に「スタンプ」フィルタもよく使います。

こちらの方が線が太くてチカラ強いのですが粗いため、細かい花より、大輪の花を加工するときに使った方が威力があります。

ただ、元の写真のサイズが大きければ細い線で輪郭を取ることができ、下で掲載している画像 のライオンのように、細かい線を表現することができます。

4.画像サンプル集で見る実践事例 & 色の指定
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コピーフィルタやスタンプフィルタを使ったサンプル画像を作りましたので掲載します。お馴染みの渋谷さんと藍さんの写真です。写真によってフィルタは効果の善し悪しが変わってきますので、いろいろと試してみると面白いのではないでしょうか。
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画像L 元画像(上)、コピーフィルタを使った輪郭線(中)、その合成:オーバーレイ(下)の例。 画像M 元画像(上)、スタンプフィルタを使った輪郭線(中)、その合成:オーバーレイ(下)の例。
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画像N 元の画像サイズが大きいときは、スタンプフィルタでも、毛の細かいラインを表現することができます。
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  画像O 線画でもカラーでも、特殊効果が活用できます(スタンプフィルタ)。

ところで、ここまでのサンプルでは、フィルタを実行すると白い背景に黒い線で輪郭や線画が描かれていますが、これはPhotoshop Elementsの操作画面で、描画色に「黒」、背景に「白」を選択していたためです。

例えば、描画色に「赤」、背景に「ピンク」を指定した場合(画像P)、また少し変わった効果を実践することができます(画像Q)。

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画像P フィルタ実行時の配色は、描画色と背景色で決まります。
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画像Q スタンプフィルタ実行例。配色が描画色と背景色に合わせて赤とピンクに。
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画像R 描画色「黒」背景色「白」のコピーフィルタ実行例。質素なイメージの線画や、オーバーレイしてハイコントラストなレトロ調の画像の作成に。
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画像S 描画色「赤」背景色「ピンク」のコピーフィルタ実行例。独特な雰囲気のあるイラストや、オーバーレイ画像が完成。

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初出:2008/04/30
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