画像E
「プリセット」を変更し、表示された画質の違いや容量サイズなどを見比べて選択します。この画像の場合、GIFの32色でも十分に表現できます。128色で保存したときと比べ40%も容量を小さく保存できます。 |
画像F
ダウンロード時間の目安を算出する素となる回線速度を選択することができます。 |
画像G
更に色数を細かく調整したいときは「カラー」欄の「▼」をクリックして色数を指定します。画面例は4色を指定していますが、これではグラデーションを表示することが困難です。 |
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●最適な色数と容量の関係
さて、GIFです。本名をグラフィックス・インターチェンジ・フォーマットといいます。画像をGIFで保存する場合、容量を決めるのは画像サイズと色数です。前回も解説しましたが、GIFは8ビット(256色)がカラー表現の最大となっていて、使用するカラーパレットの色数を増やせば容量が大きくなり、色数を減らせば容量が小さくなります。
「Web用に保存」の「プリセット」欄でGIFの画質の選択ができます。Photoshop Elementsでは、選択した形式と画質では、どのように保存されるか、素画像との比較が画面に表示されるとともに、保存ファイルの容量の目安も表示されます。
例えば、画面Dの例では「GIFの128 ディザあり」と「GIFの32 ディザなし」を選択した画像を比較してみましょう。画質としてはほとんど違いは分かりませんので、128色は贅沢で32でもほぼ変わらず表現できていると言えます。一方、画像ファイルの容量サイズを見ると、128が12.48kに対して、32では7.379kとなっていて、約60%の容量で表現できる…40%節約できる、ということになります。
ちなみにディザとは、ディザ法による階調表現の技法のことです。隣接した異なるカラーから、中間カラーを様々な階調で表示させることができます。
もうひとつ面白い機能としてこの画面で画質調整した状態の画像をInternet Explorerなどウェブブラウザでプレビュー表示して確認する方法があります。画面下の「プレビュー」ボタンのマークをクリックしてみましょう。このときブラウザの背景として表示されるのは「Web用に保存」の「マット」で指定した色になります。
●ダウンロード時間の目安の調整
ちなみに容量サイズの表示欄にダウンロード時間の目安が表示されていますが、初期値ではアナログ回線の一般モデム(28.8Kbps)を基準にした時間が算出されています。これを最近のインターネット環境に合わせて、もう少し高速に設定変更したい場合は、「ヘルプ」ボタンの左横にある三角マークのボタンをクリックして、一覧から選択して変更することができます。
どの回線速度が一般的かは、ウェブページにアクセスするユーザ層によって異なりますが、ADSL回線やケーブル回線を基準にして、「256kbps」くらいを選択しても良いのではないでしょうか。
ところで、この一覧にある「標準 Windowsカラー」と「標準 Macintoshカラー」ってなんでしょうか? これはちょっと奇抜にも感じますが、「一般に、Windowsシステムでは Macintoshシステムよりも画像が暗く表示される」という特長をシミュレートするための設定です。 例えば「標準 Macintoshカラー」を選択すると、ユーザがMacintoshを使っている場合はだいたいこんな風に見える、ということを確認するための選択、というわけです。
●GIFの細かな調整
ここまではGIFの「プリセット」、すなわちあらかじめ用意された設定から選択してきましたが、もっと細かくGIFの設定をしたい場合はその下にある各種設定変更を操作します。
例えば、画像Gでは画質が落ちるのを承知で4色を選択しています。4色ではグラデーションを表示するには色不足のため、表示された画像の質はかなり落ちてしまい、選択すべきレベルではありませんが、容量サイズは2.864KBに縮んでいます。クラデーションをやめて、つまりデザインを変更してでも容量を抑えたいということもあるのです。
「どんなとき?」 と思うかもしれません。
例えば、広告バナーを制作するときです。GIF画像は広告バナーなどに用いられることがありますが、その場合は掲載先のウェブサイトから画像ファイルの容量制限を厳しく指示される場合がほとんどです。そういうときはこのように画像の容量と色数を比較しながら、小さいサイズできれいに表示する方法やデザインを調整していくわけです。 |