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ハイデフ入門道

第12回 ブルーレイレコーダー選びのポイント
      カタログの機能はこう読み解く!!

2008/05/21
 
ブルーレイレコーダーは今が買い時か?
ブルーレイレコーダーのココに注目する

地デジが普及し、オリンピックも間近。いよいよブルーレイレコーダーの動向が気になる頃ですね。カタログやCMでうたわれている製品の機能がよく解らないという人向けに、今回特別にポイントを解説しちゃいます。

▼図版0

BDレコーダーって、どんな製品があるの?

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■ブルーレイレコーダーは今が買い時か?

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 ●オリンピックを堪能したいのか?

 

ハイビジョン向きの次世代DVDがブルーレイに一本化され、間近に迫ってきた北京オリンピックを控えた今、従来よりブルーレイ製品に注力してきたソニーと松下電器の製品争いは熾烈を極め、更にシャープが絡んでいる状況で、「今が買い」とあおるマスコミもあって、「我が家もいよいよブルーの時代かな?」なんて考えている読者も多いことでしょう。

さて、「本当に買い時か?」と問われれば難しいところではあります。オリンピックは大イベントですから、オリンピックを楽しみたいなら、そして残したいなら「今が買い時」に間違いありません。最新のブルーレイレコーダーがあれば、録り逃しもグンと減り、CMスキップ機能やフィルタ機能で効率的に再生&鑑賞もできるでしょう。もちろん映像をハイビジョンで末永〜く残すことも可能です。
しかし、オリンピックを意識しないのであれば、もう少し待つのも賢明です。夏の太陽が傾けば、この商戦に売れ残った商材がグンと安くなりますし、ソニー/松下/シャープ以外のメーカーの参入だって期待できます。
おそらく「ブルーレイレコーダーがいいのは解っているけど、不景気だから10万円で抑えられないとなぁ」と多くの人がそう思っているでしょ? 今、10万円以下で良い機種を買うこともできますが、ほとんど選べない。だからちょっと微妙。10万円以下で良い最新機種を選んで買えるのはもう少し先ですね。

お、そうそう、東芝のRDシリーズの最新機種が出ましたね。HD DVDからは撤退したのでやっぱりDVDでした。これからDVDレコーダーは雑誌やニュースで取り上げられる機会が激減するので、かなり苦戦します。しかも、DVDにハイビジョン録画が可能といっても、その(今となっては)独特な規格を将来、各メーカーがサポートするかと言えば難しいでしょう。RDユーザーのひとりとして僕としては頑張って欲しいのはやまやまですが、これはちょっと・・。

というわけで、「今が買い時かどうかは果たして解らないけれどもぉ、とにかくぅ、ブルーレイを選ぶときのポイント的っぽい勉強会」を始めたいと思います(なんだそれ)。

今回は、DVDレコーダーを持っていて、EPGは使ったことある人向けに話を進めます。ブルーレイレコーダーを選ぶとき、こんなところをチェックしておくと後悔しないと思います。

▼図版1

ソニーのBDZ-X90

ソニーのBDZ-X90
ソニーのBDレコーダーのフラッグシップ『BDZ-X90』。予算があれば是非狙いたい1台。デジタルチューナー2基搭載。AVC録画対応。BDビデオ再生画質は抜群で、リモコンやEPG、録画した番組探し等の操作性もすこぶる良い。録った番組を自動的にジャンル別に振り分けてくれる。HDDは500GB、デジタルチューナー2基内蔵。

 

▼図版2

東芝の新しいRD (DVD対応)

東芝の新しいRD
人気の東芝RDシリーズの新しいフラッグシップ『RD-X7』。DVDレコーダー。HDDは1テラ。ハイビジョン映像をDVDに録画する「HD Rec」規格対応。そのDVDの互換性が将来確保されるのかが課題点。
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■ブルーレイレコーダーのココに注目する
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 ●後悔しないために
▼図版3

