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製品レビュー & 特集
金星の太陽面通過を撮ろう
6月6日 金星の太陽面通過の準備と撮影器材 2012/06/04
 
金星の太陽面通過を撮ろう
世紀の天体ショー、太陽を撮ろうの第3回は6月6日の「金星の太陽面通過」を撮影するための準備と器材を緊急レポートします。(編集部)
本文 Photo & Text by 萩原和幸
  21世紀最後の「金星の太陽面通過」 このページのトップへ  

先日の金環日食の興奮冷めやらぬ日々ではあるが、来る6月6日に金星が太陽面を横切る『金星の太陽面通過』を迎える。

実はこの『金星の太陽面通過』、2004年6月8日にも起こった現象で、日本では130年振り、世界でも122年振りということで、多くの天文関係者が日本を訪れて、この天文ショーを捉えようとしたそうだが、あいにく全国的に天候が悪かったそうで。

ちなみに次回は2117年12月11日。
今回の『金星の太陽面通過』は21世紀最後のチャンスなのだ。

見える方向や位置は次の通り

国立天文台天文情報センターより
国立天文台天文情報センター ホームページ「金星の太陽面通過」より。

東京では、金星が太陽を通過し始める(外蝕の始め)のが7時10分頃、10時29分頃に最小角距離になり、通過し終わる(外蝕の終わり)のが13時47分頃。

6時間半あまりに渡って通過する現象で、その間太陽は東から南を通って西に動いていく。
金環日食のときとは違い、外蝕の始まりから終わりまでを観察する際は、広く空が見渡せる場所で行なう必要がある。

今回の撮影の布陣

今回の撮影に当たり用意する機材は次の通り。

撮影機材
カメラ: ニコンD7000/ケーブルレリーズ
レンズ: ケンコートキナー・ トキナー AT-X840D
80〜400mm F4.5〜5.6
三脚: スリック SC503 カーボン
雲台/スリックPBH-600

テレプラスPRO300装着写真
それにテレコンバーターのケンコーテレプラスPRO300で、焦点距離を2倍にする。

PRO ND100000装着写真
太陽観察に絶対に必要なアクセサリー、NDフィルター。今回は太陽観察用フィルターとしてケンコー「PRO ND100000」を用意。82mm径なので、ステップアップリングを使って、AT-X840D 80〜400mm F4.5〜5.6のフィルター径72mmにマッチングさせた。

さて、今回は三脚の雲台を自由雲台であるスリック「PBH-600」にした。パン棒を用いる 3way 雲台が一般的だが、今回の金星の太陽面通過の観察は6時間半あまりになるし、最小角距離になるのが10時29分頃とかなり太陽は高い位置になる。それに伴いカメラも角度をつけなければならないことから、操作が楽な自由雲台を選択した。

自由雲台 スリック「PBH-600」

スリックPBH-600を装着する三脚はスリック「SC503 カーボン」をチョイス。
400mmの望遠レンズを装着することから中型三脚以上は絶対条件になる。スリックSC503 カーボンは本体もマグネシウム製で軽量化が図られており、持ち出しに便利。開脚ストッパーや水準器装備など、使いやすさも抜群。

三脚 スリック「SC503 カーボン」写真

この組み合わせで、今回の撮影に挑む。

三脚と雲台の写真

もちろん、太陽観察専用サングラスも用意。金環日食の観察よりも長時間太陽と向き合うことになる金星の太陽面通過、無いでは観察できない。

あとは天候を祈るのみ。
6月6日に観察始末記を掲載する予定だ。

<太陽を撮ろう シリーズ>

> NEXT 金星の太陽面通過 始末記


萩原 和幸 :photo 萩原 和幸 (はぎわら かずゆき)
1969年 静岡県出身 東京工芸大学写真技術科卒業、静岡大学人文学部法学科卒業。写真家・故今井友一氏師事。独立後、K&S Photograph∞を設立。
フリーランスのフォトグラファーとして雑誌での撮影・執筆や広告撮影などで活動中。
公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員。静岡デザイン専門学校非常勤講師。
スタジオグラフィックス「萩原和幸の グラビア写真集&ポートレート撮影術」連載。
> ホームページ 萩原 和幸

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初出:2012/06/04
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