@ Di700 本体 A ソフトケース B 三脚ネジ穴付きミニスタンド C クイックマニュアル
このほかに、取扱説明書が付属する。
販売価格:22,800 円。 ニッシンダイレクトおよび amazon で購入できる。 |
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a バッテリーマガジン( BM-02 )。単3電池4本をすべて同じ方向にまとめてセットできるクリックローディングシステムは、電池の入換えに大変便利。b シンクロ端子( X 接点 )と、3.5mmφミニジャックタイプのストロボ増設用端子。c ヘッド部ロック機構。ここを押しながら発光部のバウンス角度を調節する。 |
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d ワイドパネルとキャッチライトパネル。ワイドパネルを引き出して使うと、照射角は 16mm 相当になる。どちらか一方だけを格納することもできる。e 外部電源用端子。ニッシン製充電式ストロボ外部電源( PS8 )を接続して高速チャージができる。 |
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視認性と操作性の高い Di700 操作パネル。下部のダイヤルと Set ボタンの2つを使って発光モードを操作する。操作方法は後述。 |
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Di700 を Nikon D7000 に装着したところ。 |
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Di700 に外部電源パワーパック PS8 を装着したところ。( PS8 に貼ってあるシールは無視してください ) |
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ニッシンデジタルのクリップオンストロボ・プロダクツにおける Di700 の位置づけは、普及クラスの「 Di600 」の上位、本講座で何度も登場している「 Di866 MARK II 」の下位となる、ミドルクラスの製品です。
Di700 の製品仕様を簡単に紹介しておくと、照射角( ※02 ) 24 〜 200mm、ガイドナンバー( GN )( ※03 )は 200mm 時に GN54、35mm 時に GN28( ともに ISO100 相当 )という、一般的な利用において申し分のないスペックです。
申し分のないスペックと書きましたが、GN28 というと、ミドルクラスのストロボではちょっと物足りないと感じる方もいるかもしれません。しかしそれは、近年のデジタルカメラメーカーの画素数競争のようにクリップオンストロボも大光量化が進んだ時期があり、「 大きいことはいいことだ 」的な風潮が蔓延したことによるものだと筆者は考えています。実際、ここ数年のクリップオンストロボの世界的な潮流は大光量化とは反対の方向を向いています。その理由として考えられるのは、消費電力を抑えて長時間利用できるようにすることと、なによりもコストダウンのためでしょう。
撮影の現場で、クリップオンストロボを利用する一般的な状況( カメラのアクセサリーシューに装着して使う場合 )を筆者の経験から考えると、GN40 を越えるような光量を使う機会はあまりありません。光量が欲しいときは2灯、3灯とストロボを増やして、多方向から光を当てる方が現実的ですし、より作品の表現力を高められます。そういったことを考えると、ストロボの最大光量を上げることよりも、操作性や機能性を向上させる方向に進んでもらい、よりコストダウンを進めて多灯撮影用にストロボを複数台購入できるようにしてもらった方が、ユーザーにとっては嬉しいことなのではないでしょうか。
● 新開発の操作系が使いやすい!
前置きはこの辺にして、ここからは Di700 をじっくりと紹介していきましょう。まず、 Di700 に初めて触れたとき、誰もが最初に目がいくのは背面パネル( 写真4 )でしょう。電源未投入時には真っ黒なパネルと操作ダイヤル、そして電源ボタンしかない背面パネルに、純正メーカー製のストロボしか使ったことの人は驚くかもしれません。高機能化が進むクリップオンストロボでは操作系も複雑になりがちで、ストロボが初めてのユーザーはマニュアルと格闘するはめになりますが、この Di700 はほぼマニュアル要らずと言っても過言ではないでしょう。操作の詳細は次のセクションで後述しますが、電源のオンオフ以外、すべての操作はダイヤルとセットボタンだけで済みます。こうしたカラーディスプレイを使ったユニークで簡素な操作系は、ニッシンジャパンのお家芸ともいえる部分で、マシンガンストロボ MG8000 や Di866 MARK II には他社とは一線を画すカラー液晶ディスプレイによる操作系が採用されています。( Di700 は液晶ディスプレイではなく、LED +カラーパネルです )
● 外部接続端子も充実
もうひとつ特筆しておきたいのは、ミドルクラスのクリップオンストロボとしては外部接続端子が充実していることです。ストロボをカメラから離して使うときに必要なシンクロ端子( X 接点 )とストロボ増設用端子( 写真2のb )を使えば、ストロボをカメラから離して設置でき、さらにストロボを増設して多灯撮影ができます。X 接点を使ったシンクロ接続の場合は、調光はすべてマニュアル発光になりますが、別売のユニバーサルシューコード( SC-01 / SC-01L )を使えば、TTL( ※04 ) や Auto といった自動調光が使えます。また、外部電源用端子( 写真3のe )には、ニッシン製充電式ストロボ外部電源( PS8 )( 写真6 )を接続できるので、高速にチャージできるだけではなく、ストロボをより長時間使い続けられます。
● 扱いやすい2つのパネル
従来のニッシン製クリップオンストロボで好評を得ている機能も、Di700 にしっかり搭載されています。ストロボ発光部先端に格納されている2つのパネル。ひとつはキャッチライトパネル。もうひとつがワイドパネル( 写真3のd )です。キャッチライトパネルは、小型のバウンサー( ※05 )のようなもので、ストロボをバウンス発光( ※06 )させて使うときに、人物の瞳にキャッチライトを入れるために使います。ワイドパネルは、ストロボの照射角を最大の 16mm 相当にするパネルです。ワイドパネルを引き出すと、発光部の照射角は 24mm 固定になり、ワイドパネルのレンズによって 16mm 相当になります。
これら2つのパネルは、引き出すときは同時に出てきますが、それぞれを個別に収納できるので、別々に使うことができます。 |