自動画質補正機能を使うと、初心者でも簡単に色合いや明るさの補正ができます。
Photoshop Elementsのカラー補正を話題に話を進めています。 前回、Photoshop Elementsでレタッチ操作を行うには、「クイック補正」と「スタンダード編集」の2つの画面モードがあって、「初心者がカラー調整をするにはクイック補正は便利ですよ〜」とかいう話をしました。Photoshopを使ったことがある人には「スタンダード編集」の方が慣れているとは思いますが、デジカメ写真の画質を手軽にブラッシュアップしたい人には、クイック補正はとても簡単なツールとして利用できる筈です。
さて、今回は もう少し先に進んで、Photoshop Elementsの自動画質調整機能とそれらの違い、更には手動で色補正する方法について解説しようと思います。
自動画質調整機能とは、ワンボタンでカラーやコントラストなど画質の調整を行ってくれる機能です。前回も解説しましたが、クイック補正なら画面右側に表示されるパレットエリアに配置されているいくつかの「自動」ボタンがそれです。
ほかにクイック補正の画面には「シャープ」を補正する自動ボタンが配置されています。
スタンダード編集機能の場合は、メニーバーから「画質調整」をクリックすると上記のリストがビロ〜ンと表示されます。
では、各自動調整機能の能書きと効能を見てみましょう。 次の項で、2種類のサンプルに対して自動画質調整を行った例を紹介します。 ひとつは、代々木第二体育館で撮影した少年カラテ大会の1コマです。この写真を素に、それぞれ各種の自動画質調整機能を実行してみて違いを確認してみましょう。一生懸命、いい写真になるように努力して撮った写真ですので、自動補正をしても劇的には変わっていないのが解りにくいかもしれませんが、まずは見て下さい。 もうひとつ作例は、晴天の下で撮った運動会の1コマです。作者の好みで意図的にハイキーめな写真になっています。自動画質調整は当然、これに対して補正をかけてくるでしょう。 さて、どうなりますか・・
■自動スマート補正 この機能を使うと全体的なカラーバランスが補正され、シャドウとハイライトがより鮮明に補正されます。この補正は自動ではありますが、ユーザーがその度合いを数値で指定することができます(メニューバーから「画質補正」-「スマート補正を調整」を選択し、クイック補正の量スライダで変更することができます)。
■自動レベル補正 全体的なコントラスト(白と黒、または明と暗のハッキリ度)と色かぶりを補正します。画像のコントラストを強め(弱め)たり、色かぶり(蛍光灯の下で撮影したときに照明のせいで緑がかったりすることを色かぶり、カラーキャストと呼びます)を取り除きたいときに使用します。ヘルプによると「自動レベル補正」は、各カラーチャンネルの最も明るいピクセルを黒に、最も暗いピクセルを白に個別にマッピングするそうです。
自動レベル補正の例02 ヒストグラム
■自動コントラスト 画像の全体的なコントラスト(白と黒、または明と暗のハッキリ度)のみを補正します。画像の色合いやカラーは変化させません。ヘルプによると、「自動コントラスト」は、画像の最も明るいピクセルを白に、最も暗いピクセルを黒にマッピングするので、ハイライト部分はより明るく、シャドウ部分はより暗く表現されるそうです。
自動コントラストの例02 ヒストグラム
■自動カラー補正 各カラーチャンネルではなく、画像全体のシャドウ、中間調、ハイライトを識別して、コントラスト(白と黒、または明と暗のハッキリ度)とカラー(色合い)を補正します。ヘルプによると、初期設定の値セットを使用して、中間調を補正し、白色ピクセルと黒色ピクセルをクリップします、とあります。よく解りませんね。 色かぶりを感じたり、撮影したときと違ったイメージの色で画像が再現(画面表示)された場合に試してみると良いでしょう。
自動カラー補正の例02 ヒストグラム
・・というわけで、今回、ブルーブルースカイの補正まで解説できなかったので、次回はやっぞ、ハッやっぞ。 なんだか固い話が続いて息が詰まりそうなので、次回は息抜きにちょっと遊んじゃおう!! 題して、「カラー補正のマジック 近くの公園を英国ケンブリッジに変える、近くのこ汚い池をエメラルドビーチに変える!!」ってのはどう?(笑)
次回もお楽しみに。