先日の金環日食の興奮冷めやらぬ日々ではあるが、来る6月6日に金星が太陽面を横切る『金星の太陽面通過』を迎える。
実はこの『金星の太陽面通過』、2004年6月8日にも起こった現象で、日本では130年振り、世界でも122年振りということで、多くの天文関係者が日本を訪れて、この天文ショーを捉えようとしたそうだが、あいにく全国的に天候が悪かったそうで。
ちなみに次回は2117年12月11日。 今回の『金星の太陽面通過』は21世紀最後のチャンスなのだ。
見える方向や位置は次の通り
東京では、金星が太陽を通過し始める(外蝕の始め)のが7時10分頃、10時29分頃に最小角距離になり、通過し終わる(外蝕の終わり)のが13時47分頃。
6時間半あまりに渡って通過する現象で、その間太陽は東から南を通って西に動いていく。 金環日食のときとは違い、外蝕の始まりから終わりまでを観察する際は、広く空が見渡せる場所で行なう必要がある。
■今回の撮影の布陣
今回の撮影に当たり用意する機材は次の通り。
さて、今回は三脚の雲台を自由雲台であるスリック「PBH-600」にした。パン棒を用いる 3way 雲台が一般的だが、今回の金星の太陽面通過の観察は6時間半あまりになるし、最小角距離になるのが10時29分頃とかなり太陽は高い位置になる。それに伴いカメラも角度をつけなければならないことから、操作が楽な自由雲台を選択した。
スリックPBH-600を装着する三脚はスリック「SC503 カーボン」をチョイス。 400mmの望遠レンズを装着することから中型三脚以上は絶対条件になる。スリックSC503 カーボンは本体もマグネシウム製で軽量化が図られており、持ち出しに便利。開脚ストッパーや水準器装備など、使いやすさも抜群。
この組み合わせで、今回の撮影に挑む。
もちろん、太陽観察専用サングラスも用意。金環日食の観察よりも長時間太陽と向き合うことになる金星の太陽面通過、無いでは観察できない。
あとは天候を祈るのみ。 6月6日に観察始末記を掲載する予定だ。
<太陽を撮ろう シリーズ>
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