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第19回 Flash作成に対応した Photoshop Elements 5.0
Elements 5.0がやってきた!! 2006/09/12
 
1.Photoshop Elements5.0 発表!!
2.「レンズ補正」フィルタの追加
3.カラーカーブをスライダで調整
4.Webで楽しめるFlashベースのフォトギャラリー

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Photoshop Elements 5.0ではFLASHで画像アルバムを簡単に作成可能になりました(このページの画面はすべて報道関係者向けに提供されたベータ版のものです)。

 

NEWS
本題の前にちょっとしたお知らせ
雑誌『日経アーキテクチュア』を発刊している日経BP社の建設・不動産専門情報ウェブサイト「日経ケンプラッツ」で、スタジオグラフィックスの出張所というべきコンテンツ「神崎洋治の建築写真レタッチ講座 SudioGraphics for Architect」を連載しました。

イエイリ建設ITラボというコーナー内で、建築写真のレタッチ術を紹介しています。第10回は明るさ・色味・ゆがみの補正、邪魔モノの消去――これまでのまとめ …そちらにもぜひアクセスして下さい。よろしくお願いいたします。

1.Photoshop Elements 5.0 発表!!
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画像A
9月1日に開催されたアドビシステムズの製品説明会の様子(写真上)。Photoshop Elements5.0を船越美樹氏(写真下左)が、Premire Elementsをマイケルウィ氏(写真下右)が報道関係者向けにデモを行いました。

 

 アドビシステムズが『Adobe Photoshop Elements 5.0 日本語版』(以降、Photoshop Elements5.0と表記)を発表しました。報道者向けに発表と説明会が実施されたのは9月1日でしたが、一般公表は9月12日とされました。

 アドビシステムズでは、Photoshop Elementsシリーズとともに、一般コンスーマ向けデジタルビデオ編集をメインターゲットにしたPremire Elementsシリーズという製品ラインも持っています。今回はその最新版『Adobe Premire Elements 3.0 日本語版』も同時に発表され、2製品をセットにした『Adobe Photoshop Elements 5.0 plus Adobe Premire Elements 3.0』も販売されます。「デジカメ画像とデジタルビデオの編集をどっちもやりたい」という人にはセット製品がお勧めですね。

 ちなみに今回の製品はWindows版のみです。Macintosh版はWindowsとは別のスケジュールになっていて、現時点では具体的にいつ発売するかなどのスケジュールは確定していないとのことです。

 さて、お値段やパッケージの画像はアドビストアでご確認頂くことにして、この講座では、気になるPhotoshop Elements 5.0 の追加機能を見てみましょう。

従来のPhotoshop Elements 4.0でも十分に高性能であるためか、進化した項目はそれほど多くはありません。例えば、概要で言えば下記となります。

■Photoshop Elements 5.0 の追加機能

  • レンズ補正フィルタの追加 注目!!
  • カラーカーブをスライダで調整 注目!!
  • モノクロフィルタに様々な効果のバリエーション追加
  • マルチページドキュメント
  • カスタマイズ可能なテンプレート
  • Webで楽しめるFlashベースのフォトギャラリー 注目!!
  • パラパラ漫画を作るフリップブック機能

私の判断で、デジカメ画像を加工したり、レタッチで演出してもっと楽しみたいというユーザには注目して欲しいと思った機能には「注目!!」マークを付けました。

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画像B
Photoshop Elements5.0の写真編集モード画面。Windows Vistaの基本ウインドウを意識した画面デザインに変更されているとのこと。
(画像モデル 藍海夏)

 

 

2.「レンズ補正」フィルタの追加
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画像C
「レンズ補正」フィルタはメニューバーの「フィルタ」に追加され、Photoshop CS2と同様に選択するとこのように別ウインドウが開きます。

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画像D
「レンズ補正」フィルタでは「ゆがみ」(樽型/糸巻き型)、ビネット、遠近のゆがみ、画像の角度、ゆがみや角度補正で生じた余白の調整、ができます。

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画像E
広角レンズによってゆがんだ樽型の収差、傾きを修正したところ。4.0ではとても困難だった作業が、いとも簡単にできるようになりました。

 

 今回のバージョンアップの目玉です。「レンズ補正」フィルタはPhotoshop CS2には既に実装されているフィルタ機能で、デジタルカメラのレンズによって画像が歪んでしまう「歪み(歪曲収差)」や、写真の四隅などが暗くなる「ビネット(周辺光量の低下)」を手軽に補正することができる機能です。

 この機能は写真に正確性を求める建築写真では特に利用頻度の高い機能です。

 私が連載を担当した日経ケンプラッツの「神崎洋治の建築写真レタッチ講座 SudioGraphics for Architect」では「【第2回】樽型のゆがみを補正する」 や「【第4回】暗い部分を明るく補正してイメージアップ」 のビネットに関する補正の部分で解説しています。それらの記事では、Photoshop CS2の「レンズ補正」フィルタを使うと簡単に補正できる樽型や糸巻き型の補正、ビネットの明るさ補正ですが、Photoshop Elements 4.0では「レンズ補正」フィルタ機能がないので苦労して補正せざるを得ない、その手順を紹介しています。

