コンテンツのトップページへ 薮田織也のフォトショップ早わかり
Photoshop Tips & Manual
フォトショップ Tips 目次
-> 目的別 -> レイヤーテクニック ->  [ 調整レイヤー ]  ->  [ トーンカーブ ]
  ■ [ トーンカーブ ] だけで鼻を高くする
前のページ スタジオグラフィックス トップページへ ひとつ前のページに戻る
 
Share (facebook)   Photo & Text : 薮田織也
 
対応
>>
Photoshop 7.0 Photoshop CS Photoshop CS2 Photoshop CS3 Photoshop CS4 Photoshop CS5  

●慣れると簡単!鼻を高くするテクニック

 まずはとにかく右のビフォー/アフターを見てください。この写真でレタッチしている箇所は、鼻筋のみです。他は一切いじっていません。しかし、鼻筋をちょっとだけレタッチして、鼻の見た目を高くしているだけなのに、ビフォーとアフターでは、まるでイメージが違うと思いませんか? 

  この鼻筋を高くするレタッチ、実は、誰にでもできるとっても簡単なレタッチなのです。 そして、女性に最も喜ばれるレタッチのひとつでもあるのです。

  ちなみに、右の写真は全体的に紗がかかったように見えますが、これは撮影時にデュートというフィルタを使っている(新・女性の撮りかた講座を参照)からで、Photoshop での効果ではありません。

●レタッチ操作の流れ

 ここでは、以下の機能を使って補正します。

  [ クイックマスクモード ]
  [ ブラシツール ]
  [ 消しゴムツール ]
  [ トーンカーブ ] の [ 調整レイヤー ]

 レタッチの流れは、以下の通りです。
あらかじめ、 サンプル画像をダウンロードしておいてください。

1.
サンプル画像を開いて、 [ クイックマスクモード ] にします。
2.
ぼかしのある [ ブラシ ] で鼻筋をなぞります。
3.
[ 消しゴムツール ] でなぞった部分の形を整えます。
4.
さらに [ 消しゴムツール ] で眉間の部分を薄くします。
5.
[ 画像描画モード ] に戻して、 [ 選択範囲を反転 ] させます。
6.
[ トーンカーブ ] の [ 調整レイヤー ] で鼻筋を明るくします。

 

●レタッチのポイント − [ クイックマスクモード ]

 本講座や「プロが教える写真レタッチ講座」で何度も出てくる、Photoshop を使う上では欠かせないテクニック、それは [ クイックマスク ] です。 [ クイックマスク ] の詳細については、 Photoshop Manual の方でいずれ解説します。(今すぐ詳しい解説が読みたい方は、「プロが教える写真レタッチ講座」 の 「第3回 部分的にレタッチするコツ <前編> 」 を参照してください)

  このレタッチでは、 [ クイックマスクモード ] にして、女性の顔の鼻筋を、 [ ブラシツール ] で塗ります。(画面2参照) 画面2を見ると、 [ ブラシ ] で塗った場所が青く表示されていますが、Photoshop の初期設定では、赤色に塗られるはずです。 ここでは、人の肌をレタッチしているので、初期設定の「赤色」では、少しわかりづらいため、[ クイックマスク ] の [ オプション ] で使用する色を変更しています。 (画面8参照

画面8

[ クイックマスクモード ] で使う色の変更

 

● [ 消しゴムツール ] を使うワケ

 画面3画面4では、[ ブラシツール ] で塗った鼻筋を、 [ 消しゴムツール ] を使って形を整えています。この作業には、見た目の形を整える以外に、もうひとつの理由があります。それは、画面6で [ トーンカーブ ] の [ 調整レイヤー ] を使ったときに、明るくする部分と、そうでない部分の境界を「より曖昧」にして、綺麗なトーンのグラデーションを実現するためです。鼻筋部分のように、細い範囲を塗る場合、通常の「ぼかしのある [ ブラシ ] 」だと、ぼかしが足らないので、塗るときに使った [ ブラシ ] サイズよりも大きな [ ブラシ ] サイズの [ 消しゴムツール ] を使って、塗った部分の周囲をなぞって形を整えます。

● [ 選択範囲を反転 ] させるワケ

 画面5で、 [ クイックマスクモード ] を抜けると、 [ ブラシ ] で塗った部分以外が [ 選択範囲 ] になります。画面5ではわかりにくいと思うので、実際に手順どおりに操作して、画面を最大化して確認してください。この状態では、次に進めませんので、画面5の手順で、 [ 選択範囲を反転 ] させると、 [ ブラシ ] で塗った部分が始めて [ 選択範囲 ] となります。


● [ 選択範囲を反転 ] が面倒なときは

 画面5の手順が、つまり、 [ クイックマスクモード ] を抜けた後で、いちいち [ 選択範囲を反転 ] させるのが面倒だという方は、[ クイックマスク ] の [ オプション ] で、 [ ブラシ ] で塗った場所を [ 選択範囲 ] にすることもできます。(画面9参照

画面9

[ ブラシ ] で塗った部分を [ 選択範囲 ] にする

●仕上げは [ トーンカーブ ]

 仕上げは、画面6の手順で [ トーンカーブ ] の [ 調整レイヤー ] を作ります。 [ トーンカーブ ] ダイアログボックスで画面6のようなカーブを描くと、選択された範囲の画素(ピクセル)だけが明るくなります。画面を見ながら、わざとらしくない程度に明るくしてみてください。こうすると、鼻が高くなったように見えるはずです。

 

  レタッチ例 ★クリックで拡大  
▼例 クリックして拡大すると詳細がわかります
Clickで拡大
Before After
上の写真(Before)は、ダウンロードできます。
練習用の素材としてご利用ください。
ダウンロードする
IDとパスワードって?
Photo by Oliya T.Yabuta
  操作1 ★クリックで拡大  
▼画面1 サンプル画像を開いて、クイックマスクモードにする
Clickで拡大
▼画面2 ぼかしのある [ ブラシ ] で鼻筋をなぞる
Clickで拡大
▼画面3 [ 消しゴムツール ] で形を整える その1
Clickで拡大
▼画面4 [ 消しゴムツール ] で形を整える その2
Clickで拡大
▼画面5 [ 画像描画モードで編集 ] に戻し、 [ 選択範囲を反転 ] させる
Clickで拡大
▼画面6 [ トーンカーブ ] の [ 調整レイヤー ] で鼻筋を明るくする
Clickで拡大


  完成 ★クリックで拡大  
▼画面7 完成画像
Clickで拡大

  ● 関連ティップス
    ■ [ トーンカーブ ] で料理写真を美味しく色調補正

 

初出:2006/09/20
文: 薮田織也
 
Share (facebook)  
 
このページのトップに戻る フォトショップ Tips 目次
 
前のページ スタジオグラフィックス トップページへ ひとつ前のページに戻る
 



     
 
 

     
Created by
サンタ・クローチェ
トライセック
リンクについて
著作権について
プライバシーポリシー
 
 
credit