コンテンツのトップページへ 髭達磨・薮田織也のプチ日記
 2006年 11月 15日 水曜日 今度は心霊写真の鑑定!
 
月2日の日記で、「合成写真を見破る方法?」 という記事を書きまして、いろんな方面(特にマスメディア)から反響がありました。私、「髭」は、別に写真の鑑定士ではないのですが、あれからというもの、「この写真を鑑定してくれ!」 なんて依頼が多々ありまして、まぁ、髭自身の勉強にもなるので、興味を持った依頼だけに限り、鑑定士もどきのことをやっていたわけです。んで、こうなると、いつかくるんじゃないか、そのうちくるんじゃないかと想像していた依頼がですね、とうとう来たんです……。ううううう…、そうです、心霊写真の鑑定です。ガクガクブルブル…。

んな 「心霊写真」 の鑑定かと、詳しく解説したいのですが、内容やタイミング、その写真の関係者の心情などに配慮することにしまして、ここでは敢えて伏せさせてもらいます。ただ、髭がどうやって 「心霊写真」 なるものの鑑定をしたか、その方法についてのみお伝えしたいと思います。 
 
▼写真1  
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霊がとても嬉しそうです。ニヤついています。今回の話からするととても不謹慎です。あっ、この写真は今回の内容とはまったく無関係ですからね。お間違えなきよう…。



の心霊写真が本物であるかどうかを見極める依頼は、六本木にあるテレビ局の報道部からあったのですが、前回と違って、今度は写真のデータがあるというのです。しかも RAW データで……えええ〜っ!?。 
     


から 「心霊写真なんてあるわけねぇよ、嘘に決まってる」 と思ってる髭ですから、届く写真はきっと JPEG 画像に決まってると思ってたんですよ。しかも圧縮が滅茶苦茶にかかった画質の極めて低い奴。ところが RAW データがあるという……。 RAW データってのは、文字通り 「生、未加工」 データです。大雑把に言えば、デジタルカメラの受光部である CCDCMOS が受け取った映像データを、デジタルカメラ内部の画像処理エンジンを介さずに保存されたデータっていう意味です。んで、この RAW データは、基本的に改竄できません。(いや、改竄できる人たちは存在しますよ。少数でしょうけど。でもねぇ…) RAW データのままレタッチして、RAW データで保存できるソフトウェアはあることはありますが、合成写真のように、高度なレタッチができるわけじゃありません。あくまでも写真全体の色調補正やトリミング程度です。それでもこうした編集を加えた RAW データは、データ内部に保存されているメタ情報も変更されてしまいます。つまり、このメタ情報を細かく検証すれば、カメラから取り出したばかりの RAW データか、ソフトウェアによる編集が行なわれた RAW データかの区別ができるというわけです。 
 




うひとつ言えば、Photoshop などの画像編集ソフトで作った合成写真を、RAW データで保存することは、基本的にはできません。(やれる人はいるかもしれません…多分) もし保存できるソフトウェアがあったとしても、カメラに依存したメーカー固有のメタ情報を、そっくりそのまま保存できるとは思えません。現時点で、RAW データはカメラメーカー固有のデータ形式を採用していて、そのデータ形式は基本的に社外秘になっているようです。なので、特定のカメラの RAW データとまったく同じ状態で保存するパソコン用ソフトウェアというものは存在しないはずなのです。(手作業でやる人たちがいることはいますが…)

いうことはですよ、送ってもらった 「心霊写真」 の RAW データが、カメラメーカー固有のものならば、その写真は、十中八九、未編集だといえるわけです。ちなみに、テレビ局から送ってきた写真は、CANON の EOS Kiss Digital N で撮った RAW データでした。で、その内容を検証してみると、ほとんど改竄の後は見つからなかったのです……。 
     


局、その写真は、コンピュータ処理をしていない、本物の RAW データでした。というか、髭にはそういう結論しか導くことができませんでした。それでも、髭は、「この心霊写真は本物です!」 と、取材中に一切言ってません。あくまでも 「この写真は加工されていません」 とのみ答えたのです。だってそう言うしかないですよ。本物の心霊写真だなんて、非科学的なことを言いたくないんですもの……。 
 




れじゃぁ、あの窓ガラスにはっきりとくっきりと映ってる子供の顔はなんだったのでしょう…。実際の人間の姿が映りこんだんじゃないかとも考えました。実際にテレビクルーが現地まで行って試したそうですが、特定の場所に人が立っていれば、そのガラスに映るんだそうです。でもね…、その場所に立った場合、顔と一緒に体も映り込むんです。現実には。でも、その写真には、体はまったく映ってはいず、首だけなんですよ……。
 
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