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  ■Adobe Bridge で JPEG を回転するとメタデータが改ざんされる?
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●Adobe Bridge の不具合?

 一部のユーザーの間では既知の問題ですが、Adobe Bridge で JPEG のサムネイル画像を回転させると、カメラが記録した撮影情報などのメタデータの一部が書き換えられてしまいます。(表示しているだけなら問題ない) メタデータ書き換えの確認は、オリンパス製デジタル一眼レフカメラ用のソフトウェア、「Olympus Studio 1.30」で行ないました。アドビシステムズ株式会社オリンパス株式会社の2社に確認をとったところ、両社とも同様の障害報告は無し、対策は未定とのことでした。(2005年10月時点)

●Adobe Bridge で JPEG 画像を回転させると

症状:
デジタルカメラで撮影した JPEG 画像を Adobe Bridge (1.0.1.46)(1.0.2.109)でサムネイル表示させ、Adobe Bridge のツールバーにあるのボタンでサムネイルを回転させると、JPEG ファイルの中にある各種情報を格納するためのセグメントのうち、APP というセグメントの一部が書き換えられてしまう。

具体例:
Olympus E-1 で撮影した JPEG 画像を Adobe Bridge で回転させると、以下の情報が崩れる。

・焦点距離(35mm換算)
・コントラスト
・シャープネス

対策:
2005年10月現在、対策不可
JPEG 画像は基本的に Adobe Bridge で回転しない。編集する場合は、元データのバックアップを取っておく

なお、この現象は、Adobe Bridge の初期設定の状態では、RAW データには影響しない。(Adobe Bridge の [ 編集 ] メニューにある [ Camera Raw 環境設定 ] で、[ 画像設定の保存先 ] を「サイドカー",xmp"ファイル」にしておく)

 

  Olympus Studio で確認 ★クリックで拡大  
▼画面1 3箇所のデータが壊れる
Clickで拡大
Adobe Bridge で回転させた JPEG 画像を撮影データが表示される他のビューワー(Olympus Studio)で表示すると、「焦点距離(35mm換算)」と「コントラスト」、「シャープネス」の3箇所のデータが壊れているのがわかる。ニコンやキヤノンのビューワーでも同様の現象が…。

●従来のファイルブラウザは大丈夫

 この症状は、Adobe Bridge のみのもので、Photoshop 7 や Photoshop CS にあった「ファイルブラウザ」では問題ありません。「ファイルブラウザ」は、JPEG 画像を回転させてもファイルそのものを書き換えず、その情報を専用のキャッシュファイルに記憶していたからです。つまり、元のファイルには一切手を加えない仕様でした。

 Adobe Bridge は RAW 画像のみ、XMP ファイルをサイドカー(画像と同名のファイルに変更情報を記録する)として生成し、元データに手を加えないように初期設定されています。 JPEG に関しても従来のキャッシュやサイドカーに保存する方法が選べる機能があればなんとかなるのですが、残念ながらそうした設定機能は現バージョンにはありません。

XMP ってなに?

 

   この情報は、2005年10月現在の Adobe Bridge (1.0.1.46)(1.0.2.109)でおきる現象です。アドビシステムズには連絡済みですので、早急の対策を期待したいと思います。

初出:2005/10/31
文: 薮田織也
 
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