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第28回 効果フィルタを活用したイラスト作り
「アーティスティック」フィルタの活用例 2008/03/26
 
1.フィルタを使って、ちょっとイカしたイラスト作り
2.効果フィルタの使い方
3.サイズの調整
4.色合いの調整

Photoshop Elements 6』の「アーティスティック」フィルタは、「ちょっと見には、どうも使い道が解らない」という方が少なくありません。
そこで今回は、アーティスティック・フィルタのひとつを活用し、ちょっと味のあるイラストを作ってみました。

サクラの実写からPhotoshop Elements フィルタでイラストを作成した例題画像(上)。表紙やチラシ作成に活用できそう。

 
1.フィルタを使って、ちょっとイカしたイラスト作り
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画像A
元の写真はこちら。スタジオグラフィックス通信の「サクラの季節 「まつだの桜まつり」」で紹介した写真。

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画像B
画像をイラスト風に加工し、余白を上部に付けた画像。いろいろ使い道がありそうです。

 

ご無沙汰してしまいましたが、久しぶりのPhotoshop Elements講座の執筆です。

さて、みなさんはちょっとしたイラストを作りたいとき、どうしているでしょうか?

もちろん、絵心と描画能力がある人なら、紙とペンでスラスラッと描いてみたり、描画ソフトやドローソフト、Adobe Illustrator等を使って、パソコンのマウスやタブレットでサッサカサーと描いてしまうでしょう。

しかし、大半の人はそうはいきませんよね。

ペンでカッコいい絵を描く方法はいつか機会があったら解説するとしまして、今回は、Photoshop Elements を使って、写真からイラストを作る方法を、例題を紹介しながら解説します。

もちろん簡単ですよ。

実際は「イラスト」といっても、いろいろな使い方がありますから、こう作れば万事OK、ということでもないのですが、例えば画像Bは、ホームページのタイトルやアルバムの表紙、グリーティングカード等に活用すると良い感じのイラストではないでしょうか。

 

2.効果フィルタの使い方
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まず、元になる写真を Photoshop Elements の「編集」モードで開きます。
フィルタを使ってイラストにする場合は、コントラスト(明暗)がはっきりしていて、被写体以外の余計なモノが写り込んでいない写真を選びます。

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画像C 元になる写真を編集モード(スタンダード編集)で開きます。被写体以外に余計なモノが写っていないシンプルな写真を選びます。

画面右のパレット欄の「効果」(効果パレット)に注目し、「カットアウト」をクリック、「適用」ボタンを押します。効果パレットが表示されていないときは、メニューバーから「フィルタ」→「アーティスティック」→「カットアウト」を選択します。

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画像D 効果パレットからアーティスティック・フィルタ「カットアウト」を選択して「適用」をクリックします。

フィルタ設定ダイアログが表示されます。画面xxは、カットアウトが選択され、初期値の中間設定でフィルタ効果がかかった状態です。

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画像E フィルタ設定ダイアログ。設定を変更するとプレビュー画面が変わります。

「レベル数」と「エッジの単純さ」をそれぞれ調整して、好みの設定にします。例えば、各設定によって、画像は次のように変化します。

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画像F 「レベル数」や「エッジの単純さ」の設定による違い。

気に入った設定を選んだら「OK」をクリックします。フィルタ設定ダイアログが閉じて、フィルタ効果がかかった画像に変わります。

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画像G 写真がイラスト風のカットアウト画像に変わります。

 

3.サイズの調整
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画像サイズや背景の使い方はまちまちですが、例題で加工した手順を紹介します。

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画像H  画像サイズの変更(カンバスサイズ)

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画像I  「カンバスサイズ」ダイアログで高さと基準位置を指定してカンバスを拡大します。
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画像J カンバスが拡大し、画像の上部に余白ができます。
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画像K ツールパレット(画面左)の「描画色」をクリックし、カラーピッカーが表示したら、マウスカーソル(スポイト)で描画色に設定したい部分をクリック。
画像L ツールパレットから「塗りつぶしツール」を選択します。
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画像M 塗りつぶしツールで余白部分をクリックし、塗りつぶします。