 Photoshop Elements 5.0ではこの点が改良されたので日頃、建築写真や正確で歪みのない画像を求める人達にはとても役立つものとなりました。

 「デジカメ画像のレタッチを主題にしているはずのPhotoshop Elementsシリーズに、なぜ「レンズ補正」フィルタが実装されていないんだろう?」と今までとても疑問に思っていましたが、ようやくこの機能が使えるようになったのです。

一般に使う「デジカメ画像の補正」という機能に限って言えば、Photoshop CS2とPhotoshop Elements 5.0の差異はほとんどなくなったと言えるでしょう。

 

3.カラーカーブをスライダで調整
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画像F
メニューバーの「画質調整」の項目はずいぶんと追加があった印象です(★印が4.0からの追加項目)。「カラーカーブ」もそのひとつ。

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画像G
「カラーカーブ」ダイアログ(画面)。 一般ユーザ向けにには、(1)各メニュー項目から選択してカラー補正する方法を用意しつつ、(2)をクリックすると表示する、画面下部のスライダ調整機能も用意されています。ハイライトや中間調の明るさ補正などを(3)のスライダーで調節できます。(4)のカーブは連動して動きますが、閲覧だけで、直接ドラッグ操作はできません。

 

カラーカーブのスライダ調整

 デジカメ画像の補正では、Photoshop Elements 5.0とPhotoshop CS2の差異はほとんどなくなったものの、プロやハイアマチュアユーザにとっては重要なトーンカーブでのカラー調整という課題が、Photoshop Elements 5.0には残っています。

 今回の改良では、その点に着目してはいるものの、Photoshop CS2とは別の方法でカラー補正機能を実現しています。Photoshop Elements 5.0では、「カラーカーブ」という項目が追加され、トーンカーブの表示とスライダでの微調整ができるようになりましたが、トーンカーブ自体をドラッグして調整を行うのではなく、「ハイライト補正」や「中間調の明るさ」などの項目メニューごとに用意されたスライダを動かすとトーンカーブが連動して動いて補正される、という手法です。

 カラー補正に慣れていない一般のユーザにはこの方が解りやすいかもしれませんが、直接トーンカーブ等をドラッグして調整する方法とどちらが使い易いかという点は、評価が分かれるところでしょう。

 

シャープ補正機能

 Photoshop Elements 4.0と5.0の「画質調整」メニューを比較したのが画面Fで、赤い★印が今回追加になった項目(編集部で★を記入)ですが、カラー補正のほかに、シャープ補正関連の項目が多く追加になっていることに気が付きます。

 ピンボケや手ぶれ、フォーカスの甘い画像を手軽に補正したり、巨大なデジカメ画像をウェブやブログ用に縮小した画像をキュッと引き締めるのには利用価値は大きい機能です。これらの機能をあえて「フィルタ」から独立させ、画質調整メニューのなかに配置したようです。

 下は「自動シャープ」を実行した効果を示した画像です。まつげや瞳をはじめとして、画像全体がくっきりとシャープに補正されています。
シャープについては様々な使い方ができるので、今後この講座でも紹介していく機会が持てたらいいな、と思っています。

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画像H
「自動シャープ」を使うと、フォーカスが甘い画像を手軽に引き締めることができます。

 
4.Webで楽しめるFlashベースのフォトギャラリー
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画像I
Flashを使って、インタラクティブな画像閲覧コンテンツとして作成、保存ができる機能。掲載したい写真を指定し(左)、このようにポジスライド閲覧型やアルバム型など、様々なテンプレートが用意されていて楽しい。

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画像J
あっという間に完成したFlashコンテンツ。スライド写真をマウスで動かしたり、虫眼鏡マークをクリックして大きく表示することができます。Flashファイルで保存されますので、HTMLに組み込むだけですぐにホームページに活用できます。
作成したFlash画像を見る

 

 アドビシステムズとマクロメディアが企業合併して、連携した機能がどんどん出てくることを期待している人は多いと思います。特にウェブのグラフィックスにおいては、両社に関連するプロダクトや技術はとても多いのでなおさらです。

 そんなユーザの願いを叶えてくれるひとつの機能が「デジカメ画像をフォトギャラリーにしてFlashで保存できる機能」です。詳しい機能については、またこの講座で紹介できたらいいのですが、要するにデジカメで撮影した写真画像をいくつか指定して、インタラクティブに閲覧するコンテンツを作り、フラッシュで保存することができる機能です。

 百聞は一見にしかず、Flash Player 8以降がインストールされている方は下記の画像をクリックして、「Flash版 藍海夏のフォトブック」をご覧ください。ブックと呼ぶにはちょっと違和感がありますが、そこは即席で作ったのでご勘弁ということで(制作所要時間 約5分)・・


表示されるフォトスライドは
マウスで動かしたり拡大表示
する ことができます。

この機能を利用すると、写真画像をFlashコンテンツに加工し、ウェブページやCDで簡単に活用できるので、デジカメ画像の楽しみが更に拡がることでしょう。


※このページで紹介している画像はPhotoshop Elements 5.0のベータ版です。
 製品版とは異なる場合があります。ご了承下さい。


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※Photoshop等はアドビシステムズ社の商標です。
 
初出:2006/09/12
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