松下のDMR-BW800/900

松下のDMR-BW800/900
パナソニックのフラッグシップ『DMR-BW900』と『DMR-800』。HDD容量はDMR-BW900が1テラ、BW800が500GB。どちらもフルハイビジョンに対応。デジタルチューナー2基搭載。AVC録画対応。BW800の方が割安感がある。
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▼図版4

松下のDMR-BW700

松下のDMR-BW700
パナソニックの人気の価格帯BDレコーダー『DMR-BW700』。HDD容量は250GBと少なく感じるが、その点さえ目をつぶれば割安感バツグン(プログレッシブハイビジョン出力には未対応)。デジタルチューナー2基搭載。AVC録画対応。
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▼図版5

ソニーのBDZ-T70

ソニーのBDZ-T70
ソニーの人気の価格帯BDレコーダー『BDZ-T70』。HDD容量は320GB、デジタルチューナー2基搭載、AVC録画対応と機能的にはバッチリ。操作性も良い。この機能で10万円以下がねらい目のひとつ。
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▼図版6

シャープのBD-HDW15

シャープのBD-HDW15
シャープのBDレコーダー『BD-HDW15』。HDD容量は500GB、デジタルチューナー2基、ただし録画中の再生等に制限がある。長時間AVC録画がなく、操作機能面で物足りない点もあるが、液晶TVのAQUOSユーザー(リンク機能)や大容量HDD重視派には気になる機種。
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▼図版7

松下のDMR-BR500

松下のDMR-BW500
パナソニックの10万円切れるBDレコーダー『DMR-BR500』。HDD容量は250GB、デジタルチューナー1基、AVC録画対応。操作機能面でも劣るが10万円の予算で買える最新機種。
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▼図版8

三菱電機のDVR-BZ200

三菱電機のDVR-BZ200

新規参入の三菱電機BDレコーダー『DVR-BZ200』。HDD容量は500GB、デジタルチューナー2基、AVC録画対応。液晶タッチパネル採用の「液晶グット楽リモコン」や盛り上がったシーンだけを再生する「ハイライト再生」機能などが興味津々の最新機種。価格はお高い。250GBの『DVR-BZ100』もある。
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※ここで紹介した機種の購入を
勧めているわけではありません。

 


 

HDDの容量
シャープの『BD-AV10』という機種はHDDを積んでません。なんとも不思議な機種ですが、私の勝手な主張として"HDDレコーダーなくしてBDレコーダーの利点なし!"ってことで、とにかくHDD搭載機を選択したいものです。で、その容量。この業界、あまり根拠もなく"大容量ほど上級者向け"という位置づけに勝手にされています。だから、大容量HDD=フル機能=高価格になっています。
しかし、経験から言えば、大容量のHDDであっても小容量であっても、結局はいっつも残り15%くらいで使ってませんか? 僕はいっつもそうです。残容量とにらめっこしながら必死に観て消化しているタイプ。だから、実はHDDの容量がいくら大きくても、結局録っただけで観ていない番組の永久保存に使っているだけ・・なんてね。

BD 一層/二層 対応
DVDと同様、ブルーレイディスクにも一層と二層ディスクがあります。一層では25GB、二層では50GBの大容量。ただ、最新機種ならさておき、どの機種も二層にも対応していると思ったらちょっと違います。特に今までは開発途上だったこともあり、ソニーの機種であっても二層録画に対応していないもの、BD-REでは一層記録のみのもの、などがありますので、型落ちセール品の場合は特に確認しておいた方がよいでしょう。

追伸 : 店頭在庫にはないとは思いますが、むか〜しのブルーレイレコーダー、初期のレコーダーはなんと現在のブルーレイ規格とは互換性がありません。録画規格も特殊、BD映画(BDビデオ)は再生できない、という機種がありますので、中古を買おう、という場合は特に注意してくださいね。