まず、画像のサイズを変更するには、メニューバーから「イメージ」→「サイズ変更」→「カンバスサイズ」を選択します(画像H)。

サイズの変更の拡大には、写真そのものを拡大する「画像解像度」と、写真の内容はそのままで背景の用紙サイズ、すなわち「カンバスサイズ」(キャンバスと呼ぶ人もいますね)を拡げる方法があります。今回は後者ですので、カンバスサイズを選択しました。

カンバスの縦を大きくするには、「カンバスサイズ」ダイアログ(画像I)で「高さ」を指定し、「基準位置」を設定します。指定するにはいろいろな方法がありますが、今回は少し大雑把ですが、キャンバスの縦寸を「200%」に拡大しました。

上に余白を作りたいので、「基準位置」は下(右)をクリックしました(今回の場合は幅は同じなので、下であれば下右、下中央、下左のどれを選択しても結果は同じですが、幅も変更する場合は余白を作りたいのと逆の方向を基準にして選択します)。

 

 

上に余白ができて、カンバスのサイズが大きくなりました(画像J)。

 

次に余白を塗り潰します(カンバスサイズを指定するときに「カンバスカラー」欄で、「描画色」や「背景色」を選択することで、余白の色を選択することもできますが、今回は操作の紹介のために手順をおいましょう)。

塗りつぶしの色を指定するには、画面左のツールバレットの「描画色を設定」をクリックし、色選択ダイアログ(Photoshop ではカラーピッカーと呼びます)が表示されます。マウスはスポイトの形状になりますので、画像から塗りつぶしたい色をクリックします。クリックした場所のカラーが描画色欄に指定されます(画像K)。

 

ツールパレットの「塗りつぶしツール」をクリックします(画像L)。塗りつぶしツールは、クリックした場所と繋がっているカラーの近似値の範囲をすべて塗りつぶすツールです。

画像の塗りつぶしたい部分をクリックすると色が変わります(画像M)。濃い青の部分も塗りつぶせば、背景をほぼ一色に統一することができます。

 

4.色合いの調整
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画像N 「色相/彩度」の調整は色調ごとに独立して調整できます。まずは背景のブルー系の彩度を上げて・・・
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画像O 次にサクラのレッド系を調整し、ピンク色を濃くします。
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画像Q 画像をイラスト風に加工し、余白を上部に付けた画像が完成しました。

最後に色合いを調整します。
イラストらしく少し鮮やかな色合いに調整してみましょう。

メニューバーから「画質調整」→「カラー」→「色相/彩度」を選択します。
「色相/彩度」ダイアログボックスが表示されます。ここでは、カラーのタイプ別に調整することができます。

まず、背景の青を鮮やかに調整します。編集欄で「ブルー系」を選択し、彩度のスライドバーを右に移動し、彩度を上げます(画像N)。

次に桜のピンク色を鮮やかにします。
同様の手順で編集欄の「レッド系」を選択し、彩度と色相を調整して完成(画像O)。「OK」をクリックします。

できあがったのが画像Pです。

今回の例題では、背景のブルーを活かしていますが、サクラの花だけを切り抜いて、別の画像に貼り付けることも可能です。

今回の手法では、背景がブルー1色のベタ塗りになっていますので、ツールパレットの「自動選択ツール」を使い、「SHIFT」キーを押しながら青い背景部分をすべて選択していき、メニューバーの「選択範囲」→「選択範囲を反転」すれば、サクラだけが選択できます(このサクラは複雑な形状を残していますが、もっとシンプルな画像を使えば、簡単に切り抜くことができます)。

今回はこの辺で。

次回もお楽しみに。


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初出:2008/03/26
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