AVC録画(AVC圧縮)
「AVC録画」とはメーカーが「4倍長時間録画」や「たっぷりハイビジョン録画」といったコピーでアピールしている機能のことです。
「AVC」は圧縮率が高く、画質も評判良いMPEG-4 AVCをさします。デジタル放送は通常、画質がきれいなMPEG-2が使われています。DVDビデオ等などでも実績がありますね。しかし、最新技術からみると比較的、圧縮率が低いので、きれいな分、大画面のハイビジョン放送では大容量が必要となります。
そこで最新のMPEG-4ではハイビジョンの解像度のまま、画質はなるべくきれいに、高圧縮で容量は小さく納める「MPEG-4 AVC」が登場しています。ハイビジョン対応ビデオカメラ等では当たり前になり、実用化の実績をあげています。
これをブルーレイレコーダーにも導入したのが「AVC録画」です。ハイビジョンの解像度のままで、高圧縮で録画保存ということは、大容量のBDディスクになら、より長時間録画ができるわけです。例えば、ドラマ12話分がすっぽり1枚のディスクに入ってしまう(最大約16時間など)といった具合です。それじゃあ容量が小さいDVDディスクにもハイビジョン録画がゆうゆうできますよね、というわけで、今はブルーレイより単価が安いDVDディスクでハイビジョン録画する、コスト安な方法がチョイスできるようになったわけです(でも、一般のDVDプレーヤーでそのディスクが再生できると思ってはいけませんよ)。

ダビング10対応
「ダビング10」とは2008年5月現在、新しいデジタル放送のダビングやコピーとして検討されているルールです。前回、詳しく解説しましたね。現在の「コピーワンス」ではHDDに録画した番組をDVDなどのディスクに移したい場合、コピーは不可、1度だけムーブ(移動:HDDに録画した番組はダビング完了後に消去される)ができる仕様です。ムーブに失敗したらオジャンという場合もあり、とても評判が悪いので、9回までコピーすることができ、10回目はムーブする新しいルール「ダビング10」が採用される見込みとなっています。現在、市販されている最新機種ではダビング10が導入された際には、ファームウェア(レコーダ機に搭載されたメモリ)を更新することで対応することを表明しているケースがほとんどですか、念のため購入の際には確認しておきましょう。

デジタルチューナーの数
チューナーはTVチューナーのこと。デジタルとアナログ放送が混在している今は、デジタル/アナログ両方のチューナーを搭載しているのが当たり前です。その状態では、録りたい番組が2つ、同時刻に重なっている場合でも、一方をデジタル放送から、一方をアナログ放送からそれぞれのチューナーが受信してダブルで録画できる、というわけです(その時の録画モードは機種によって違いがあるので、詳しく知りたい人は購入前に機種別の確認が必要)。
この機能はとても便利で、特にリアルタイムではほとんどテレビを観ない私には不可欠な機能です。で、使い出すと「2つともデジタル放送のきれいな画質で観たいぞ(録りたいぞ)」と思うこともあって、あぁ、デジタルチューナーが2つあったらなぁ、と願うわけです。
また、2011年の7月にアナログ放送が終了しますが、それ以降はデジタル放送ひとつしか録画できなくなる=ダブル録画ではなくなる、のです。だからこそ、デジタルチューナーが複数搭載されていることは、とてもうれしいことなのです。

操作性
普段使っているときに、一番大切なのは実は操作性ですよね。しかし、残念ながら操作性は数字で比べることができないし、機種ごとに異なっているので、ホームページで比べたり、店頭で実際に触ってみるのが一番です。
もちろん、このコーナーでも紹介することができますが、かなり長い話になるので、今回はこの辺にさせておいてください。

ざっとですが、ブルーレイレコーダー、機能面での選び方のポイントを列記しました。購入検討時の参考になればうれしいです。

では、また。

>> 新コーナー「地デジ生活 2000GT」
  読んでね。

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